白洲次郎のこと

最近友人のT.H.が白洲次郎の「プリンシプルのない日本」を読んで感激したとメールをくれた。もし読んでなかったら読んでみろという。実は昨年、女房の友人のY夫人が「風の男 白洲次郎」が良かったので読めと貸してくれたので読んで白洲のファンになっていたのだ。なにせカッコいい人で、このような人生をおくれるなどうらやましい限りだと思った次第である。最近白洲人気は高まっているようでNHKも紹介番組を制作したし、白洲本も本屋に山積になっている。

ファン心理は膨らみ、ついに白洲のカントリーハウスである武相荘をこの5月に訪問した。Y夫妻と一緒である。そこで「プリンシプルのない日本」と「白洲次郎の流儀」を買い求め、ますますファンになった。そして白洲語録も作成した。戦後の吉田内閣が長期間継続し今になっても彼の人気が高い背景には白洲の存在もあったという感を深くする。

そうこうするうちに白洲ファミリーと親しかった今日出海を知る友人S.K.が白洲次郎の妻、白洲正子の「西国巡礼」と「白洲正子自伝」を教えてくれたのでこれも読んで、なかなか面白い夫婦だったと感心した次第。 薦めてくれたS.K.も大平内閣や中曽根内閣を内側から見ていた人だ。

友人のT.H.がなぜ白洲人気が最近ヒートしているのだろうかという。私がまだサラリーマンだったとき、「会社の状態は日本が第二次大戦に向かってまっしぐらに坂を転げ落ちるようだ」と上司に言っていながらただずるずると何もできなかった自分に今でもふがいない思いを抱いている。白洲氏を知ってそのスカッとした言動をみてうらやましいと思ったものだ。私のように感じたサラリーマンが日本に大勢居て、白洲が元サラリーマン諸氏の心を揺さぶったのが最近評価された原因ではと思う。

友人の西沢さんから白洲次郎の孫の白洲信哉が書いた「白洲次郎の青春」という本をいただいた。孫が祖父の足跡を尋ねて英国、フランス、スペインとベントレーでドライブした紀行文で結構楽しませてもらった。

July 17, 2006

Rev. September 17, 2007


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