鎌倉市が広町緑地買収で土地開発業者と合意

20年越しの宅地開発反対の住民運動を受け、鎌倉市は広町緑地を都市公園化することにきめ、宅地開発企業と土地買収につき交渉していた。宅地開発業者のうち、最も高い価格で土地を買収していた山一土地はあくまで開発にこだわっていたがついに折れ、鎌倉市に土地をゆずることに合意したと新聞で報じられた。

価格はまだ確定していないそうであるが、115億円以下で合意するもよう。この金額は市の年間予算の4分の1に相当する巨額なものである。財源は市が積み立ててきた53億円の緑地保全基金、3,600万円のトラスト運動募金、国の都市公園化法に基づく1/6の補助金などを充当し、残りは起債、県の補助を予定。債権の償還などは都市計画税などを他自治なみに増税して行なうことになるという。いずれにせよ、一連の手続きで承認されなければ、最終決定にはならない。市は買収する約38.9ヘクタールに周辺の土地も加え、約60ヘクタールを現状保存を原則とする都市林として整備する方針。

1998年の市の試算のように宅地開発業者は250億円以下では売らない買収に応じないと主張。2002年に市民3団体が不動産鑑定士に鑑定を依頼したところ、鑑定額は時価74億円とでていた。

最終的に開発業者が折れて価格は下がったが、鑑定額よりは高い。差額は買収に使った費用を補填する金額と見受けられる。業者としては鎌倉市に買収してもらって損失を出さずにすんだのではないか。

都市林グループ自然観察ボランティア活動としては一応目的を果たしたわけであるが、今後は市の都市林整備に意見具申してゆくことになろう。

本HPも一つの目的を達したことでお祝いしたい!

October 6 2002

Rev October 20, 2002


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