わんだふる ケニア サファリ (1)

はじめに

 2010年07月23日(金)から8月01日(日)の10日間、東アフリカ・ケニヤのサファリ・ツアーに行ってきました。本当は、タンザニアのキリマンジャロ山(Mt.Kilimanjaro:5,895m)登頂を考えたのですが、家内も私も体力的にみて登頂は無理だろうとあきらめ、代わりにアフリカの野生動物を見るサファリー・ツアーに行くことにしました。野生動物といってもいろいろあるわけですが、東アフリカ、特にケニアの野生動物が一番だろうと考えて、ケニアのサファリー・ツアーに絞りました(ケニア、タンザニアと2国を行くツアーもあるのですが、移動時間が取られるので、ケニア1国に絞りました)

 ということで、今回は海外トレッキングではなく、サファリー・カーに乗って野生動物を探し出し、観察するといったツアーです(歩くことは一切ありません)。それで、報告もトレッキングの時間に沿って報告するというより、ツアーをした国立公園・保護区(アンボセリ、ナクル、マサイマラ)ごとに、出会った野生動物の写真を紹介するようにします。カメラは一眼レフのような高級カメラではないので品質はちょっとと思いますが、とりあえずたくさん撮りましたので、これはと思えるものを絞って掲載します。動物園で見るようなゾウ、ライオン、チータ、ヒョウ、キリン、シマウマ、サイ、カバ、アフリカバファロー、ヌーなどなどを、本当に目の前で観察でき、とてもすばらしいツアーでした。是非皆様も写真で堪能?してください。
                                                       2010年9月9日(木)

  1.プロローグ 
  
2.アフリカ・ケニア向けて出発 : 07月23日(金)、24日(土) 
  
3.アンボセリ国立公園1 (ナイロビからアンボセリへ&サファリ1) : 07月25日(日) 
  
4.アンボセリ国立公園2 (サファリ2&3、マサイ村) : 07月26日(月) 
  
5.ナクル国立公園1 (アンボセリからナクル湖へ) : 07月27日(火) 
  
6.ナクル国立公園2 (サファリ4、ナクル湖からマサイマラへ) : 07月28日(水) 
  
7.マサイマラ国立保護区1 (サファリ5) : 07月29日(木) 
  
8.マサイマラ国立保護区2 (サファリ6&7) : 07月30日(金) 
  
9.サファリを終えて (ナイロビ、成田へ) : 07月31日(土)、08月01日(日)

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1.プロローグ

 「はじめに」でも述べましたように、今回はキリマンジャロ山(Mt.Kilimanjaro:5,895m)登頂を断念して、切り替えたツアーです。元々アフリカ大陸に一度は行って、野生動物を見てみたいとずっと思っていましたので、これはチャンス?と気持ちを切り替え、アフリカのサファリー・ツアーに参加しました。今回はトレッキングではないので、いつも使うA社のツアーではなく、アフリカに強い?といわれている旅行会社D社のツアーから選びました。
 最初に、ケニアの概略を説明しておきます。
 
 国の正式名称は”ケニヤ共和国(Republic Kenya)で、首都はナイロビ(Nairobi)です。面積は日本の約1.5倍あります。地域的にはアフリカの東部に位置し、赤道の直下にあります。東は東インド洋に面していますが、内陸一体は海抜1,000mから2,000mの高地となっています。国土の5分の3はサバンナとよばれる半砂漠地帯だそうです。首都ナイロビは1,600mほどの高地にあり、いわゆる熱帯地域といったイメージはありません。

 人口はおよそ3,750万人で、人口のうち約98%がアフリカ人とのことです。部族は50くらいあり、キクユ族が力をもっているようです(日本ではマサイ族だけが有名ですね)。言語はスワヒリ語が母国語で、共通語となっていますが、英語は公用語として普及率が高いとのことです。宗教は、キリスト教がおよそ62%で、その他にイスラム教や伝統宗教があるようです。

 季節は乾季と雨季に分かれており、4月から6月までが大雨季、10月から12月半ばまでが小雨季だそうです(雨季といっても1日中降り続くわけではなく、1、2時間スコールのように降り、その後はカラッと太陽が照るといったふうだそうです)。7月は乾季で雨がほとんど降らない季節でした。ナイロビの7月の最高、最低平均気温はそれぞれ17℃、14度日中の平均気温は10数度くらいで、東京の夏に比べてとても涼しく、日本の避暑地のような感じでした。ただし、夜間はかなり冷え込むときもあるようです。

 時差は、東京に比べて6時間の遅れとなります。
 通貨の単位は、”ケニア・シリング”といい、1ケニア・シリング=約1.2円ですが、日本円はまったく使えませんでした。したがって、USドルを持って行き、現地で両替(1USドル=約78ケニア・シリング)することになります。

 サファリ・ツアーについて簡単に説明します。サファリとはスワヒリ語の言葉で、元来の意味は”旅行”といった意味だそうですが、その後サファリという言葉にレジャー的要素が入ってきて、”狩猟旅行”といった意味合をもつようになったそうです。しかし、現在では狩猟は減少しており、代わって”皆が楽しめる野生動物探訪、観察および撮影旅行”の意味になってきたいるとのことです。
 今回のサファリでは、大型4輪駆動車(トヨタ・ランドクルーザ)とヴァン(ニッサン)の2台(右写真)が使われ、それぞれにサファリ・ドライバーとツアー参加者6名(1台にはツアー・リーダーが添乗)が乗りました。車はサファリ用にいろいろと改造し、天井は開閉ができるようになっていました。サファリ中は天井がオープンにされ、参加者は天井の空間から野生動物の観察や撮影ができるようになっています(車外に出ることは禁止されています)。

 サファリでは、ドライバーが”感と経験”を働かせながら公園内をあちこちと走りながら、参加者のために野生動物を探し、運良く?見つけるとそこで止まって、参加者に観察と撮影の時間をとってくれます。野生動物が見付かるかどうかは運にもよりますが、ドライバー同士は無線で連絡をとりながら情報交換をしており、珍しい動物などが見付けると、ドライバーは咽んで情報を発信し、他のドライバーはその情報を聞きつけてその現場に集まってくるようになっていました。
 今回サファリをした国立公園、国立保護区は次の3つです。

1.アンボセリ国立公園(Amboseli National Park: 392ku)
 ケニア南部、タンザニアとの国境近くのサバンナにあります。標高は1,100から1,200mです。私が嘱望してきたキリマンジャロ山(Mt. Kilimanjaro:5,895m、タンザニア領にあります)を眼前に見ることができます。ゾウが多いということですが、これらのゾウは周辺の開発と密猟によって追い立てられて集まってきた結果で、ゾウの難民?収容所と考えた方がよいのだそうです。

2.ナクル湖国立公園(Lake Nakuru National Park: 188ku)
 大地溝帯の中に散在するソーダ性湖の一つで、ナイロビの北西約160kmにあります。標高は1,750から2,070mです。日本では誰もが知っているフラミンゴの群生地です。

3.マサイマラ国立保護区(Masai Mara National Reserve: 1,672ku)
 ケニアの南西、タンザニアとの国境に接し、標高1,500から2,170mです。草原、丘陵、疎林帯、川、沼沢地と変化に富んでいる地域です。それに応じてゾウ、ライオン、チーターなどのサバンナのスターたちがほとんど見られるそうです。また、ここは毎年夏に、南側に隣接するタンザニア・セレンゲティ国立公園からのヌーの大移動があることでも有名です。.

*国立公園(National Park)と国立保護区(National Reserve)について
 国立公園は自然、野生をそのまま保全するため、人間の存在、活動を極限まで制限し、監視要員とその家族のほかは特に許可されたロッジなどの従業員とその家族のみの居住が許されている。園内での放牧、農耕その他一切の産業活動は認められていない。他方、国立保護区は、主旨は国立公園と同じだが、住民の居住、放牧、水利、農耕などの既得権をある程度認めている。

 東アフリカの野生動物については、「フィールドガイド・アフリカ野生動物:Blue Backs」がわかりやすいと思います。著者は小倉寛太郎氏で、映画化された「沈まぬ太陽」の主人公恩地元のモデルとなった人です。彼は日本航空で第一組合の委員長を務め、ストライキを実施し、勝利を勝ち取った人ですが、会社から左遷され、長くナイロビ駐在を強いられたようです。その駐在時の体験をもとに書き下ろされたガイドブックとのことです。私も一部参考にさせてもらっています。なお、小倉氏は2002年に死去されたとのことです。

 今回のツアーのおおよその行程は、以下のとおりです。
1.7月23日(金):成田出発
2.7月24日(土):アラブ首長国連邦・ドバイ経由でケニア(Kenya)共和国・ナイロビ(Nairobi)着
                            ・・・ナイロビのサロヴァ・スタンレイ(The Sarova Stanley) H泊
3.7月25日(日):ナイロビからアンボセリ国立公園(Amboseli National Park)へ
                            ・・・アンボセリ・セレナ(Amboseli Serena) H泊
4.7月26日(月):アンボセリ国立公園内のサファリ(早朝と夕方)およびマサイ村訪問
                            ・・・アンボセリ・セレナ(Amboseli Serena) H泊
5.7月27日(火):アンボセリ国立公園からナクル国立公園(Nakuru National Park)へ移動
                 ・・・サロヴァ・ライオン・ヒル・ゲーム・ロッジ(Sarova Lion Hill Game Lodge) 泊
6.7月28日(水):ナクル国立公園内のサファリ(朝)後、
           :マサイマラ国立保護区(Masaimara National Reserve)へ移動
                            ・・・イルケリアニ・ロッジ(大型テント)泊
7.7月29日(木):マサイマラ国立保護区内の1日サファリ
                            ・・・イルケリアニ・ロッジ(大型テント)泊
8.7月30日(金):マサイマラ国立保護区内のサファリ(早朝と夕方)およびマサイ人とのロッジ敷地内散策
                            ・・・イルケリアニ・ロッジ(大型テント)泊
9.7月31日(土):マサイマラ国立保護区からナイロビへ移動、ドバイへ向けて出発
10.8月1日(日):ドバイ経由で成田着


 参考のために、ケニア・サファリ・ツアーでの留意事項を以下に掲げておきます。

1.ヴィザ(査証)の取得
 ケニア入国に当たってはヴィザが必用です。私は直接ケニア大使館(目黒区八雲)で取得しました。

2.黄熱病の予防注射
 東アフリカ諸国は現在も黄熱病の伝染地域または風土的定在地域に指定されておりますが、通常の旅行地域ではほとんど罹患することはないようです。ただし、それらの地域へ行った場合、王熱の予防接種が入国時(トランジットを含む)の条件になるような国があるそうで、今回は旅行業者から予防注射を必須条件とされました。私は、東京検疫所で接種を受けました。費用は¥8,350でした。

3.マラリア対策
 マラリアはハマダラ蚊が媒介するものですが、通常の?旅行地域ではほとんど罹患することはないようです??しかし、万全を期するなら、マラリア予防薬を服用することが勧められています(有効な予防接種やワクチンはありません)。私はマラリア予防薬の服用が必須のものと勘違いし、東京の国立医療センターで診察を受け、予防薬をもらいました。7回分の薬(1週間に1回服用)で、しめて\9,660かかりました。民間の医療機関では1万数千円も取られるようです。ところが、予防薬は内臓器官に副作用を及ぼすことがあるらしく、旅行の同行者で予防薬を持っていた人は一人もいませんでした。それで私も途中で服用をやめてしまいました(旅行会社の案内はひどいですね!)。

 それでは、これから「わんだふる ケニア サファリ」の体験をご報告します。是非最後までお付き合いください。


2.アフリカ・ケニアに向けて出発 : 7月23日(土)、24日(日)

 7月23日(土)、夜7時40分に成田空港空港に集合しました。ツアーリーダーを含めて、総勢13名でした。出国手続きの後、エミュレーツ航空に搭乗し、定刻の21時40分に経由地ドバイ(Dubai,アラブ首長国連邦)に向けて出発しました。所要時間は約10時間50分です。

 翌24日(日)、03時30分7(時差は5時間遅れ)にドバイの飛行場に到着しました。ドバイでの乗り継ぎ時間が7時間以上もあり、うんざりさせられました。ただし、5時間以上の乗り継ぎの待ち時間がある場合は、無料の食事サービスがあり、感心しました。ドバイの空港ターミナルは新しく建設されたようで、とても大きく広々としており、免税ショップもたくさんあり、内部はとてもきれいでした(右写真)。

 再度エミュレーツ航空に搭乗し、10時45分、ようやくケニアのナイロビ(Nailobi)に向けて出発しました。今度の所要時間は約5時間です。 
 定刻どおり14時45分(時差は6時間遅れ)にナイロビの飛行場に到着しました。入国手続きを終えて入国ロビーに出ると、早速現地の旅行会社のスタッフが迎えてくれ、ナイロビ市内のホテル、ザ・スタンレー・ホテル(The Stanley H)へと送ってもらいました。

 夕食まで時間があるということで、近くのスーパーへ連れて行ってもらいました。帰国まではお土産を買う時間的余裕がないかも知れないということだったので、到着早々スーパーでお土産を買うことになりました。

 夕食は7時で、明日は6時希少ということで、荷物等の整理をして早々と就寝しました。

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