Bon Voyage! HOME > PRIVATE DIARY > 1999年7月上旬

迷狂私酔の日々


7月1日(木)

帰りにまた某所と某所に寄り、某所では間欠的に熟睡する。最近、梅雨のせいか睡眠中枢がおかしいようだ(気候のせいなのか>自分)。

7月2日(金)

アメリカンフットボールのワールドカップ、日本はオーストラリアに54-0で完勝。これでグループ1位、決勝に進出。なにしろわずか6チームの参加で、どうもまともなのは日本とメキシコくらいではないか? という気がする。このスポーツの特性で、戦略というか事前のスカウティング(相手チームの調査ね)が大きな比率を占めるので、決勝は頭脳対決でもある。でも、最後は精神力の勝負でもある。なにしろ肉弾戦を毎プレー繰り返すのだ。日本、果たして金の輝きを持ち帰ることができるのか? 日本のマスコミの冷たい扱いを一転させるためには、優勝するんだ!

そして夕方はまたも国立競技場へ。なにしろ5日間通し券なのでね。6時半に着いても自由席に楽勝で席を見つけられる、ということも学習してしまった。見渡す限り代表ユニの群れのなかでネクタイ締めているのもかなり違和感があるが。それにしても、なんやかんやいってまだ1回も雨に降られていない。やはり私の人格高潔のゆえであろうか。

日本対香港。なかなか点を取れない。香港は密着マークと、ボールを取られそうになるとすぐ倒れて反則をアピールすることで活路を見い出そうとする。これだけひかれるとたしかに得点はカンタンではないが、それでもやはり今日のメンバーの出来は心もとなかった。ゴール前ではどこかでダイレクトプレーがなければ、すぐに詰められる。個人技でひとり、ふたりは抜けてもそれだけでゴールはできない。ゴールは小野が左に流れると見せて右前に出したパスを平瀬がスルーして中村俊輔がポストに当ててゴールイン。2点目は早いリスタートを受けた小野が後ろに流したパスを平瀬が1対1になって決めた。この3人の絡みでしか点が取れないところが今日の問題点その1。サイドの市川(またも左!)、明神も、トップの山下もほとんどいいところがなかった。さらに、不用意なミスパス、なんでもないトラップのミスが多い。プレッシャーがなくてこれでは。さらに、攻める時点での判断が遅いために、結局後方へ戻したりただボールを回したり、の場面が多い。そして、日本のいつもの悪いクセ、なぜかシュートしないでパスをする。なんで打たないのだ!

2-0で勝ったにしても、試合終了後のブーイングは大きかった。なんか、一番盛り上がったのは、君が代をゴスペラーズが歌うというアナウンスがあった時かもしれない。

帰り道は某所へ。10月の旅行の予定を少しリークする。それから、悪霊に憑かれた人々をいなす。ぜいぜい。

7月3日(土)

朝からコパ・アメリカ。ボリビア対ペルー。後半の終盤、ついにペルーが1点をもぎとって2勝目。ボリビアの守備はなかなか頑強である。

そして日本対パラグアイ。結果は0-4の完敗。途中からはもう、見ていられかった。

「南米サッカーの厳しい洗礼」と言ってしまえば美しすぎる。とにかく、サッカーになっていないのではないか? とくに守備のマークのずれ、ボールへの寄りの欠如は致命的。そのうえ、イージーミスが多すぎる。横パスを奪われ、川口までもが飛び出してもボールに触れられずにピンチを招く。これが、トルシエの指示を守ることと、自由で柔軟な行動との板挟みのせいだとしたら、明らかにチームづくりの失敗だろう。だから、アフリカの選手に規律を仕込むのと、日本の選手にチームプレイを教えるのとはまったく違うことだということを、まだわかっていないのだろうか?

たしかにパラグアイのプレッシャーはきつかったし、ボール扱いはうまかったが、この程度で自分たちのサッカーができなくなるようでは、世界では通用しないぞ。

なんか、怒りを通り越して悲しくなるような試合だった。あ〜あ。

あまりのことに寝込んでしまったではないか。今日は2時から新居でフローリングの見積もりをお願いしているのだ。慌てて、しかししっかりPB G3を持って自転車で急行。はは、5分もあれば着くのだ。雨も降っていないし。

無事に打ち合わせも終わって、しばらくいろいろ計測していたら、雨が、それもけっこう強い雨が降ってきた。お腹もすいたし、駅前のスーパーまで3分だから、と傘もささずに歩いていく。粗大ゴミの申し込みをして、1000円の傘を1割引きで買って外に出たら晴れていた。なぜだ?

久しぶりにミスドに行って、PB G3でカキカキ。どうでもいいが、こういうファーストフードの店での客のマナーは年々悪化しているような気がする。それも、若者に限らず。

外は豪雨だった。あまりのことに、家に帰らずに某所の開店を待って飛び込む。わずか50m歩いただけでビショ濡れである。で、掟破りではあるが、カウンターでPB G3を打ちつづける。要するにこの更新作業なんですけど。

bookに『6月の軌跡』『にせもの美術史』、movieに「RONIN」。今日はこんだけです。まだまだあるんですけど、またね。

7月4日(日)

日祝日の第1回上映が1,000円だというので、シネマスクウェアとうきゅうに急行する。今は「八月のクリスマス」、評判の韓国映画である。しかし、新記録の30分で到着したのに、「立ち見」だった。やっぱり10分前では甘かったか。

東急ハンズで、熟慮を重ねた上でテーブルを発注。まあ、昨日計測した上であたりはつけていたのだが。ひとつは、キッチンの細いカウンターに合わせたハイテーブル。サイズをきっちりオーダーすることも考えたが、結局750mm四方の正方形のひのき集成板の天板に、同じく集成材の900mmの高さの脚を合わせた。配膳板兼朝食テーブル兼仕事机みたいなもんだ。ついでに折り畳みのできるハイチェアも2脚買った。これは木製にすると印象が重いので、いわゆるパイプスツールに小さな背がついたものだ。他の人なら、しゃれたバーカウンターかもしれないが、所詮、私ごときには似合わない。単に、リビングでもPowerBookを椅子に座って打ちたかっただけだ。

もうひとつは和風のローテーブル丸型。要するに「ちゃぶ台」である。ちゃんと脚も折り畳めるのだ。色も古風な茶色。アンティークショップで理不尽な高値を押し付けられるよりは、素性のはっきりしたもんでいいや。本当は雨が降ってなかなかショップ巡りができないからだが。

いくつか取り寄せが必要な関係で、配送は2週間後にしてもらう。ハイテーブルの組み立て(別にセットではないので、木ネジで止める作業がいるのだ)もやってもらって、椅子もちゃぶ台も配送費も込みで55,230円(消費税込み)ほどである。これって高くはないとは思うが、粗大ゴミの日に探し歩くとか、会社の引っ越しの時にもらって来る人にはたしかにかなわないだろう。ま、人それぞれだ。

昼も過ぎて、ようやく「今日は1日中、カンカン照りかもしれない」ことに気づく。こういう日にしかできないことは何か?

結局、何をしたかというと、スーパーとマンションを2往復して、新居でも昼寝ができるようにした。枕はまだないが。水シャワーなら浴びられるようにタオルも買ったし。風をいれるために窓を開け放して寝ると、気持ちよかった。

「ブルースの女王」から留守電があった。かけたら、松坂牛でパーティをやっているという。しかし、今日はオリンピック1次予選の最終戦がある。日本がたぶん10点以上は取って圧勝するであろうフィリピン戦。代表の戦いを取るか、友情を取るか?

結局、30分後にはビールを飲んですき焼きをつついていたのであった。決して「肉に負けた」のではない。友を思う心なんですよ、みなさん。

というわけで、日本は 11-0でフィリピンを一蹴。GKパランパンは、後半の途中で交代させられてしまった。遠藤、小野とつづいて負傷退場。平瀬のワントップは、2次予選のための試験(本番は柳沢だろうが)。それにしても、フィリピンはシュートがゼロ。あんまりといえばあんまり。ほとんどサンドバッグ状態。9番ゴンサレスもほとんど守備に回っていた。

7月5日(月)

雨の気配と共に腰が痛む。

またもお休みして、寝込む。ひいひい。

気を取り直して<はつね>でタンメン、マクドナルドでかるびマック。新居に風を入れて午睡。暗くなって<戎>。何をやっているんだか。結局、雨に降られて濡れて帰る。

本日のビッグニュースは日本、ワールドカップ優勝! である。アメリカンフットボールの話だけどさ。猛威を振るったメキシコの攻撃を完封して0-0のまま延長に突入して須永→安部へのタッチダウンパスで6点、その裏のメキシコのパスをインターセプトして劇的な勝利。よかった。不安で不安で、怖かったけど、よく勝ちました。出場した6チームのうち一番体格の小さな日本が勝っちゃった。スピードだろうか? 技術だろうか? いや、「勝ちたい」という意欲と総合力の差だろう。ああ、どうしてどこも映像を流さないのだ?

7月6日(火)

日本対ボリビアは1対1の引き分け。岡野の空振り、伊東のドリブル突破からのシュートがはずれ、望月の無用な抗議(PKをもらったのに「カードを出せ」とか言わんでよろしい。審判の気分を害するだけだ。外国のマネもほどほどにせいや)。ある意味ではいまの日本の悪いところがよくもまあ出たもんだ。

名波は悪いとかいいとか以前に、ボールに触る回数が少なすぎる。井原が出た試合の方がまだ守備は安定しているというのは、トルシエのフラット3よりも、98年ワールドカップ仕様の3バックでリベロを前に置く(フォアリベロ、ドイツのマテウスが典型)形の方がまだ慣れているということだろう。

結局、フォワードの決定力不足ばかりがクローズアップされてしまったが、本質的には個々の力量よりも、システムの不消化、あるいは過渡期なのではないか? フランスがワールドカップの決勝トーナメントでフォワード以外の選手による得点で勝ち上がったように、才能あるフォワードがいないのなら、組織でチャンスメイクした上でバランスを取ることが必要だ。

こんなものを観ていていいのか? ま、午後から出社したのだが。

某所に土曜日に忘れた傘を引き取って帰る。単に、また飲む言い訳だったような気がしないわけでもない。

7月7日(水)

取材対応2件。校正の戻しが2件。打ち合わせの予定が流れて、構成案をファックスするのが1件。七夕なのに忙しいことよ。しかも、明日は人間ドックなので、夜は食べても飲んでもいけないのである。

だけど・・・・

7月8日(木)

朝から人間ドック。何やらメニューが多い気がする。採便、採尿、採血。身長、体重、体脂肪率。心電図、胸部レントゲン、消化器レントゲン。血液サンプルは多いし、撮影枚数は多いし、念入り。さらに視力、聴覚、問診、体力テスト用問診、血圧。幸い、直腸検診はなかった。

山場は体力テストで、握力、目を閉じて片足で立つ、ライトの点灯に反応してジャンプする、腹筋、体前屈、自転車こぎ、など。なんと、片足立ちは3回のトライのうち2回を0秒でこけてしまう大ピンチ。片足で立ってから目を閉じるのはできるんだけどねえ。しかし、3回目は意地で54秒を記録。あとは調子に乗ってす〜す〜い。・・・だったのだが、なんと自転車こぎは自分では楽勝だったのに、脈拍が早すぎて持久力が「劣る」と最低ランクに判定されてしまった。納得できん。余力十分だったのに6分しかやらせてもらえなかった。

そしてようやく昼食なのだが、渡された1000円の食事券で指定の店に行ってみれば、お昼の定食は1000円から2300円という「すました」店であった。だから確実に空いているとも言えるが。出てくるおかみという仲居というか(とてもおばちゃんという風情ではない)、立ち居振る舞いが完全に夜の店のそれである。客もまた、「すかした」じじいと「たまに贅沢」の年齢高めのOLばっかり。浮いているのは我慢するとして、刺身4品、サラダ、漬け物、みそ汁、ごはんではおなかが納得しない。しかも、漬け物のきゅうりとタクアンは市販品でグルタミン酸ソーダの味がするし、サラダはサラミの薄切りとレタスをできあいのサザンアイランドドレッシングで和えただけの手抜き。唯一、イカそーめんを冷たいダシにつけたものだけが救いだった。これで1300円か〜。

血圧が下がっていたのが嬉しい。やっぱり、会社の健康診断ってのが鬼門だったのだな。私は女性に血圧を測られるととたんに上がる傾向があるらしい。だから、自転車こぎでも脈拍が下がらなかったんだろう(トレーナーはいかにもフィットネスジムにいそうな女の子であった)。引っ越したら、運動を始めようっと(別に引っ越さなくてもやれるじゃん? という指摘は却下)。

上野に行ってワシントン・ナショナル・ギャラリー展(東京都美術館)へ。チケット窓口でもコインロッカーでももぎりでも行列がなく、あまりに順調に行くので拍子抜け。しかしまあ、終了間近だからさすがに混んではいた。帰りには、入場規制で長い列ができていたし。

モネ、セザンヌ、ドガなどを楽しんで、最後にOld Mastersが揃っていた。なかでもフェルメール。これで実物は何点目になるのだろうか?

上野公園を散歩する。そこここに青いビニールシートの「テント」ができている。いい天気だ。しかし、しかし。フローリング工事の店へ行って発注書の契約と工事打ち合わせ。やっぱり腹が減ったので回転寿司、そして<戎>。生ビールを明るいうちから飲むのは快感だ。「よかいち」のストレートをコップで1杯飲んで、新居でシャワーを浴びて昼寝。そのまま3時間も倒れてしまった。やることはたくさんあるのに。

7月9日(金)

今日は「換気扇に蜂の巣を作らせない」工事で、大家さんが部屋に立ち入る日。なので、部屋をある程度キレイにしようと思っていたのだが、まったくできずに15分だけコチョコチョと直しただけ。なんと、いまだにコタツを片づけていないテイタラクである。あと1週間で引っ越しだというのに。

某ネットのラーメンツアー第6回に参加する。恵比寿に行く途中、渋谷でレコファンと東急ハンズを探索。

で、<香月>本店にて「わかめラーメン、麺硬め」を頼む。総勢6人のうち、予想通り私が最初に食べ終えた(そりゃあ、脇目のふらずに食ってるからや)。背脂が浮かぶスープだが、意外にあっさりしている。確かにおいしいが、毎日食べようとは思わない。塩味がきつ過ぎるのだ。しかもラーメンで700円、わかめのトッピングで800円というのはねえ。でも、イベントだから許す。

そのあと、駅ビルの上の中華料理屋(個室!)で2次会、アフリカンパブ(ライブ!)で3次会、カラオケで4次会。カラオケでは「アフリカしばり」などというものを提案していしまい、七転八倒する。

というわけで、久しぶりにタクシーで帰還し、疲れたので寝る。やることはたくさんあるのに。

7月10日(土)

引っ越しの見積もりのため、旧居で待機。会社のツテでの依頼だったが、これからはここには絶対に発注してやらないぞ、と心に誓う。法人相手が多いせいだろうが、個人顧客への配慮が無さ過ぎる。しかも、ズサンな見積もり。そんなんだったら、フォーマットに記入してFAXしてもよかったぞ。しかも、高い。もちろん値引きはあるけれど、元値が高いのだ。引っ越しは近所の業者に限るかもしれない。

駅前の定食屋でメシを食っていたら年配の女性5人がやって来たので、席をずれてあげた。するとお店から「ホウレンソウのおひたし」をもらえた。ラッキー。ここは定食屋にしては高いのだが、ごはんもおかずもレベルが高いので、客層もけっこう年齢が高い。で、もらった「ホウレンソウのおひたし」も、注文すれば360円もするのである。

新宿に遠征し、ヨドバシカメラでOAチェアとEthernetケーブル10mを買う。いかにも座るのが嬉しくなるような椅子でないと、仕事ができないよな、ということで高いもの(といっても1万円台だが)にしたのだが、本当にこれで仕事をするのか?>自分。

さらに、東急ハンズに行って偵察。昨日は渋谷、今日は新宿。もしかしたら、買い物を好きなのか?>自分。

帰ってから自転車でジコチューのH田邸に急行。キーボードスタンド、SC-88、MIDIコード、スピーカーコード、扇風機という豪華ラインナップをいただけるのである。間違っても「使わない不要品の処分」とか「これから大きい顔をするための布石」ではないのである。2回も往復してくれたので、ちょいと飲もうか? と某所と某所をはしごするうちに所持金が底をついたので2軒目はツケにしてもらい、最後は新居でキーボードスタンドの上に段ボールを引いてテーブルにし、コンビニで真露と紙コップと氷と数種のアテを買ってきて酒盛りをする。しかもPB G3でヴァン・モリスンを聞きながら。ついでにK松クンまで電話で呼び出してみたら、なんとワインがおみやげだったので、オープナーまで買う羽目になった。「あ、まだ引っ越してないんだ」って、そりゃあそうだ。ふつう「新居においでよ」って言ったら引っ越し後と思うよなあ。何にもない新居の床に座り込んで酔っぱらう男3人。浮浪者が空き家に忍び込んだ図、にしか見えないだろう。

結局、飲みながら寝てしまい、もう辛かったのでお開きにして帰って寝る。やることはたくさんあるのに。


最新の「迷狂私酔の日々」へ
1999年6月下旬の「迷狂私酔の日々」へ戻る
1999年7月中旬の「迷狂私酔の日々」へ進む
過去の「What's New」という名の日記へ

All Rights reserved by (C) Takashi Kaneyama 1999