格安移動の強い味方
乗りこなそう! ムーンライトながら

 
東京駅の発車案内板。定期「ながら」は満席!

 
「ながら」利用の心得

 最後に、「ながら」を利用するにあたっての心得をいくつか紹介します。「心得」というと堅いイメージがあるかもしれませんが、実はどれも難しいことではありませんよ! 
 
発車の遅れにピリピリしない                      
 定期・臨時を問わず、「ながら」の始発駅の発車は、しばしば遅れます。乗り継ぎ列車の到着が遅れたときにそれを待って発車するためで、特に下り「ながら」の東京駅(または品川駅)発車に顕著です。こんなときに「翌朝のスケジュールに響く!」などと車掌に突っかかる人が見られますが、これは×。30分程度の遅れなら、翌朝には定刻に戻っています。

 これは、「ながら」が全速力で走ると終点に早く着きすぎてしまうということもあり、途中駅で長時間停車するなど、余裕をもったダイヤが設定されているためです。遅れた場合は、長時間停車を短時間停車に変更することなどにより、取り戻しを図ります。

車内で迷惑をかけない
 夜行列車「ながら」は基本的に「眠りながら移動できる交通手段」です。グループ旅行の場合も、おしゃべりは最低限に。ケータイ電話はドア付近で。酒は「睡眠薬」として、量をわきまえて飲みましょう。

定期「ながら」未明の乗り降り、こんな気配り(特に冬季)
 「ながら」は、未明の時間帯、時間調整をかねて長時間停車する駅があります。特に、定期「ながら」に使用される車両には「デッキ」がないため、特に冬季、こういった駅でドアを開きっぱなにしますと寒風が車内に吹き込んできますので、ドアは自動的に開かず、乗客がドアの脇にあるボタンで開け閉めするいわば「半自動」の形をとります。

 ここで問題となるのは、車内側には「開」「閉」両ボタンがあるのに対し、車外側には「開」ボタンしかないこと。「開」ボタンを押してそのまま降りますと、ドアは開きっぱなしになってしまいます。そこで降車の際は、車内側の「開」ボタンを押してドアを開け、「閉」ボタンを押しながら降りるというテクニックを使いましょう。安全のためにドアはボタンを押してから約3秒後に閉まるような仕組みになっているので、降りてからドアが閉まるというわけです。ノロノロしていて閉まりかけのドアに体が挟まった場合でも、エレベータ
と同じくドアは閉まらない(再び開く)ようになってますのでご安心あれ。

 そうそう、乗車するときももちろん「開けたら閉める」ことを忘れずに。
 

※ 臨時「ながら」の使用車両にはデッキがあるため、上記の気配りは必要ありません。ただし、デッキと客室を仕切る扉は「開けたら閉める」ようにしてください。


キャンセルは、きちんとしよう!
 通常期510円の指定券をキャンセル、払い戻しする際の手数料は、320円。手元には190円しか戻ってきません。そのため、「ながら」の指定券を取ってから乗らないことに変更した場合、指定券の払い戻しを受けずにそのまま放置してしまう人も多いのも確か。でも、特に「青春18」期間は指定券がプラチナチ
ケット。そんな事情も考慮に入れ、駅できちんとキャンセルの手続きをとるようにしましょう。

 
 さぁ、ここまで読めば、いよいよ実践のときです。今度の旅には、ぜひ「ながら」に乗ってみましょう!

 
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