ヨーロッパ滞在顛末 4
イースター休暇(4月14日〜16日) 29/04/01
一夜明けた次の日、フランクフルトをすぐ後にして、従兄が住んでいるデュッセルドルフへ向かった。彼は会社の駐在員としてもう3年ほどドイツに滞在しており、奥さんと2人の子供と一緒に住んでいる。 ドイツに着いたのは金曜日で、その週末はイースター休暇だった。従兄一家もそれを利用してポルトガルへ旅行に出ていた。それでも、まぁ休日は休日なりに出来ることもあるだろうと土曜日にデュッセルドルフ入りして、手に入る情報があればもらおうと思っていた。 重い荷物を引きずってホテルを探す気にはならなかったので、中央駅の構内にホテルがあるのをこれ幸いと駆け込み、荷物を部屋に置いて街なかへ出た。 デュッセルドルフには「日本クラブ」という組織があって、ぼくの従兄のように駐在員としてデュッセルドルフに滞在する日本人やその家族に、いろいろな情報やサービスを提供しているらしい。そう予め従兄夫婦から聞いていた。『地球の歩き方』を手に、それを探す。 それは割と簡単に見つかった。しかし、休みだった。イースター明けの月曜まで休むようだ。 街を見渡すと、本当にどこでも休みだ。年中無休みたいにしている日本と同じ感覚ではとても暮らせないのだいうことが、身にしみた。休日の街では、何も出来ない。 ところで、休暇だろうが何だろうが航空券の払い戻しは早くしなければならない。チケットに書いてあるパリへの便は次の金曜日の朝だ。多分これは払い戻しを頼むには、リコンファームと同じで、出発の72時間前とかまでに云わなければいけないのではないか? のんびり散歩ばかりしているわけにもいかない。BAのオフィスを見つけなくては。 チケットにも、それの入っている封筒にも、BAに連絡する電話番号も何も書かれていない。途方に暮れて東京のクレジット会社に相談したら、何とかBAのデュッセルドルフのオフィスの電話番号を教えてもらえた。 意を決して、電話をかけてみる。何だかアナウンスがぺちゃくちゃ喋っている。よく解らないが、番号を連呼しているところを見ると移転でもしたのだろう。番号をメモして再度挑戦。今度は女性の係員に通じた。航空券をキャンセルして払い戻ししたいと英語で何とか云うと、日時とフライトナンバーを訊かれた。LHで始まるフライトナンバーを聞くと係員は、「それはルフトハンザのフライトだからそちらに訊いてくれ」と云う。また電話番号をメモする。 LHのオフィスにまた同じことを云い、フライトナンバーを伝えると、全く予期しない答が返ってきた。「あなたの名前は登録されていない」……一瞬頭が真っ白になるのを抑えて、どうすればいいでしょうと訊いてみた。「判らないけど、とにかくもう一度空港で訊いてみたらどうでしょう」えぇ〜、とは思ったが、とりあえず礼を云って電話を切った。 解らない。チケットは現に、ここにあるのに。 またフランクフルトの空港まで、特急で2時間かけて行くのか? 初仕事を無事終えた満足感を少し得てデュッセルドルフのホテルに戻ってきたら、もう夜の10時を回っていた。 |
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