極楽寺切通と成就院

江ノ電極楽寺駅から極楽寺前を通って極楽寺坂切通しを登ったところに名月院とともにアジサイ名物の成就院がある。極楽寺坂切通しの上から由比ガ浜の絶景を楽しめるのでシーズンには観光客でにぎわっている。極楽寺坂切通しから長谷に向かって坂を下れば長谷観音長谷の大仏に至る。

極楽寺切通に面した成就院のアジサイ 2006/6/16撮影

平安時代の初期、真言宗の開祖である弘法大師、空海が景勝地だったこの地で数日間に渡り護摩供・虚空蔵菩薩求聞持法を修したという。1219年に鎌倉幕府 第三代の執権北条泰時が京都より高僧を招き、本尊に不動明王をまつり、本寺を建立し、普明山法立寺成就院と称したという。 聖観世音菩薩像や覚上人がみずから彫ったという伝・文覚上人荒行像がある。この木像は「日本のロダン」とも称されている。

聖観世音菩薩像のため、鎌倉三十三観音霊場第21番札所となっている。2015/3/23仲間とともに訪れる。

1333年の新田義貞の鎌倉攻めの戦火にて寺は焼失し、奥の西が谷に移っていたが、江戸時代の元禄期(1688年〜1703年)に再びこの地に再興され、現在に至っている。

成就院の裏山は霊仙山であるが、この上に、「五合桝」と呼ばれる「一升枡遺跡」と同じ桝形遺構があり、平場や土塁に塚などが存在するという。

霊仙山には「五合桝」と同時に極楽寺の末寺と見られる仏法寺跡がある。しかし残念ながら発掘調査中でもあり公開されていない。

鎌倉地図

June 16, 2006

Rev. March 23, 2015


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