ここでは仮に「青春18」期間に「ながら」で「東京から名古屋まで」移動すると想定しましょう。でも青春18期間の定期「ながら」の「東京〜名古屋」の指定券は、ほとんど発売同時にソウルド・アウト。
　でも、あきらめるのはまだ早いっ！　ここでは、そんなときの対処法を。決して「裏技」ではありませんが、鉄道旅行に慣れていない人には意外と知られていないテです。

極意その１
「小田原まで（下り）」「熱海まで（上り）」であたってみよう
　定期「ながら」の場合、目的地までの指定券が×だったら、上のパターンの指定券であたり直してみましょう。早い時期なら、ここで引っ掛かることが多いです。この場合、小田原（下り）または熱海（上り）から自由席に変わる車両にあてがわれるのですが、自由席になったあとも引き続きそのまま座っていれば、少なくとも立ちん
坊になる心配はありません。

　※上のチケットも、しっかり「東京→小田原（下り）」です（笑）。　　　

極意その２
「コンパートメント」であたってみよう
　定期「ながら」のコンパートメント席は本来グループ向きの席ですが、実際には１枚だけでもバラ売りされます（いわば相席になる）。また、一般の席とは予約が別枠です。意外とそのことが知られていないので、一般の席が満席になっていてもコンパートメント席がポッカリ空いていることがあります。

　実際には、上のふたつの手法を組み合わせる形となります。下り「ながら」のひとり旅のケースの例では、「Ａ：名古屋まで一般席」→「Ｂ：名古屋までコンパートメント席」→「Ｃ：小田原まで一般席」→「Ｄ：小田原までコンパートメント席」が一例です。好みによってはＡ→Ｃ→Ｂ→Ｄの順番も考えられます。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

極意その４
臨時「ながら」は運転されていないかな？
　直前になっても指定券が取れず、「仕方あるまい、小田原から自由席に乗って立ちん坊するか・・・（下り列車）」と思ったとき。そういうときは、時刻表をめくってみましょう。ピーク期には全車指定席の臨時「ながら」が動いている場合があります。「ダメもと」でこちらもあたってみましょう。

極意番外
チケットの日付けに注意！
　ではここで、「ながら」で結構見受けられるトラブルをひとつ。それは「２人の人が、全く同じ席番号のチケットを持っていた」ということです。では、「ながら」のチケットにはダブルブッキングが多いのか？　いや、決してそうではありません。

　実はこれ、特に下り「ながら」（定期・臨時問わず）で横浜や大船から乗る際におかしやすいミスです。下り「ながら」の東京・品川発は23時台ですが、横浜発は０時を回っていることがキーポイント。つまり、チケット購入の際に日付け指定を間違えてしまうことがあるんですね。
　したがいまして、前述のようなことが起こった場合、「前日」のチケットを持っていたほうの人は哀れ・・・、という事態になります。そんなミスを犯さぬよう、チケットは落ちついてゲットしましょう。

　※ホントにダブルブッキングだった場合は、車掌に申し出ましょう。
 

「ながら」を快適にする小物たち

　「ながら」は座席の夜行列車。ここでは「なかなか眠れない」といわれる座席車で、快適な眠りをサポートするグッズを紹介いたします。これは「ながら」ばかりでなく他の夜行交通手段、すなわち夜行バスなどにも応用が利きます。

耳栓
　「ながら」では夜どおし車内でしゃべっているヒンシュクな人はほとんどいませんが、これがあればたちまちあなたは静かな世界に入れます。
　
アイマスク
　安全面の理由から、「ながら」は一晩中照明がこうこうとともっています。これを装着すれば明るい車内でも目の前真っ暗、快適な眠りをもたらすことでしょう。

空気枕
　クビがすわって姿勢が安定し、安眠を提供。また、寝ているときに上半身が傾いて、隣の席の人にも迷惑をかけるようなこともなくなります。
 

　ここまでの３つはいわば夜行移動の「３種の神器」、百貨店などの海外旅行用品売り場へ行けば、一気にひととおりそろってしまいます。

ひざかけ（冬季）
　「ながら」車内はもちろん暖房は利いていますが、それでも寒い場合があります。しかしながら、専用のひざかけを荷物に入れるとかさが張ります。そこで注目は、広がる（２つ折りにして首に巻く）タイプのマフラー。首に巻かずにひざにのせれば、そのままひざかけに変身。また、スポーツタオルもひざかけの代用になります。
　
睡眠薬
　俗にいう「麦ジュース」「芋ジュース」「米ジュース」です（笑）。これを服用して眠気を促して、寝てしまいましょう。ただし服用量を誤ると（特に麦ジュース）、未明に便所へ歩くハメになります。また、未成年者については服用が禁止されていますのでご注意ください。