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「GE戦略の終焉」 ジャック・ウエルチが1981年にCEOに就任して以来、GEは優良企業としての道を歩み始めました。特に、“No.1、No.2戦略”は、 リストラ企業にフォーカスの大義名分を与えた意味でも全米に影響を与えました。だが、この戦略も米国では使命を終え終焉を迎えたと思われます。 こうした絞り込む戦略は、80年代前半まで企業戦略のフレームを与えた製品(事業)ポートフォリオとは対極にある考え方です。つまり、ボストン・コンサルティング・グループが提唱した製品ポートフォリオ・マネジメント(PPM)とは“金のなる木”や“スター”といわれるシェアが高い製品群と、シェアは低いが将来性のある“問題児”と呼ばれる製品群とのバランスをとる考え方です。 一方、シェアがトップか二番手である製品以外は売却するのがウエルチの戦略です。その結果、GEキャピタルやメディカル、大型タービンなどの優良製品・事業が残ったわけです。 このような戦略は21世紀になっても通用するのでしょうか?asktakaには次の3つを無視していることから、それは過去の戦略となったものと思われます。
先ず、トップシェアを確立してスケールメリットを生かす戦略では、事業間の関係が欠落し、シナジーや共通資源を使った新たな事業の構築が困難となるでしょう。今後ネットワークで結ばれた事業群や企業群が勢いをますものと思われ、ウエルチの戦略では弾力的に対応できないと思われます。 次に、No.1、No.2戦略をとるということは、導入期や成長前期にある多数の競争者がいる業界は狙わないということになります。その結果、IT分野などの先端分野への参入が遅れることになるでしょう。 いかにトップシェアにあろうとも製品や事業にはライフサイクルがあり、成熟化は避けられません。これを無視してこの戦略にこだわれば、企業全体の成長余力は減退することになります。つまり、上述した先端分野への進出の遅れを伴うからです。従って、こうした戦略はライフサイクル成長後期から衰退前までの製品・事業群を前提に、短中期的には適正であると思われます。 では次なる戦略はどうなるのでしょうか?asktakaは、“ネットワーク型事業ポートフォリオ”によるドメインの再構築がポイントになると思います。つまり、既存事業をネットワークという観点から再定義して、新たな事業群の集合として捉えなおすこと、これが21世紀型企業にとって不可欠になるでしょう。 何号か前のビジネスウイーク誌によると、ウエルチ会長もGEをEビジネスに適応させようと躍起になっているようです。目覚めた名将が、“ネットワーク型事業ポートフォリオ”の視点でどこまで変革できるのか、来春にも後継にバトンタッチするウエルチの行動に注目したいと思います。 それにしても、日本企業にとって、まだこれまでのGE戦略ですら咀嚼して吸収していない点が気になるところです。フォーカスするにも中途半端で、変革もままならない日本企業はいずこへいくのか? お知らせ:昨日の話題は「全体最適と部分最適」でした。 |
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「全体最適と部分最適」 最近、あちこちで全体最適と部分最適という話が話題になることが多いようです。実は、asktakaにとっては、20年以上前から馴染みがあるお話なので懐かしく感じています。 昔からシステム分析の世界では全体最適と部分最適という言葉は使われていて、全体システムとサブシステムとの整合性をチェックする時は、こうした視点が必要でした。私は、当時、数学やリニアプログラミングでいう全体最大化と局所的最大化、あるいは全体均衡と局所的均衡に似たイメージだなと思っていました。 それと経済学ではお馴染みの合成の誤謬は、まさに全体最適と部分最適を表している好例です。ご承知のように、この言葉はペダンチックなサミュエルソン先生が名著Economicsの中で述べている"fallacy of composition"の都留重人訳です。個人としての最適な行動が全体にとってよい結果をもたらすものではないことを意味し、よく個人の貯蓄志向の高まりがGDPを減少させるという例が使われます。 現在実業界で全体最適と部分最適が話題になるのは、これまでの改良改善型の発想では今必要な改革は進まないという認識があるからだと思います。 これまで、日本企業は部分最適型行動が多かったのは、次の3点によるものと考えられます。 もっともこの3つは互いに密接に関わっている面があります。 現場主義は企画や管理部門主導に対する概念で、会社のカルチャーを表していると思います。改良主義はカイゼンなどの従来の日本的経営の特徴ともいえ抜本的改革に対する考え方です。これは、行動ルールを表しているといえましょう。最後は、意思決定のやり方を意味し、トップダウンに対する言葉です。 このように、カルチャー、行動ルール、意思決定に関連するわけですから、互いに影響し合うのも当然です。実は、部分最適から全体最適を提唱する真意は、この3点から脱皮することを提案していることがお分かりだと思います。 日本企業がこの1、2年で将来に向かった変革が出来るかどうかで、21世紀の日本経済の今後が左右されると思います。それには、時間軸を10年スパンで考えて、全体最適を目指してトップ主導の改革を推進することが不可欠です。 この手の話になると経営トップを槍玉にあげることが多くなりますが、 昔から名将のもとに名参謀ありといいますから、皆さんの力いかんだと思いますよ。トップを選ぶには会社を替わるしかないですから、そう思って頑張ってくださいね。到底トップは変わりそうもない!この声を聞いて絶句するasktakaでした。 お知らせ:昨日の話題は「HPの女性CEOの話」でした。 |
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「HPの女性CEOの話」 以前このページでも紹介した、ヒュ―レッド・パッカード(HP)のCEOカールトン・フィオリーナさんの話は、なかなか興味深いものがあります。 今日はフォーブス誌のインタビューから彼女の談話を拾ってみました。
F誌:“なぜHPは改革をそんなに急ぐのか?”
F誌:“過去の栄光は現在のHPのとって強みになるのか?”
F誌:“改革には痛みが伴う。社内の不満にどう対応するのか?”
F誌:“あなたは、どのようなスタンスでHPの改革を推し進めていくのか?” 冗談はともかく、率先垂範はリーダーの定石です。具体的には、数千人の社員を集めて新しい方針を説明したり、戦略的に重要な事業所を訪問して「カーリー・ショー」を行っています。ショーでは20分の講演の後、30分を質問の時間にあてるなど社員とのコミュニケーションを図っているそうです。また、HP研究所には毎日顔を出している他、ボイスメールやEメールによってトップ方針を社員に伝えています。 こうしてみるとフィオリーナさんは、前職のルーセント・テクノロジー時代にみせた鮮やかなブランド展開キャンペーンそのままに自分のマーケティング戦略、特にイメージづくりもお上手とお見受けしました。 それにしても創業以来初めて外部からCEOを招聘した、ルイス・プラット前CEOの英断を誉めるべきかもしれません。フィオリーナさんの進める改革がHPをどう変えていくのか、皆さんも注目してくださいね。こうした改革のやり方が日本企業にも役立つことは、インタビューからもお分かりでしょうから。 お知らせ:昨日の話題は「コンサルティング業界の現状」でした。 |
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「コンサルティング業界の現状」 米国では有力ビジネススクールでMBAを取得した人々は、投資銀行やスタートアップに人気が集まり、自ら起業する人も増えています。かってはコンサルティング業界の人気が高かったのですが、それも最近では陰りを見せています。 ところが日本ではまだコンサルティング業界の人気は高く、asktakaの会社にも毎日メールや電話が入っています。だが、この業界は顧客に対する守秘義務も関係して、外から見て分かりにくいと思います。そこで、今日はコンサル業界のお話をしましょう。 一口にコンサルタントといっても幅が広いので、先ず、次の7つに分けてみます。
実は、上記のように7つに分類しましたが、表の概要に書いたコメントからも想像できるように、境界があいまいになりつつあります。そのため一層コンサル業界が分かりにくくなっています。 というのも現在の日本のコンサルティング市場は金融分野と情報システム分野の高成長に支えられており、従来のマネジメント分野は停滞しているからです。そのため、戦略系、会計系そしてシンクタンクが三つ巴になって成長分野に注力したため境界が次第になくなりつつあります。 更に、一部の会計系コンサルやシンクタンクなどが、ネット企業に出資したり、人材を派遣する動きがあります。こうしたベンチャーキャピタル化は、株式公開に伴うキャピタルゲインの獲得と優秀な人材の確保を狙ってのことです。 ただコンサル会社は、特定の株主の利益に左右されて公正中立な分析、提言を妨げることのないように、株の公開はせずに独立性を保つという伝統があります。もっとも、現在、株を公開している日本のコンサル会社や米国系トレーニング会社も存在しますが、これはむしろ例外です。そのため、今後戦略系コンサルが積極的にVC化するという構図は考えにくいと思います。 いずれにせよ、米国に比べてマーケットが小さいコンサル業界の現状は、金融やEビジネスを含むシステム分野に関わっているかどうかで会社の勢いに差があります。まだ、戦略策定などの経営コンサルティングの裾野が狭い日本では、景気低迷の影響もあって従来のマネジメントを中心とした分野の伸びは鈍化しているのです。では将来はどうなるのでしょうか?asktakaはこの何年かで、これまでの経営スタイルを見直す経営改革や事業の構成をシフトする事業改革を推進する気運が高まるものと考えています。景気の先行きに光明が見え、金融業界の動きも一段落すれば、いかに日本企業といえども一層危機感が芽生えると思うからです。 これからコンサル業界に入ろうとする方々は、目先の動きもさることながら、コアはマネジメントや事業をどうするか、この点が基本であることを認識して欲しいと思います。コンサル業界も景気の波、時代の波に乗りながら、マネジメントの本質的な問題解決策を提供するという使命は変わらないはずですから。 お知らせ:昨日の話題は「ウサギと亀のお話」でした。 |
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「ウサギと亀のお話」 日本企業と米国系及び欧州系企業の将来についての巷の議論を聞くと、いつも“ウサギと亀”の話を思い出します。もちろん日本企業が亀ですが、三年でキャッチアップし再びウサギ(米国系企業など)を追い越すという話が多いのです。本当にそうなのかな、と思うのはasktakaだけでしょうか? 先般も話題にしましたが、日本は90年代を“失われた10年”として過ごし、一方米国は“未曾有の好況”を経験しています。米国の景気を牽引したのが、IT革命と金融工学に支えられた金融市場の活性化であることは、皆さんもご承知でしょう。しかし、この前段に80年代から日本的経営に学び、リエンジニアリングなどによって経営革新が行われてきたのです。 そして米国の強さは、単に日本企業から学ぶだけでなく新たなコンセプトとして再生し、それを強力なリーダーシップによって実践していく点にあると思います。 具体的には、日本が生んだジャスト・イン・タイムは、情報技術の力を借りてBTO(ビルド・ツー・オーダー)やCTO(コンフィギュア・ツー・オーダー、受注仕様生産)として生まれ変わったと見ることができます。また、あれだけ日本の系列を批判しながら、米国版ケイレツとしてアウトソーシングというコンセプトに変えて定着させたのはお見事としかいいようがありません。更に、戦略的意図や中核能力などは、ケーススタディを通じて日本企業研究の結果生み出されたコンセプトです。 私は何年か前から、米国の真の強さは、ソフトパワーによると述べてきました。これは現在ハーバードのケネディ・スクール(政治大学院)の学長を務め、かって国防次官補であったジョセフ・ナイ(Joseph Nye)が指摘したものでした。ナイのいうソフトパワーは、“世界環境を踏まえて各国(マーケット)のニーズを睨みながら、グランドストラテジーを構築し、優先順位を設定する能力”ということになります。 ビジネスの世界でソフトパワーとは、まさに長期ビジョンに基づく戦略や企業コンセプトの構築力にあります。 それから、トップのリーダーシップに関してはあまり説明する必要はないでしょう。日本企業のトップに求められるのは、リーダーシップであることは皆さんも先刻ご承知ですからね。 亀がウサギをキャッチアップするには、ウサギが一休みすることが前提です。だが、果たして米国企業が改革の手を緩めるでしょうか。もし緩めれば負け組に転落するかもしれませんから少なくとも現在の改革のペースを落とすことはないはずです。であれば、遅々として進まない日本企業の変革スピードで3年やそこいらで追いつくことは困難です。 今、求められるのは、目先のキャッチアップ論よりも10年スパンのビジョンを描いて、着実に変革することだと思います。asktakaは、これ無くして日本企業の明日はないと思うのです。 お知らせ:昨日の話題は「ベンチャービジネスと大企業」でした。 |
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「ベンチャービジネスと大企業」 先日もベンチャービジネス(VB)の話題を取り上げました。インターネットを中心にしたVBの起業家像は確かに変わってきています。しかし、重厚長大型のメーカーや商社などの大企業の存在を抜きに、新しいビジネスを語ることは明らかにバランスを欠くとは思いませんか? 産業にはライフサイクルがあるわけですから、主力事業が成熟化してくれば新しい分野への進出なしにはゴーイング・コンサ―ンとはいきません。 また、日本企業の雇用環境の枠組みをある程度守りながら、軟着陸によって更に低コスト体質にしようとすれば、受け皿としての新事業が必要なのです。 マスコミがちやほやする若手起業家の中には真贋の見分けがつきにくい人物もいるし、米国のビジネスモデルをそのまま真似しただけのVBも見うけます。こうしたVBは早晩化けの皮がはがれるでしょうが、大企業がVBに絡むことによって、起業一般の社会的信用が向上するものと思われます。 こうした意味で、日本において開業率を高め、VBを盛んにするには当面は大企業の果たす役割は大きいのではないでしょうか?
そうなってくると、大企業のVBの成功確率を上げることが重要です。
それには第2次から第3次のVBブームにおける大企業の失敗の原因を探ることが不可欠です。asktakaの観察によると、それは次の7つに要約できると思います。
asktakaは大企業がすでに失敗から学んでいるものと思っています。だが、蛇足ながらニ、三確認してみましょう。いまだに子会社、新会社の賃金体系が親会社を上回ってはいけない、なんて会社はないですよね?競合A社がある事業に参入したと聞くと、あわてて追随することは?ノウハウがない分野でもやみくもに自社の人材でやれ、なんて号令は?子会社へ行くのは窓際か役に立たない人間だ、という暗黙の了解はないですよね? こうして列挙していくと、なんだか不安になってきました。これからの伝統的大企業(いわゆるT企業)にとって、いかに元気な新会社を育てることが重要か、この点の理解は大丈夫でしょうね? お知らせ:昨日の話題は「America's Most Admired Companies(AMAC)」でした。 |
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「America's Most Admired Companies(AMAC)」 フォーチュン誌が恒例の"America's Most Admired Companies(米国で最も賞賛される企業)"を発表しました。今日は賞賛企業トップ10と革新的マネジメントではトップのEnron社のお話をしたいと思います。 先ず、賞賛企業を選んだ評価項目は次の8つです(括弧内はそれぞれの項目でトップの企業)。つまり、革新性(Enron)、経営の質(Enron)、従業員の能力(Goldman Sachs)、財務の健全性(Microsoft)、資産の利用(Berkshire Hathaway)、長期的投資価値(Microsoft)、社会的責任(Mcdonald's)、製品・サービスの質(Omnicom Group)です。 フォーチュン誌では57業種に分けて業種別トップ10も発表していますが、ここでは全産業のトップ10を示しましょう。
上記のトップ10をみると、IT関連企業以外に流通業が2社、航空会社と保険会社がそれぞれ1社、合計4社が入っています。これらの会社は皆さんもお馴染みだと思いますので、詳しい説明は割愛します。 ところで、冒頭でふれたEnron社は、前述の8つの評価項目の中で 革新性と経営の質の2つでトップにランクされています。同社はフォーチューン500の27位にランクされている天然ガスや石油の開発、精製、輸送等を行う会社です。また、今年の1月には同社の子会社がサンマイクロシステムズと提携すると発表して話題を呼びました。両者は協力して広帯域インターネットサービス事業を加速化させるとのことです。 Enron社が革新的マネジメントで評価されている要因は何でしょうか? 先ず、最も評価されているのは女性が上級管理職の3分の1を占める点です。これは手元に正確なデータはないのですが、全米でもトップクラスであることは間違いないと思います。 それから、Enron社は数々の従業員向けの便益を提供しています。つまり、ストックオプション、現場にあるフットネスセンターと医務室、コンシェルジェ・サービス、授乳室、従業員の子供向けサマーキャンプ、子会社化した公共交通機関、授業料払い戻し、フレックスタイム制、トレーニング技術の向上のための投資、従業員一人当り15,000ドルまでの慈善事業プログラムなどです。こうした従業員向けの施策が、同社が“米国で働く最良の会社100”に選ばれた理由でもあります。 だが、皆さんはこの程度なら日本企業もやっている、と思われたことでしょう。asktakaも同様です。人本主義経営の日本企業といわれていたくらいですからね。しかし、アッパーミドルの3分の1を女性が占めるには、子育てと両立しながら働ける職場としようとする徹底した考え方が背景にあると思います。 このような徹底したやり方は、間違いなく生産労働人口が減少する日本において、お手本にすべきではないでしょうか?女性と中高年の能力を活用しなければ日本経済の未来はないのですから。asktakaは、近い将来、Enron社のような日本企業が続出するものと期待しています。但し、単なる物まねは止めてくださいね! お知らせ:昨日の話題は「地方の時代の地域経営」でした。 |
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「地方の時代の地域経営」 石原都知事の銀行に対する外形標準課税問題が波紋を投げかけて います。しかし、新聞などマスコミの論調はどうも皮相的で、外形 標準課税という技術的な話に終始して、この背景にある地方の時代 についての考察がない点が不満です。 外形標準課税は景気によって左右される法人からの税収を安定化 させる効果があり、近々国レベルでも導入が検討されていたはず。 それを石原知事が抜け駆けしたところに意義があったのです。新たな “地方の時代”の幕開けを予感するからです。 これまで日本の自治体は、企業も同様ですが、横並びで多少の 差はあるにして、ほとんど特徴がなかったと思います。皆さんも、 県や市町村の「総合計画」や「実施計画」をご覧になれば気付かれる と思いますが、固有名刺と数字を除いてほとんど中身は同じなのです。 地方分権が叫ばれ、地方の時代を標榜するには、先ず、各自治体 のアイデンティティとポジショニングが明確であることが不可欠だと 思います。何故ならば、それぞれの地域の資産やビジョンに基づいて、 地域(自治体)のイメージが鮮明でなければ、“地方”の概念は 単なる行政サービスの単位でしかないからです。 それから、収入と支出について自治体の裁量を大幅に増加させ、 自治体が独立採算できるようにすべきです。地方が自主的な財政を 行ってはじめて地方自治といえるからです。だが、 これまでの中央集権的課税システムによって地方分権は名ばかりに なっていました。地方は中央からのお金の配分を待つだけでいいの ですから、何ら創意工夫は必要ないからです。 それでも戦前はまだ都市間競争があったそうです。だが、戦後は 上述したシステムによって競争意識は消え、地方は金太郎飴になったのです。今後は税率や課税方法などを自由に設定できるようにして、 住民のニーズに合わせた特色ある行政サービスを行う、これが地方の 時代の自治体のあり方だと思います。そうすれば、企業も消費者も 自治体を選択する方向になるでしょうし、自治体間の競争原理も 働き効率的でよりよいサービスを提供するようになるでしょう。 ご承知のように、米国の各州や自治体によって税率が違います。そのため消費者は消費税のない隣の州で買物をするケースが出てきます。また企業誘致のために州税などを無税にし、更に独自に起債してインフラ整備したり 環境を整えた自治体が競争力をもち企業進出を促進させています。 asktakaは、こうした都市間競争を活発化して、その結果各自治体が個性化(差別化ということばは役所はお嫌いなようなので)できてこそ、新の地方の時代が到来すると思います。だが、こうした時代に舵取りをするにはトップのリーダーシップがポイントです。首長を選ぶのは私達ですから、自分達の意識も変える必要があるのは当然です。こう考えると、皆さんの一票がとても大事です(何だか政府の広報のような話になりましたが)。さぁ、次回はこのような視点から選んでみませんか? お知らせ:昨日の話題は「自分の知的資産を向上させるには」でした。 |
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「自分の知的資産を向上させるには」 今日は予告通り、2月17日付け「自分の知的資産をチェックする」の続編です。自分の“人財”としての資産価値を高めるにはどのような能力を身に付ければよいのか、この点について述べたいと思います。 先ず、資産価値を高める能力にはインフラ能力と専門能力とがあります。asktakaはインフラ能力を、人間力、言語力、論理力に分けて考えています。具体的なインフラ能力の体系は次の通りです。
ビジネスパースンとしての基本的要素は人間力だと思います。これは表から明らかなように、包容力から信頼性まで6つに分けることができます。 これらの意味については説明不要だと思いますので、いかに身に付けるかについてポイントを述べましょう。 重要なのは、お手本となる人物を選び、その人から吸収することです。 出来ればタイプの違う複数の人を選んだ方がバランスがとれると思います。 人間力は国境を超えるので、日本人でなくてもよいと思います。洋の東西を問わず、深い洞察力は人々を感動させ、信頼性は永遠なる友情を培います。 この際に注意すべきなのは、完璧な人物は少ないのですから、よい面を見習うことです。そうでないとその人に注目した結果、批判的になっては困りますからね。 万一、周りに適切な人がいなければ、他所の会社の人でもいいですし、昔の人でもかまいません。但し、後者は伝記や自伝などから学ぶことになりますね。例えば、近代では、渋沢栄一、伊庭翁、電力王といわれた松永翁などの言動を書物から学ぶのです。それから、人間模様を知るには、asktakaはシェークスピアやギリシャ悲劇がよいと思います。それに菜根譚や十八史略は全てではないかもしれませんが、何か琴線に触れる言葉にめぐり合うことでしょう。そうしたら、それを座右の銘にして人間力を磨くのです。 次は言語力です。asktakaには、まだ日本の大学教育は教養重視と思え、これが災いしています。米国のように、"How to read faster"や"How to write better"といった視点から、実践的な教育が必要なのですが、この点が欠落しています。大学の教師が教養派の文学部出身が多いせいかもしれません。より早く、より深く読み書きできるようなトレーニングは英語のテキストから学ぶことをお薦めします。 論理力に関しては、先ずロジックを理解できなければ話になりません。 そして、ロジックが数式で構成されていればそれを理解し、また数学的視点からロジックを構成する能力が必要です。それから、因果関係や相互関係を定性的に探る連関力も求められます。このへんを学ぶには、「戦略思考学」(プレジデント社)あたりを先ず読んでみて、それから自分の弱点を補うようにした方が効率的だと思います。 専門能力に関しては、asktakaは機能別に10分野に分けて考えています。つまり、企画力、研究開発力、生産管理力・生産技術力、マーケティング力、財務管理力、システム構築力、企業イメージ構築力・広報力、人事管理力、総務・法務管理力、国際管理力、この10分野です。 専門能力というには、 各分野の知識と実践ノウハウやスキルが必要です。後者は実務の中で身に付けるしかないでしょうが、前者はビジネススクールのMBAレベルの知識を目標にするとよいと思います。参考文献はここでは示しませんが、実際に欧米のMBAコースで使われているテキストをお薦めします。もちろん事情が許せば、MBAやCPAを取得する手もあります。 大分駆け足でasktakaの独断と偏見で述べてきましたが、さて後は皆さんの実行あるのみです。1年後の成果を楽しみにしていますよ(もちろん、asktakaもまだまだ修業中の身ですから、自己チェックします)。 お知らせ:昨日の話題は「日本のベンチャービジネスを考える」でした。 |
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「日本のベンチャービジネスを考える」 最近、新聞紙上で毎日ベンチャービジネス(以下VB)が話題になっています。ここは年季が入った人間の特権で、少しVBの歴史を振り返って、それから日本のVBについて考えてみましょう。 先ず、第一次VBブームは日本列島改造の真っ只中の70年代初頭でした。その頃初めて「脱サラ」という言葉が使われ、サラリーマンの独立気運が高まった時期でした。私は当時はまだ学生で、VBと直接の関わりを持 っていたわけではありません。 第2次VBブームは83〜86年ごろですが、ベンチャー・キャピタル(VC)の設立ラッシュがブームに火をつけた格好です。この時代は、ロボットやパソコン関連などの電子機器・部品などの分野での独立や大企業の進出が相次ぎました。例えば、産業用ロボットは当時市場規模2,000億円でしたが、200社以上の企業が参入するありさまでした。また、ソードやシステムズ・フォーミュレートなどのベンチャー・パソコン・メーカーが誕生して、姿を消したのもこの時期です。この時期のVBは、結局大企業に救いを求めたか、倒産したケースが多く、VBへの幻滅感が生じた点は否めないと思います。 それから、94年ごろから規制緩和と社内ベンチャーの活発化によって第3次VBブームが起きました。第3次ブームでは、個人の起業もさることながら、大企業のニッチへの参入が目に付きました。特に、本音は本社の人員削減を図るための受け皿づくりなど、以前とは違った形での大企業のVBへの進出が盛んであったと思います。だが、このブームも景気後退などの影響もあって沈静化し、開業率も4%そこそこで低迷したままです。 今、Eビジネスを中心に、第4次VBブームに火がつくかどうかというところだと思います。先日も話題にした非金融系企業によるベンチャー向けファンドの設立を含め、VCの動きは活発です。だが、問題は有望な起業家を輩出する土壌が整っているかどうかだと思います。 これまでのVBブームを簡単に振りかえってだけでも、結局、日本の起業マインドは定着せず尻すぼみに終わっていることが分かります。何回かこのページでも指摘しているように、アメリカのビッグビジネスが80年代にリストラを行い、かつ政府が規制緩和を徹底して10数年をへて、今日の米国の起業家志向があるということです。 今の日本の現状では、まだまだ優秀な起業家が数多く輩出する余地は少ないと思います。まだ、敗者に対する考え方や就職についての親の考え方など従来の日本社会の価値観が変化していませんからね。一部でこの点の親の見方が代わったと見る向きもありますが、大勢を占めるわけではないと思います。 この調子でいくと、第4次VBブームは一部のコンサルタント出身者やMBA、そして彼・彼女達を取り込もうとする大企業によって牽引されることになります。 しかし、日本において起業家予備軍を育むには、もう少し裾野の広い動きが必要ではないでしょうか?それには、Eビジネスから流通・サービス分野までのハイリスク・ハイリターンからローリスク・ローリターンまでのより成功確率が高いビジネスモデルのオプションが不可欠だと思います。皆さんもリスクとリターンを縦軸と横軸にとって、様々なビジネスモデルを考えてみませんか? お知らせ:昨日の話題は「自分の知的資産をチェックする」でした。 |
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「自分の知的資産をチェックする」 最近、大学3年生や転職希望の方々からよくメールをいただきます。その中には、コンサルタントになるために学ぶべき点を教えてほしい、といった内容が結構多いのです。そこで今日は、私が大分前にある機関誌に書いた「21世紀型企業に必要な“人財”とは」の中から、ビジネスパースンとしての“人財”バランスシートについて述べましょう。 皆さんもご承知のように、貸借対照表は資産の部と負債・資本の部からなります。これらの左右が定義上等しいことから、バランスシート(以下B/S)と呼ばれています。これを“人財”にあてはめてみると下記のようになります。
流動資産は、1年以内に現金化される資産を意味し、ここでは専門能力に該当します。それは日常業務の遂行上不可欠な能力で、まさにワーキング・アセット(流動資産)です。 一方、固定資産は有形固定資産と無形固定資産とに分けることができます。有形固定資産は基礎能力に該当し、いわばインフラ能力です。これは償却資産ですから、資産価値を高めるためには絶えずリニューアルすることが肝要です。無形固定資産は、公的資格やサークル・諸団体の会員資格を意味します。また、投資は“人財”の価値を高めるための授業料などの投資一般を指します。 負債は、人的資産の価値を高めるための授業料などを支払うための借入であり、資本は“人財”強化のための積立金とか日々の収支からの剰余金ということになります。 このように“人財”のB/Sを解釈すると、負債を一定とすれば、資産価値が高まればそれだけ(企業や顧客への貢献が認められて)剰余金が増加するという図式になります。つまり、自分を磨けばそれだけ豊かで一層充実した生活を満喫できる可能性が高くなるのです。企業も従来の損益重視からバランスシートにも目を配るようになりました。皆さんもこの機会に自分の “人財”としての資産価値を考えてみませんか? ところで、インフラ能力や専門能力とは何か?asktakaは、前者は人間力、言語力、論理力からなると思っています。後者は、業務機能に従って企画力、財務知識・管理力、研究開発知識・管理力、生産技術・生産管理知識・管理力等々です。このへんの具体的なお話は後日にしたいと思いますので、しばらくお待ちくださいね(19日(土)〜20日(日)のテーマにする予定です)。 お知らせ:昨日の話題は「新タイプのベンチャー向けファンド」でした。 |
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「新タイプのベンチャー向けファンド」
日本ではベンチャービジネスへの資金提供に新たな動きが出ています。日経新聞の報道によると、非金融系の会社が資金を出し合って、IT分野に的を絞ったファンドを発足させたそうです。 このファンドは、ITベンチャーのインキュベーター的な役割を担い、投資収益だけを狙わないという点がポイントです。そのため、金融機関を除外して、事業会社35社が合計65億円を出資したとのことです。ちなみに、主な出資企業は、ソニー、NEC、NTTグループ、セガ、フジテレビ、角川書店、セコム伊藤忠などです。 基金の実際の運用は、NTTドコモ、インターネット総合研究所(IRI)、興銀証券の3社がが昨年11月に設立したモバイル・インターネットキャピタル(社長は元インテルの西岡郁夫氏)社が行います。だが、投資先の決定にあたっては、通常のベンチャーキャピタルのように短期的な投資収益を重視しないで、出資会社も参加して中長期的視点から事業提携の可能性なども加味するようです。 この動きをみて、出資企業が有望ベンチャーとの事業提携も視野に入れているため、大企業のベンチャーの取り込みが始まったと見る向きもあるかもしれません。でも、それでもいいじゃないか、とasktakaは思います。このような試みに大賛成です。 というのは、日本の4%そこそこという開業率の低さを見るにつけ、欧米のような10数%台に達するには、欧米と同じやり方では上手くいかないと考えるからです。 日本では70年代初頭から90年代半ばまで、3回のベンチャービジネス・ブームがありました。そして、今、インターネットを中心にしたポスト第3次ブームに火がつくかどうかというところに来ています。 欧米を見ても開業率と廃業率は正の相関がありますが、日本でも幾多のベンチャーが脚光を浴びながら消えていったことでしょう。asktakaが渦中にいた80年代半ばの第2次ブームと90年代半ばの第3次ブームでは、結局生き残った大半のベンチャーは大企業が救いの手を差し伸べたか大企業が社内ベンチャーとして分社化したものだったといえます。 もっとも第3次ブームでの社内ベンチャーの動きは、日本企業の経営改革の一環として捉えなければ本質を見失うことになりますが。 いずれにしても、日本型のベンチャーキャピタルの萌芽をみたことは歓迎すべきだと思います。その狙いが、大企業による有望ベンチャーの囲い込みにあるとしても、スタートアップの強力なスポンサーの出現は喜ばしいことです。日本の開業率向上に寄与することは確かだし、大企業も余計な干渉をしてベンチャーをつぶす愚を繰り返さないと思いますから。 お知らせ:昨日の話題は「新資本主義を求めて」でした。 |