読書録

シリアル番号 758

書名

風姿抄

著者

白洲正子

出版社

世界文化社

ジャンル

随筆

発行日

1994/11/1第1刷
1995/11/20第11刷

購入日

2006/4/11

評価

妻の蔵書。

天上大風と書した良寛、装幀家の青山二郎、鎌倉の魯山人、益子の浜田庄司、大磯の安田靫彦(ゆきひこ)、梅原龍三郎、小林秀雄らにつき拾い読みした。

魯山人の其中山房周辺を散策したり益子を訪問したことがあるため懐かしく読んだ。

青山二郎が「道具の無い所に茶はあり得ない」とか「陶器に依って自得するのが茶道である」と言ったと紹介しているが、世に蔓延する茶道なるものに疑問を感じていた身にとってはストンと腑に落ちる言葉だ。彼女のいうようになにもお点前を習うのが茶道ではないだろう。技芸化されて堕落しているのである。

それにしても正子夫人が気ままに作家や芸術家と交わるのをゆるしていた風の男 白洲次郎の器の大きさにいまさらながら感銘を受ける。


トップ ページヘ