☆ 星くずの”たわごと” 05 ☆   更新日: 2017年06月26日

** 人間の体を作っている原子はずっと昔に爆発した古い星の内奥部で作られた。その意味で人間は星くずからできているといえる。 **
** 人間の体を作っている原子は原子核とその周りをまわる電子からできているが、その間はとても広く、何もない真空といえる。 ****

                                                  
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☆ 2017年06月26日 : 驚異の教科書 「大学生物学」(1)

 3週間もの間留守にしたため、先週末、今週末と草刈りや木々の枝落としに追われました。だいぶ整備したのですが、まだまだあちこち雑草だらけです。昨日は、雨の中での作業を行いました。課題であった煙突掃除もやりました。

 24日(土)は、オサカベホームコンサートがありました。演奏は”OSAKABEアンサンブル”(都民交響楽団有志)による”ピアノと弦楽合奏”でした。

 いよいよOSAKBA200回記念コンサート(9月17日、ふじさんホールにて開催)”のチケット(¥2,000)が販売となりました。皆様も奮って参加してほしいものです。

水彩画作品27: タケノコ 水彩画作品28: けん玉と文房具

 数年前から、DNA(遺伝子)とは何か?と興味を持ち、量子力学の勉強の傍ら、生物学の勉強を始めました。昨年(2016年)の12月26日付け報告において、DNA二重らせん構造と遺伝暗号情報(ジェームズ・D・ワトソンの「DNA 上・下」)について簡単にお話ししましたが、これからは、本格的な生物学の教科書を読んで、私なりに少し理解できた生命(生物)のトピックスをランダムに書き綴ってみたいと思います。

 読んだ本は、「アメリカ版 大学生物学の教科書: 第1〜5巻」(講談社ブルーバックス)です。各巻の内容は次の通りです。
   第1巻:細胞生物学、第2巻:分子遺伝学、第3巻:分子生物学、第4巻:進化生物学、第5巻:生態学

 ブックカバーには、本当かどうか知りませんが、”MIT(マサチューセッツ工科大学)の全学生が学ぶ世界基準の生物学教科書!”とあります。新書版サイズですが、第1、4巻は各300ページ、第2、3巻は各400ページもあります。しかし、この教科書はカラー版で、図表と写真が豊富で、大学1、2年生でも理解できるように丁寧に編纂されているように思いました(他の生物学教科書を見たことがないので比較しようがありませんが)。物理学科の学生向けの「ファインマン物理学: 第1〜5巻」も素晴らしい教科書だと思いますが、こちらもそれに優るとも劣らず素晴らしい教科書のように思いました。大学時代に学んだ?生物学の教科書は全く覚えていませんが、無味乾燥な本だったように思っています。現代の大学生は、素晴らしい教科書に恵まれているのだと思い、羨望の気持ちが生じました。

 内容は、比較的平易に書かれているので、物理学ほど難しくはないように思いますが、それでも化学の知識がないと理解に苦しむことが多々あるかもしれません。しかし、カラー版の図表や写真が豊富なので、一般の人が軽く?読み流すこともできるのではないかとも思います。読破できれば、何とか最新の生物学の発展状況が理解できるようになるかと思います(ブルーバックスの他の生物学関連の本もかなり多く読みましたが、素人の私には生物学の全体を展望することができませんでした)。

 今後、章ごとに思ったこと、驚いたこと、不思議に感じたことなどを、気ままに書いていきたいと思います。最初は第1巻:細胞生物学で、その章立ては次のようになっています。
   第1章:細胞:生命の機能単位、第2章:ダイナミックな細胞膜、第3章:エネルギー、酵素、代謝、第4章:化学エネルギーを獲得する経路、第5章:光合成:日光からのエネルギー

第1章:細胞:生命の機能単位

 ”細胞”は誰もが知っていると思いますが、”細胞説”は生物学の第一の統一的原則ということだそうです。
  1.細胞は”生命”の基本単位である、2.すべての”生命体”は細胞から構成されている、3.すべての細胞はすでに存在している細胞から生じる

 細胞には、”原核細胞”と”真核細胞”とがあり、それぞれ”原核生物”(いわゆる単細胞生物)、”真核生物”(いわゆる多細胞生物)を構成します。もちろん、”ヒト”を含めて動物や植物は真核生物で、進化した生物となります。これらの細胞は、”細胞膜”という生体膜で覆われていることもご存知の方は多いかと思いますが、この細胞膜が驚異的な機能を持っています。細胞膜は、すべての生物(細菌からヒトまで含めて)で同じものであり、リン脂質の二重層で構成されているそうです。

 細胞(以降は真核細胞を意味する)は、その中に”細胞核”や最近時々見聞きする”ミトコンドリア”などの”小器官”(植物の”葉緑素”も小器官の一つです)を含んでおり、それらも細胞膜と同様な膜で覆われて区画化されています。遺伝子情報を含む”DNA”は”核”に含まれ、そこで複製されます。ミトコンドリアは”核質”(細胞内の核を除いた部分)にあり、エネルギー(”ATP”)を生産します。その他多くの小器官があり、それぞれ密接に連携しながら驚異的!!な生命活動を行っているとのことです。ここでは、これ以上の説明はできませんが、この細胞、細胞膜、小器官の研究は、”電子顕微鏡”の発展によってもたらされたものです。電子顕微鏡は、もちろん”量子力学”の実用的成果の一つと言えます。
 *山科正平著「新細胞を読む」(ブルーバックス)に、細胞とその小器官の電子顕微鏡写真がたくさん掲載されていますので、読んでみるのをお勧めします。

 生命は、原核生物から始まり真核生物(その頂点がヒト)へと進化したと考えられていますが、どのようにして最初の生命(原核細胞)が生まれ、なぜ真核細胞へと進化したのかなどは、いろいろ諸説がありますが、まったくわかっていません。これからも、物理学を含めて科学は”なぜ?”という質問にはなかなか答えられないのではないかと思っています。


☆ 2017年06月19日 : 初夏の花が咲きました

前回から20日も過ぎました。庭では、初夏の花が咲き誇っています。サンショウバラ、紅花ヤマシャク薬、ヤマボウシ、コウリンタンポポ、フジベニウツギ(こちらは満開を過ぎました)などなどです。アジサイがもうすぐ咲きそうです。野菜は、カブが大きくなり、収穫できました。シカ対策のネットは一部効いているようです。

サンショウバラ(山中湖村の花) ベニバナヤマシャクヤク(絶滅危惧種) 満開のヤマボウシ


☆ 2017年05月30日 : OSAKABE200回記念コンサート

9月17日(日)、オサカベホームコンサートの200回記念コンサートが富士吉田富士山ホールで開催されます。6月中旬からチケットの販売が始まります。詳細の演奏内容等は後日報告しますが、皆さん奮って参加ください。ちなみに、私は名ばかりの実行委員の一人です。


満開のシャクナゲ 満開のサラサドウダン 作品26:発電所と川(模写)


☆ 2017年05月23日 : 政界と違って、自然界は美しいです

 でたらめ、まやかしの論理が堂々と通り、それに抵抗できない対抗?勢力、何と虚しい政界でしょう。国民もそれに対し鈍感なのですから、どうしようもありませんね。はい、さようなら。

 それに比べて、自然界は美しかったです。久しぶりに、ミズバショウを堪能してきました。スケッチにも挑戦しましたが、こちらは能力の問題でうまくいきません。


<=奥裾花自然園   ミズバショウ 庭のシャクナゲが満開間近です


☆ 2017年05月16日 : 政界では「神風が吹いた!」ようです

 「神風が吹いた!」。森友学園の籠池が表現した言葉だそうです。財務省は、安倍に忖度して、国民の貴重な財産を大幅値引きをして森友学園に売り渡しました。買った本人が一番驚いたようです。それにしても、財務省の佐川宣寿という理財局長、何という奴なのでしょう。安倍に忖度しないと、自分の地位が危うくなるのかもしれませんが、論理的におかしな言い訳で逃げようとするのは卑怯です。少しは人間としてきりっとしたところを見せるべきではないですしょうか?日本の高級官僚の典型ですね。まあよくあることとはいえ、あきれてしまいます。

 山中湖には神風は吹かないのですが、間違いなく春風は吹いています。庭には次のような花が咲いています。ヤマツツジ、ライラック、ニワトコ、ユキヤナギ、スズムシソウ、シロバナヘビイチゴ、ヘビイチゴ、ミヤマキケマン、ムラサキケマン、チゴユリ、ヤマシャクヤク、ジュウニヒトエなどなどです。

 14日(日)、富士山科学研究所主催の「山野草観察会」に参加しました。久しぶりに演習林に入り、山野草を採取して楽しみました。
水彩画作品24:ルピナス 水彩画作品25:ボケとバケツ


☆ 2017年05月08日 : 山中湖も春がいっぱい!

 安倍が憲法9条に軍隊の条項を入れ、2020年には憲法改悪をすると宣言しました。野党はもちろん、国民の多くをばかにした発言です(でも、結構多くの人が安倍に賛意を示していますが)。これで、安倍自民党・公明党・維新の会の野望、ロードマップが明らかになりました。このままでは、止めることができそうもありませんね。森友学園に頑張ってもらうしかないようです。

 連休中は、天気に恵まれ、春がいっぱいでした。ほとんど庭の整備に励みましたが、間に西桂町のクマガイソウの群落と海老根の群落を見に行ってきました。クマガイソウはその当時に比べ勢いがやや劣っているように感じました。クマガイソウも安倍に負けずにガンバレ!!(関係ないかな?)

西桂のクマガイソウ(2017年) 西桂のクマガイソウ(2002年)


☆ 2017年05月01日 : 日本と北朝鮮のこの緊張関係はどうして??

 2015年に”成立”した「安全保障関連法案」に基づいて、防衛大臣が自衛隊海軍による米軍の艦隊防衛を命じたとのことです。自衛隊がなぜこのような戦争ごっこの一端を担わねばならないのでしょう?

 そもそも、自衛隊は憲法9条によって禁じられた軍隊です。それを、時の自民党政権が”自衛のための必要最小限の軍事装備を持つことを憲法は禁止していない”といった”こざかしい論理”で自衛隊という名の軍隊を創設し、強化してきたものです。その自衛隊が、米軍と一緒になって北朝鮮と対峙し、必要なら戦争にまで踏み込む姿勢を示すとは、とても容認できることではありません。

 そもそもの間違いは、日本が「日米安全保障条約」を締結し、アメリカと一緒になって当時の共産主義諸国(具体的には旧ソ連と中華人民共和国)と対決するといった、戦後の冷戦体制に組み込まれることになったことによると思います。それが、日本の安全保障を担保する唯一の道であり、それしか方策はなかったと考えているのでしょうが、ここで発想の転換が必要だと思います。
ログキャビンの塗装作業 ミツバツツジと富士山

 アメリカ(トランプ政権)が、北朝鮮に対して無謀な先制攻撃をしないといった保証はありません。もしそうなれば、本当に日本は戦争に巻き込まれてしまいます(中には”朝鮮戦争特需”を期待している輩もいるようですが)。今こそ、日本の安全保障にとって何をしなければならないのか真摯に考え、今までの間違った安全保障政策を転換する必要があると思っています。沖縄の問題も、そもそも日米軍事同盟が原因で、それが解決されなければ、沖縄問題は永続します。でも、私が生きている間は無理だろうな。もう一度、日本は戦争をして、何度もガツンとたたかれなければならないのかもしれませんね???私は、現在の日本人の意識に対して(昔の意識もそうですが)とても悲観的です。

 ついでに、安倍夫妻の関連した”森友学園”問題。籠池が明らかにしているように、安倍昭恵が財務省の土地売却に深くコミットしていたことは明らかです。しかし、安倍と菅は、あきれるような論路とも言えない屁理屈で何とか急場を逃れようと懸命です。北朝鮮問題を利用しようとしているようにも思ってしまいます。そして、財務局長の佐川某などは、懲戒免職ですね。このような状態に対して、”日本国民”はなぜ怒りを表明しないのでしょうか?これも、日本人のお上の命には素直に従う(そういえば、「教育勅語」では天皇の命令は絶対であるとか言っているようですが・・・)という体質があるのでしょうか?安倍政権支持が50%を切らないなどということは信じられません。どうしようもありませんね???


☆ 2017年04月23日 : 庭がようやく賑やかになってきました

 サクラが最多と思ったら、庭には春の花が咲き、にぎやかになってきました。クロモジ、トサミズキ、ヒュウガミズキ、シデコブシ、ウグイスカグラショウジョウバカマ、スイセン、カンアオイ、ゲンジスミレなどなど。

 昨年は、シカに花まで食べられましたが、今度はようやく”芽”が出てきたシイタケまでが食べられてしまいました。シカが食べたかどうかは不明ですが、食害には怒り心頭です。
ショウジョウバカマ カンアオイ シカ食害対策用ネット群
 それで、庭の花壇はほとんどネットで覆い、防御することにしました。動物の檻があちこちに設置してあるようなイメージになってしまいました。残念ですが止むをえません。


☆ 2017年04月18日 : 甲府盆地もようやく桜が満開になりました

北杜市 山高神代サクラ 笛吹市 八代公園のサクラとモモ カタクリ 畑の畝作りが完了

 山梨甲府盆地の桜を見て回りました。一番のお目当ては、北杜市の山高神代サクラです。老古木にもかかわらず、懸命にサクラの花を咲かせているのに驚きました。でも、余命がそう長くはない人間の私が、今にも倒れそうな老木を仰ぎ見るのも、ちょっとおかしな感じでした。笛吹市の八代ふるさと公園のサクラも満開できれいでした。これからは、さくらは標高の高い山間部に移っていくと思います。もう少し楽しみが続きそうです。

 3日間天候に恵まれ、畑の土起こしと畝作りを一気にやりました。畝は合計16本となりました。とても疲れてしまい、最後は休み休みの作業でした。来年もできるかどうかわかりませんが、とにかく今年は完了したので、感無量です?庭にも春がやってきたようで、ダンコウバイの花が満開となりました。他に、カタクリ、フキノトウ、フクジュソウ、クリスマスローズが咲きました。更に、シイタケの”芽”がたくさん出てきたのにはびっくり!原木は2年目のものです。


☆ 2017年04月13日 : 東村山はようやく桜が満開になりました


 桜の開花宣言後、サクラは天候不順でしばらく足踏みしていましたが、東村山では今週になってようやく満開になりました。ここ10数年ほど風邪をひいたことがなかったのに、今年久しぶりに風邪をひき、少し寝込んでしまいましたが、満開に合わせて体も回復し、何とかサクラを観ることができ、感激しました。


東村山全生園のサクラ 西武多摩湖線電車とサクラ 東村山多摩湖通りのサクラ


☆ 2017年04月02日 : 大井川鉄道桜見学は空振りでした!


 4月1日(土)、静岡県の大井川鉄道に乗って、桜見物をしようと出かけたのですが、今年の桜の開花が遅く、当てが外れてしまいました。でもSL列車(新金谷=>家山)とトロッコ?列車(奥泉=>接阻峡温泉)に乗ることができ、何とか楽しむことはできました。


 朝日新聞(2017.3.8)に糖尿病の記事(産婦人科医宗田哲男による話)がありましたので、一部掲載します(現在、糖尿病は私にとっての最大の戦う相手です)。

 「糖質の厄介さは、必ずしも強い甘みを伴わないことにあります。茶わんいっぱいのご飯150gに含まれる糖質は55g、角砂糖なら17個。角砂糖を一度に17個も食べられないが、ご飯一杯分は食べられます。糖質のワナです。」

 「糖質は体に欠かせないエネルギー源です。医師の間でも、とり方や適量には様々な意見があります。」
大井川鉄道 SL列車 大井川鉄道 トロッコ?列車

 「でも、多くの人は甘いものには甘いですよね。なぜ、人間は糖質から逃れられないでしょう。脳が甘さを感じると、快感をもたらす神経伝達物質のドーパミンを分泌します。この味を覚えると中毒になる。メカニズムは、危険な薬物に似ています。中毒性をもち、徐々に体をむしばむ糖を”マイルドドラッグ”と呼ぶ医師もいるほどです。」

 「人体は糖質の多くを、植物由来の食べ物から得ます。植物は美しい花を咲かせて昆虫を集め、受粉を手伝わせて広く繁殖します。これと同じように、糖質をとりすぎてしまう原因は、脳内で甘さの中毒症状を起こして動物にたくさん食べさせ、繁殖域を広げる植物の戦略に、動物がのせられてしまっているからではないでしょうか。」 以上

 ”糖質をとりすぎる原因”と”植物の戦略云々”は論理の飛躍ではないかと思います。私のように遺伝的体質のある者は、食事の量が多くなくても糖尿病の症状が出ます。それなのに、医者や栄養指導士ですら、「糖尿病の患者は生活習慣が悪いから」と一方的に決めかかるところが多々あります。他方、太っていても糖尿病にならない人もたくさんいるわけです。そのあたりをきちんと区別してほしいと願っています。


☆ 2017年03月26日 : 安倍夫妻劇場、楽しいですね!

 論理的に破たんした屁理屈で、必死に妻をかばう(実は自分自身の延命を図っている)時の権力第一人者の姿は、哀れと言うか、滑稽でもあります。観ているのは面白いと言えば面白いのですが(籠池夫妻ガンバレ!!)、いい加減にしてほしいものです。

 25日(土)の夜(11時ころ)から、山中湖は雪となりました。26日(日)朝には、15〜20cmの積雪となりました(その後も積もったと思いますが、不明です)。道志の道では、峠の坂を登れない車や脱輪した車などを見かけました。私も道路をふさいでいる車にあわや衝突となりかけ、ちょっとヒヤッとしました。シルバーデビューの日(25日から他の車に注意を喚起すべく、車にシルバーマークを付けることにしました)に事故でも起こしたら、様になりませんよね。
シルバーマークデビュー エサを求める野鳥 薪を突っつくアカゲラ

 25日(土)、春の訪れを告げる?オサカベホームコンサート(第195回)がありました。刑部夫妻のお元気な姿を拝見し、うれしく思いました。9月の200回記念コンサートまで頑張ってほしいと思います。 当日のコンサートは「室内楽の夕べ」と題して、榊原美智子(piano)、山田圭子(Violin)、松永みづほ(Chello)による素晴らしい室内楽が奏でられました。皆さん感激していました。よかったです。でも、帰りには、雪が降り始めたので、山中湖の春の訪れはまだまだのようですね。


☆ 2017年03月13日 : イノ君現れる!フジアザミ全滅!

 10日(金)に山中湖へ行ったところ、庭に大穴がいくつも空いているのを発見。どうやらイノ君がフジアザミの根を食べるために掘った跡のようでした。これではフジアザミは全滅です。今まで、イノ君は我が家の庭にくることは少なかったのですが、お山は食料不足なのでしょうか?今年は、昨年のような豪華なフジアザミの花が見られなくなってしまいそうです(種が残っていて、芽を出してくれるとよいのですが・・・)。

 それにしても、シカ君、イノ君による庭の被害は甚大ですね。でもこれも豊かな自然の姿ですから、あきらめざるを得ませんね。
桂川と富士山(西桂町) イノ君がフジアザミを食べた跡(大穴) 昨年のフジアザミの群落


☆ 2017年03月06日 : 私の”総合病人”生活(2)

 この「星くずの”たわごと”」を立ち上げたとき、私の”総合病人”生活について報告しました(2015年1月15日付け)。予想通りというか、昨年の夏から今年初めにかけて、”闘病?”生活に追われてしまいました。

 最初は、昨年7月の糖尿病薬(ネシーナ)による副作用(口内の発疹)で大騒ぎをしました。9月には、病気ではないのですがハチに刺されてアナファルキシー症状が出て、危ういところでした。さらに12月には、糖尿病の悪化(HgA1cの高い値)のために、10日間ほど検査入院を強いられました。こちらは、幸い薬の変更で大幅な改善(HgA1cの値の低下)ができました。

 今年になって、今度は前立腺がんの疑いがある(PSA値の増加)ということで、精密検査を受ける羽目になりました。精密検査と言っても、3日間入院し、全身麻酔をして”針生検”というがん細胞有無を調べる手術のような検査です。こちらも、がん細胞は見つからなかったということでしたが、医者からはがん細胞に転化する要因?が潜んでいるという警告?を受けました(事前にMRI検査も受けていますが、はっきりとしたがん細胞は見つかっていません)。
 
水彩画作品23:朝日と雪の景色

 というわけで、ようやく一段落ということで、少し落ち着いた生活を取り戻し始めたところですが、視力の低下や胃がん、大腸がん、肺がん、動脈硬化(最近見つかりました)、アルツハイマー等々の心配もあり、まだまだ油断ができません。さあ、いつ「死への道」に進むのでしょうか???心の準備はしているつもりですが、いざとなったらどうなるかわかりませんね。


☆ 2017年02月27日 : 24日(金)、雪のお出迎えでした

 24日(金)、3時半頃、山伏峠を越えて平野に入ったところ、雪が降り始めました。旭日丘に着く頃はかなりの雪となりました。結局7時頃まで降って、3cmくらい積もりました(26日になってようやく雪が解けました)。

 最近のシカ君の家の周りでの進出ぶりはすごいです。日中の車の運転時に、雄シカの5、6頭の群れに出合いました。また、家の中から雌シカが7、8頭前の道路をゆったりと通り過ぎていきました。今年も農作物や花が荒らされるのかと思うと、少しやりきれない思いもしますが、シカ君と一緒に生きていると考えれば素晴らしいことなのかもしれませんね。

 写真は、御殿場の秩父宮記念公園のものです。春の花がもう咲いていないかと思って行ってみたのですが、ユキワリソウ、セツブンソウ、フクジュソウ、フキノトウなどが少しばかり咲いていました。もう一息のようですね。 
ユキワリソウ(御殿場) 十二単と束帯(秩父宮記念館)


☆ 2017年02月21日 : シュレーディンガー「生命とは何か」を読んで

 1月2日の”たわごと”で、よせばよいのに、シュレーディンガーの著作「生命とは何か」をいつか取り上げてみたいと述べましたが、最近読み終わりました。今回で3回目ですが、やはり私には著作内容を理解するのは極めて困難でした。というのも、内容を理解するには、生物遺伝学だけでなく、統計熱力学や量子力学などの基礎知識が私には十分にないからです。それでも、部分的には”なるほどそうなのか”とか、”ああこんな考えもあるのか”といったところも多々あったので、思いつくままに”たわごと”を以下に記してみます。

、原書は1943年2月に行われた”公開連続講演”の内容をもとに、1944年に初版が出版されました。現在の「分子生物学」が発展したのは、1953年の”SNAのらせん構造”が発見されたのを契機としているので、本書はそれ以前に世に出たことになり、当時としては分子生物学的な画期的内容が提言されていたと言えます。本著は多くの科学者(生物学者や物理学者など)に大きな影響を与えたと言われています。雑誌「ニュートン」で、次のような記事が掲載されていました。

 「シュレーディンガーは「生物はこれまでの物理学ではつかえないしくみをもっている」とし、その例を二つあげた。それは遺伝子の情報に基づいて子孫を残すこと(自己複製・進化)と、栄養をとって活動すること(代謝)である。まずシュレーディンガーは「細胞の中に、生物の特徴が書かれた設計図がある。そこには、文字の役割を果たす小さな分子が並んでいる。 
玉川上水(小平市付近) 水彩画作品22:花

文字が書きかわると”突然変異”をおこす」とのべた。これらの予言は、のちに解明されるDNAの特徴をみごとに言い当てていた。」

 「また、シュレーディンガーは生物のふるまいに注目した。生物が日々活動する原動力は、動物が木の実を食べたり、植物が光合成したりすることで得るエネルギーである。このように「取り入れた物質からエネルギーを得て活動すること」を「代謝」という。代謝は生物だけがもつ特別な能力だとのべた。」 「シュレーディンガーが講演であげたこれらの特徴は、60年たった現在もそれぞれ重要な「生命の条件」であると考えられている。」

 このような雑誌「ニュートン」の説明は、本著の”真意”を正しく伝えていないように思います(大衆科学雑誌の記事なので止むをえませんが)。以下に、私なりに難解なシュレーディンガーの主張の”ポイント?”を列挙してみようと思います(正しく表現できていない恐れが大ですが)。

1)物理学、化学の法則は、莫大な数の小さな原子からなる集団を対象にした統計熱力学の法則を基本にしており、法則は統計的(確率的)な性格をもっている(注:量子力学も確率論を基礎に置いている)。 ・・Page3

2)ところが、生物では、とても少数個の原子の集団(とても統計的法則が適用できそうにない原子の集団)が極めて秩序のある規則正しい生物学的法則に従っている。 ・・Page29  遺伝子の構造は比較的少数個の原子を含むに過ぎないが、それにもかかわらずそれが極めて規則的な法則性のある働きを演じ、しかも奇跡に近い持久性あるいは永続性をもっており、統計物理学の立場からは矛盾なく説明することはできない。 ・・Page80

3)遺伝子を分子(シュレーディンガーは染色体(DNA)を”非周期性結晶”と呼んでいる)としてみた描像を用いれば、(染色体という)縮図が、成長の設計図に精密に対応し、その設計図の計画を実施する手段を何らかの仕方で含んでいる。 ・・Page4、107

4)生きている生物体は一つの巨視的な体系であって、その系の一部に関しては、ほぼ純機械的な行動(熱力学的行動に対照した意味での)をする体系と考えられる。(一般の人々には、通常の物理学の法則は厳密な法則と思うだろうが、それらは物質が無秩序な状態へ変わっていこうとする統計的な傾向に基づいている(注:有名な?”熱力学の第2法則”あるいは”エントロピーの原理”のこと)。 Page119、120

5)生物の世界では、ただ1個の原子団でしかもそれ一つだけ単独に存在しているものが、きわめて精密な法則(完全な不規則性のある物理学の法則ではない)に従って、相互間およびその周囲と驚くべき調和を保った秩序正しい現象をつくりだしている。すなわち、生物体は、物理学の「確率による仕掛け」とはまったく異なった「或る仕掛け」に導かれて繰り広げられる規則的法則をもった現象といえる。 ・・Page138、139

6)生物は今日までに確立された「物理学の法則」をまぬかれることはできないが、今までに知られていない「物理学の別の法則」を含んでいるはずである。 ・・Page133  生物は量子力学の神の手になる最も精巧な芸術作品である。 ・・Page151

7)シュレーディンガーは、”エピローグ”において、決定論や自我の意識、哲学的問題(インドのヴェーダンタ哲学)などにも言及しています。

以上ですが、難しいですね。私には何か矛盾があるのか評価することができません。


☆ 2017年02月13日 : 山中湖はマイナス15℃、雪も積もりました

 10日(金)の午後、山中湖は雪となり、10センチほど雪が積もりました。11日(土)の朝は、マイナス15℃まで下がりました。気分がすっきりしますね。

 最近は、日中でも日常的にシカ君を見かけます。山にはエサがないのでしょうか?自然が豊かでうれしい気もしますが、春になったら山へ戻ってほしいですね。後1か月もすれば、”農耕”開始となります。待ち遠しいです。

  久しぶりに葉山に行ってきました。若いときに、葉山マリーナでヨット(ディンギー)の練習をしていました。懐かしく思うとともに、遠い昔の出来事になってしまい、寂しくもありました
 
葉山海岸からの富士山 家の周りでシカと出会いました


☆ 2017年02月05日 : 安倍ちゃんがトランプにすり寄っているようです

 最近の安倍ちゃん、経済が思うようにいかず、かつての勢いがないですね。最近は、トランプの前にネコなで声ですり寄っているように見えますが、私の勘違いでしょうか。

 古い新聞ですが、2016年8月27日の朝日新聞に、外国人による日本帝国主義のお話が掲載されていました。その人は、オーストラリアの歴史学者であるテッサ・モーリス=スズキさんです。日本の新聞で”帝国主義”の言葉を見るのは珍しいので、一部転載してみます(インタビュー形式です)。

 多くの日本人にとって、帝国が解体したという歴史意識は薄いのでは。 ->「日本は戦争に敗北した瞬間、それまでに得た支配地域を手放さなければならなくなりました。しかも、それは突然でした。大英帝国の場合、アジアやアフリカで独立運動も起き、植民地支配の終わりは少なくとも数十年かけて進行するプロセスでした。」

 支配した国が、植民地を生産清算する困難の過程を体験したわけですね。 ->「日本は対照的です。敗戦と同時に突然帝国が終わったことは、旧植民地との間に今日まで未精算の問題が残る一因になりました。」 
家の近くにシカが群れています
「日本では悲惨な敗戦体験もあり、責任意識より被害者意識のほうが支配的になりました。市民レベルでの旧植民地とのつながりが突然断ち切られたことも、双方の歴史認識の隔たりを広げた。日本政府は清算に積極的に取り組まなかったが、冷戦構造にすぐ組み込まれたせいで台湾や韓国の人々が日本を強く批判できなくなった事情もある。」・・コメント:敗戦のタイミングの問題ではなく、日本人の意識の問題のはずです。 

 そもそも大英帝国と、支配の仕方にどんな違いがあったのでしょう。 ->「大日本帝国は、明治以降に台湾朝鮮南洋諸島中国大陸などに勢力を広げていった。少しずつ近隣諸国に拡大した帝国で、大英帝国が遠く世界に広がったのとは対照的でした。」 「支配の仕方で見ると、大英帝国の場合は人種差別に根差していました。被支配者は”肌の色の違う人”だから同等の権利を与える必要はない、と考えた。」 「日本の場合、支配する相手との近さが、支配者と被支配者の関係を複雑にしました。見た目が大きくは違わず、文化や歴史をある程度共有する人々への支配だったからです。」

 日本の支配はどう正当化されていたのですか。 ->「特徴は時間に着目したことです。進歩という概念を取り入れ、自らを文明化した民族、他者を文明化していない民族とみなし、上下関係を正当化させた。」・・コメント:”天皇制の問題を取り上げようとしていないようなきがします。 「朝鮮の人々は日本国民にされましたが、同じ国民でも内地の日本人との間では市民的な権利や地位に差がつけられ、日常の差別も横行していた。二等国民扱いです。他民族を同化させつつ差別する。そんな矛盾をはらむ支配でした。」・・コメント:”中国での醜い日本人の残虐行為にはなぜ触れないのかな?

 以下省略。 的を得ているところもありますが、大学先生らしい何かが欠けている”インタビュー”のように思いました。でも、日本人は、こんな意見でさえ忘れてしまっているのが問題です。これでは、いつまでも中国、台湾、韓国、北朝鮮それにロシアの人々と真の友好関係を結ぶことができないと思います。 


☆ 2017年01月22日 : 山中湖は雪で覆われていました

 いつ降ったのかよくわからないのですが、2週間ぶりに山中湖に入ると、道路は除雪されていましたが、道路脇は除雪された雪が積まれていました。家の前に行くと、駐車場は25から30cmほど雪が積もっており、入ることができませんでした。さっそく予定外の除雪作業に励むことになってしまいました。近所の人が言うには、45から50cmくらい積もったということです。寒さはそれほど厳しくはなく、湖が凍るような様子もありませんでした。

 21日(日)の朝、家の前の空き地に、雌シカが数頭たむろをしているのを見つけました。こちらがじっと見ても、間合いが十分と思っているのか、こちらをじっと見返しているだけで、まったく逃げようともしません。お山には草がないのでしょうか?堂々としたシカの態度に感心!!。

 甲府の街を散策してみました。駅前の大通りはとても立派な建物が立ち並びびっくり。でも、商店街は土曜日というのにオープンしている店は数えるほどで、人通りも閑散としていました。物理的にはお金をかけて整備しているようですが、時間貸しパーキングがあちらにも、こちらにもと大変目につき、目も当てられない異様な商店街でした(政府が”商店街活性化事業”などをやっていますが、どぶにお金を捨てているような感じですね)。
甲府・舞鶴城の櫓


☆ 2017年01月17日 : 「政治」観劇が楽しいけど、そうも言ってられません!

  最近の”トランプ”劇場や”小池”劇場はとても面白く、毎日新聞やTVニュースを読んだり観るのがとても楽しみです。トランプが世界企業の海外進出をやり玉に挙げると、立派な経営トップがあわてて記者会見を開き、海外進出の撤退とアメリカでの雇用増加を約束する姿は、痛快でもあり、また滑稽ですね。ロッキードは戦闘機の価格の値引きまで約束しましたが、これまでは暴利を得ていたということを認めたようなものです。日本の自動車メーカーの動きも注目ですね。彼らは海外進出に熱心ですよね。日本の産業空洞化についてはどう責任をとるのでしょうか?

 小池のほうも、オリンピックや築地市場移転等で派手なパフォーマンスをやっていますが、こちらも楽しいです。頭の黒いネズミがいるそうですが(森や石原、自民党都議団のボスなどのことかな?)、早く捕まえてほしいものですね。でも、こちらはわざと取り逃すかもしれないな。要チェック!!

水彩画作品20:ボトルと果物 水彩画作品21:紅葉した街路(模写)
 一方、日本の政治では、”安倍”劇場は楽しいねなどと言って喜んではいられません。普通に海外へ軍隊を派兵することができるようにと憲法を改悪する動きは着々と進んでいます。そして、最近になって突然、安倍政権は戦前の”治安維持法”を思い出させるような、「共謀罪」の構成要件を変えた「テロ準備罪」を新設する法案の成立を目指すと言い出しました。これもとんでもないことです。こんな法律が成立したら、日本の人にとっては”自殺行為”になってしまいます。「一般市民団体や労働団体、政治団体には影響はない」などと言っていますが、これは権力者の常とう手段です。初めは、テロ対策のためなどと言っておいて、いったん成立すれば、次々と対象を拡大していくのは目に見えています。戦前を思い出す必要があります。はっきり言って、安倍政権は、”戦前の体制に回帰”しようとしていると言えます。後になって、あの時云々と言っても、その時は手も足も出せなくなっている事でしょう。

*韓国の”少女像”に対する安倍の発言もひどいですね。「10億円も払ったのだから、問題は解決済みである。すぐに撤去すべきだ。」と。日本は、韓国、北朝鮮や中国に対して、侵略戦争と非道な行為等について一切謝罪をしていません。自民党の議員の中には、侵略戦争を西洋列強からの解放だったなどと言うものもいる始末です。お金の問題だけではありません。真摯に被害を与えた国の人々に謝罪することが一番大切なはずです。真珠湾に行ってポーズをとる前に、中国と韓国に行ってきちんと過ちを認め、謝罪することが先のはずです。


☆ 2017年01月08日 : エイブラハム・リンカーンと剰余価値?

 週末は、朝晩は冷え込みながらも、日中は天気が良いため過ごしやすかったです。昨年末31日には、びっくり仰天!ナメコが採れました。さっそく食味しましたが、おいしかったです。

 ある本を読んでいたところ、アメリカのエイブラハム・リンカーンの文章が引用されていました(引用先の文献は不明)。ちょっと信じられないような内容で驚きました。以下に掲載します。

 「われわれはみな自由を守ると宣言する。だが同じ言葉をつかっても、われわれがみな同じことを思っているのではない。ある人々にとっては、自由という言葉は、自分自身と自分の労働の産物を自分の欲するままにすることを意味するが、他の人々にとっては、この同じ言葉が、他人と他人の労働の結果を自分の欲するままにすることを意味するかもしれない。」
タイムスリップ!川越の蔵町 新年に採れたナメコ

 「ここでは二つの異なった事柄、そればかりでなく、相反する事柄が、同じ自由という名前で呼ばれているのである。したがって、二つの事柄のどちらも、それぞれの党派によって、−−自由と圧政という−−二つの異なった名前というだけでなく、相反する名前でよばれることになるのである。」
 「羊飼いが羊の喉にかみつこうとする狼を追い払ってやる。これにたいして羊は羊飼いを救い主として感謝するが、同じ行為に対して、狼は羊飼いを自由の破壊者として弾劾する。・・・羊と狼が自由という言葉の定義について一致しないことは明らかである。」

この言葉は、資本家による労働者の産み出した”剰余価値”の搾取を意味していると思いますが、どうでしょうか。 これが本当にリンカーンの言葉なら、彼を見直してしまいますね。現在の日本でも、”平和への道”、”平和な世界”などと叫んでいるドンがおりますが、”平和”の言葉の意味をはき違えていますよね!! 一人一人が”言葉”に気を付けなければならないと思います。


☆ 2017年01月02日 : あけましておめでとうございます

富士山、きれいです!! 南アルプス(農鳥岳、間の岳、北岳) 餌に群れる白鳥とカモ 諏訪大明神の初もうで風景

 あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

 昨年末に取り上げたジェームス・D・ワトソンの著書「DNA 上・下]にあった話です。ワトソンは、将来は博物学者になろうと思っていたそうですが、大学の3年生のときに、「生命とは何か」という本に出合って感動して心変わりし、遺伝子に夢中になったのだそうです。この本の著者は、波動力学(量子力学)を創設した物理学者エルヴィン・シュレーディンガーです。ワトソンは次のように述べています。「偉大な物理学者がわざわざ時間を割いて生物学の本を書いたことに興味をひかれた。当時の私は、たいていの人がそうだったように、化学と物理学こそが「本物の」科学であり、理論物理学者は科学者の頂点に立っていると考えていたのだ。」

 ワトソンは、シュレーディンガーの考えを以下のように記しています。「シュレーディンガーは、生命とは生物学的情報を蓄えたり、それを伝えたりするものとして考えられると論じていた。その立場から見れば、染色体は情報の運び手にすぎない。ひとつひとつの細胞に詰め込まれた情報は膨大な量にのぼるはずだから、情報は染色体という分子の線維に埋め込まれた、シュレーディンガー言うところの「遺伝暗号文」になっていなければならない。そうだとすれば、生命を理解するためには、染色体の分子を突き止め、暗号を解読する必要がある。 彼はさらに、声明を理解することにより(そのためには遺伝子を発見することも必要だ)、当時理解されていた物理法則を超えることになるかもしれないとさえ考えていた。」

 ワトソンが、一番感銘を受けたのは、「生命は、秘密の暗号で書かれた仕様書に従って引き継がれていく」という考え方だったそうです。シュレーディンガーの著書の影響は大きかったようで、彼の相方のフランシス・クリック(元は物理学者)をはじめ、分子生物学の分野の草創期で重要な役を演じた学者の多くは、この本を読んで感銘を受けていたとのことです。シュレーディンガーの「生命とは何か」は岩波新書に収められています。私自身も、そのタイトルと著名な著者に惹かれて10年ほど前に購入して読みました。しかし、生物学の素人にはちょっと難しかったようで、内容をあまり理解できませんでした。一方、量子力学の勉強のほうでは、最近シュレーディンガーの波動方程式の意味がほんの少しわかるようになり、少し感激しているこの頃です。また機会があったら、「生命とは何か」を取り上げてみたいと思います。

 *何かの本で、シュレーディンガーは、波動力学を提案した後はあまり量子力学の世界に入り込まなかった、あるいは量子力学の発展に寄与しなかったというようなことを読んだような気がします。 


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