☆ 山中湖の近況報告21 ☆     更新日: 2004年06月28日
*** DELETE PICTURES (2010.11.10) ***

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☆  三つ峠の花: 2004年06月26-27日  

 26日は、富士山自然学校トレッキングに参加し、三つ峠を歩いてきました。天気予報は雨だったのですが、曇り空ながらも雨には会いませんでした。とても蒸し暑く、汗が吹き出るようでした。
 山道の脇には、たくさんの花あるいは実を見付けることができました。クサタチバナやヒメカラマツの白い花が素敵でした。私は初めて見ました。ヤマアジサイ、コアジサイそれにササバギンラン、クモキリソウなどがひっそりと咲いていました。ウマノミツバという花も初めてです。エゾノタチツボスミレは以前に教わったような気がしましたが、とても凛としており、感激しました。クガイソウやヒヨドリバナがもう少しというところでしょうか。
 木本では、ヤマアジサイ、コアジサイ、イワガラミ、ノリウツギなどの装飾花をもった花が目立ちました。カナウツギ、ニシキウツギなども見られました。サンショウバラを三つ峠で初めて見ました。クロイチゴ、モミジイチゴ、エビイチゴ、クマイチゴなど、イチゴの実を食べながらイチゴの種類を教わりました。 木無山(三つ峠)の草原では、アヤメが一面に咲いていました。櫛形山までわざわざ出かける必要がないことがわかりました。

富士山とアヤメ(木無山) クサタチバナ ウマノミツバ エゾノタチツボスミレ
 26日の夜には、クサカベ邸ホーム・コンサートがあり、参加しました。17名からなるジャズバンド”スイングフォレストオーケストラ”によるジャズ演奏は大変な盛り上がりで、ちょっと狭いオサカベ邸は熱気に包まれました。。
 27日は一日中曇り空で、山は深い霧に覆われていました。裏山の三国山へ行ってみたのですが、ブナがとても良いですね。なんとなく心が落ち着くようです。でも、尾根筋に群落するコバイケイソウがほぼ立ち枯れのような状態で全滅になっていました。イノシシのせいでしょうか?よくわかりません。
 今年の異変ですが、山中湖村ではほとんどミズキの花が咲きませんでした。通常は5月末から6月にかけて、大手を広げたように白い花を満開させる姿が見られませんでした。どうしたのでしょうね。

<-三国山のブナ  ジャガイモの花
 鳴沢村の農園をチェックしてきました。ジャガイモノ花がたくさん咲いておりきれいでした。7月下旬には収穫できそうです。以前(5月15日)に報告した”よしかわ農場”の看板が”鳴沢村賞”を獲得し、ワインや野菜の商品を頂けることになりました。ヤッタネ!!

☆  信州高妻山: 2004年06月19日  

 山中湖とは関係ないのですが、長野市の北方にある高妻山(戸隠山の北に位置する)に行き、素敵な花を観察したので報告します。

ひとつは、長年あこがれていたシラネアオイです。薄青紫色をした大きな花(ガク)はとても魅惑的でした。もうひとつは、偶然見付けたのですが、絶滅危惧種のキバナノアツモリソウです。本当に面白い作りをした花で、その造形美に感激しました。


シラネアオイ キバナノアツモリソウ

☆  幻の花ベニバナヤマシャクヤク: 2004年06月13日  

 最近は仕事の疲れで金曜の夜には山中湖には入ることができなくなってしまいました。12日(土)午後山中湖に入りました。夜には低気圧の影響か大雨となりましたが、翌日13日の朝方には小雨になりました。13日は富士山自然学校に参加する予定であったので、中止かと思っていたのですが、天気予報では昼頃から天気は回復するとのことでした。
 今日行った所は、富士山麓の梨が原(自衛隊演習所内)です。たくさんの花が見られると期待して出かけましたが、本当に期待以上のすばらしい成果を得ることができました。とにかく渡辺校長に感謝です。
 一番の成果はあの幻の?ベニバナヤマシャクヤクを見付けたことです。白のヤマシャクヤク(5月16日の青木が原樹海を参照)も富士山麓ではそう多く見られませんが、真紅色のヤマシャクヤクは絶滅危惧種であり、富士山麓ではほとんど見られなくなった花です。私も数年前からぜひ見たいものだと思っていて、初夏に探したこともあるのですが、ほとんどあきらめていました。渡辺校長も3回目だったそうです。本当に美しい色をした花で、全員感激し、写真をとりまくりました。皆さん、ベニバナヤマシャクヤクの写真、いかがですか?

幻の名花 ベニバナヤマシャクヤク アヤメの群落

 アヤメの群落が広い草原のあちこちに見られました。櫛形山へ行かずとも、こんな身近にアヤメの自然群落が見られるなんて、またまた感激でした。ムラサキという花も初めて見ました。ちょっとハヤチネウスユキソウのようなとても清楚な感じの花で、うっとりとさせられました。なお”ムラサキ”の名前は、根が紫色で、染料に使われるからとのことでした。ハマウツボも初めて見ました。ヤマウツボは山中湖畔で見られますが、ハマウツボはてっきり海浜の花かと思ってあきらめていた花でした。きれいな花というわけではないのですが、図鑑で見ていた花を発見した喜びは言い表せない感激です。5月22日の高座山でも見付けたフナバラソウやカイジンドウもたくさん見ることができました。

ムラサキ ハマウツボ(オカウツボ) フナバラソウ カイジンドウ

 オカオグルマはワラビ取りできたときにたくさん見ていたのですが、この季節ではもう終わりに近かったようです。ヒメイズイとスズサイコも初めて見た花です。小さな野草なので、一人で歩いていたのではとても見付けることができない花ですが、とても可憐で、素敵な花でした。ヤグルマソウが草原のあたり一面に大きな白い総状花を咲かせていました。こんな群落は初めて見ました。
 他に見た花では、カナビキソウ、アカネ、ネバリノギラン、ホソバキリンソウ、アズマギク、ハタザオ、アオノテンナンショウなどがありました。

オカオグルマ ヒメイズイ(ユリ科) スズサイコ ヤグルマソウ
木本では、シモツケが美しいピンクの花を咲かせていました。ツツジ科のオオバスノキやハナヒリノキの小さな壷形の花がかわいらしかったです。ガマズミも白い花を咲かせていました。



シモツケ オオバスノキ ハナヒリノキ

 天気はややぐずつき気味で、すっきりとしませんでしたが、ベニバナヤマシャクヤクを初めすばらしい花に出会えて、とてもハッピーな気持ちで東京に帰ることができました。東京へ戻ってからもしばらくの間感激を味わっていました。わんだふる山中湖!!

☆  雨の中の三国山: 2004年06月06日  

 6日(日)は、朝から雨でした。梅雨に入ったとのことです。小雨だったので、裏山の三国山へ行って見ました。新緑のブナの木々が少し霧で煙っており、ブナの林何ともいえないしっとりとした雰囲気に包まれていました。白のツルシロガネソウ(まだ少し残っていました)とガマズミの白い花以外は、ほとんど花は見られませんでした。
 近くの家(アルピニスト戸高さんの家)の庭には、山中湖村の花”サンショウバラ”が薄紅色の大輪の花を咲かせていました。梅雨明けが待ち遠しいですね。

 ブナ林とブナの大木(右) サンショウバラ ガマズミ

☆  お中道幻の滝: 2004年05月30日  

 30日(日)、富士山自然学校に参加し、お中道を歩いて大沢崩れまで往復してきました。天気予報では雷を伴う雨とありましたが、残念ながら好天に恵まれました。

 9時20分、御庭の駐車場から歩き始めました。お中道派ようやく春を迎えたという感じで、ミヤマハンノキやミヤマヤナギの若葉が素敵でした。まだハクサンシャクナゲには早いようでした。林床には、タケシマラン、ワチガイソウなどが見られました。途中、滑沢から幻の滝が見えるはずだったのですが、今年は雪解けが早かったようで、滝を見ることができませんでした(毎日新聞の記者が幻の滝の取材に同行していたのですが、取材の目的が達成されず、残念でした)。
  お昼には大沢崩れに到着。谷底では、自然崩落が発生しており、大きな音を立てて岩石が崩れていく様が見られました。富士山が動いているのですね。付近には、イワキンバイやヤマハタザオが咲いていました。

ワチガイソウ タケシマラン
 昨年教わった、ヒメヒゴタイ、ヒメシャジン、ミヤマシャジン、イワオウギ、タイツリオウギなどの花開く前の野草を教わったのですが、私には花がないとほとんど識別できませんでした。
 3時半ころ、駐車場に戻ったところ、急に天気予報が当たって雨が降り始めました。本当に幸運でした。

大沢崩れ(対岸の絶壁) イワキンバイ ヤマハタザオ

☆  春の恵み山菜: 2004年05月22-23日  

 22日(土)は、高座山に春の草花観察を兼ねて山菜(わらび)を採りに行きました。すすき草原に火入れ(野火)をしてから1か月くらい経つので、もう遅いかなと思ったのですが、まだまだわらびはたくさんありました。草原には、アマドコロがたくさん咲いており、その他にもチゴユリ、ウマノアシガタ、キジムシロ、ハナニガナ、ヒトリシズカなどが咲いていました。昨年も見たのですが、カイジンドウというシソ科の珍しい花やフナバラソウも見つけました。

アマドコロ カイジンドウ、 右フナバラソウ
 23日(日)は、午前中は曇り空で、山は霧でした。やむを得ず梨が原(北富士演習場)へ行き、草花を捜しました。入口に、「入場料500円!」と書いた看板がありましたが、料金の徴収人がいないのでそのまま入ってしまいました。こんな看板は初めてです。演習場内に入ると、山菜採りの車がたくさん入っており、霧の中で山菜を採る人がたくさんいました。昨年花を見た場所を捜したのですが、広い草原で、どこを走っているのかわかりませんでした。結局花は、オカオグルマ、スミレなどわずかしかありませんでした。オキナグサは見付かりませんでした。


霧の梨が原 オカオグルマ

☆  初夏のスケッチ特集: 2004年05月18日  

 お目を汚して?済みません。私の最近の力作?です。いまいち気に入らないのですが、自分の励みにと、読者の気持ちを考慮せず掲載させていただきました。

中の茶屋 04.04.25 紅葉台 04.04.26 富士吉田 04.04.29 上高地徳沢 04.05.04

☆  青木が原樹海のヤマシャクヤク(群落): 2004年05月16日   

ヤマシャクヤクを観察するために青木が原樹海へ行ってきました。3年前に、樹海の中を歩いていて群落地を見つけました。数10株はあるでしょう。今年は咲いているかどうか心配しましたが、見事な花を咲かせており、感激しました。ヤマシャクヤクは盗掘にあって、今では絶滅危惧種に挙げられています。このすばらしい群落地は絶対なくさないようにしたいものです。ついでに、コアツモリソウの群落地も見てきましたが、ここはまだ小さなツボミで、花が咲くのは6月に入ってからでしょうか?楽しみです。その他には、ギンリョウソウとズダヤクシュが見られました。樹海はまだ春がようやくやって来たというところでしょうか。

☆  緑が眩しい山中湖&クマガイソウ: 2004年05月15日  

 山中湖畔は新緑がとても美しく、眩いばかりです。人生にもこんな若いときがあったのかと、しみじみと考えさせられます。でも年をとればとったなりに、楽しい人生もあるのではないかと思って、自分を慰めています。

 家の周りでは、ヤマツツジが満開になって、新緑の中のオレンジ色の花が鮮やかです。オダマキソウ、キランソウ、カキドオシ、ホウチャクソウも真っ盛りになりました。うれしいことに、幻の?スズムシソウが今年も元気に顔を出してくれました。
 5月29日に開園した「なるさわ農園」に行き、看板を立ててきました。看板のコンクールがあります。もちろん優勝を狙っています!!


オダマキとスズムシソウ(右) 鳴沢農園の看板
 15日(土)は、富士山自然学校に参加し、グランドキャニオン(須走アザミラインの2合目付近)に行ってきました。小山町が地層が見られる壁の直下が崖崩れの危険があるということで立ち入り禁止としていました。でも、写真にあるように雄大な姿を見ることができました。
 キャニオンの周りの林は二次林だそうですが、たくさんの植物を観察することができました。褐色の花をつけたアオチドリはとてもシックで、魅力的でした。ツバメオモトは大きな濃緑の葉と清楚な白い花がとても似合っているようでした。

グランドキャニオン アオチドリ ツバメオモト クルマバツクバネソウ

 イワセントウソウ、ワチガイソウ、フデリンドウ、ズダヤクシュ、ツクバネソウ、ヤマハタザオなども、とても可憐な花を咲かせており、必死に?生きる小さな命に感動させられました。木では、オオカメノキ(ムシカリ)が白い花(装飾花)を広げていました。トウゴクミツバツツジの濃紅紫色の花も艶やかでした。目立たないのですが、ヒロハツリバナも淡い緑色の花(4弁花)を咲かせていました。
 午後は、花の都公園の裏にある「野草園」に行きました。ここは富士山自然学校の渡辺校長が指導して整備しているところだそうです。圧巻は、右のクマガイソウの群落でした。いかがですか?西桂町にもクマガイソウの保護地がありますが、山中湖でもこれから保護に努めて行くそうです。


☆  三国山おおいに笑う: 2004年05月01-02、05日  

三国山おおいに笑う ブナの新葉 三国山のブナ林とブナの大木(右)
 G.W.の前半は好天に恵まれ、夏のような暑さでした。G.W.は混雑するので、遠出は避け、近場の三国山へ行ってきました。写真の通り、全山新緑の緑の絨毯に包まれていました。山の中に入ると、ブナをはじめ、ミズナラ、カエデ、ヒメシャラなどの新葉がまばゆいばかりに輝いていました。林床には、ハコネシロカネソウの小さい花がたくさん咲いていました。ミヤマカタバミ、シロバナエンレイソウ、ヘビイチゴ、ヒゲネワチガイソウ?なども見られました。
 山中湖周辺は、さすがに普段より人が多く出ていましたが、昔に比べて車も少なく、大渋滞は見られませんでした。でも、温泉が大渋滞になるので、たいへん困ってしまいますね。
 5日は雨でした(恐らく4日も雨だったでしょう)。世のお父さん方も疲れたのか、皆帰ってしまい、車もスイスイ、温泉もガラガラといったところでした。帰りの中央道もガラガラで渋滞はまったくなく、普段の日曜日よりも少なかったです。


ハコネシロカネソウ



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       4.山中湖と富士山の写真集