御遊戯結社
トップ
⇒
むーどす島戦記リプレイ ⇒ リプレイ第2話後:ショートストーリー
←[ 1話前の話へ] [このページ] [次の話へ]→
リプレイ第2話後:ショートストーリー
●目次
・
マーコットSS③(作者:マーコっトP)
・
ヤトリシノ&ライトネスSS①(作者:むーむー)
マーコットさんの朝は早い。
日が昇る少し前に起きて、人目のないうちに身支度を済ませる。
夜営時、イヤらしい獣や魔物から身を隠し、人目の多い昼間に出来るだけ行動するためだ。
フードを器用に使って身体を隠しながら、水で濡らしたタオルで全身を拭き、大事なメガネを外して顔を洗い、フードに隠れてしまう銀髪を整え、薄汚れたフードに透き通るような肌をスッポリと隠したら、脳内でハナウタを歌いながら歯磨き。
その後は身の回りのお掃除。夜営の痕跡を無くすための習慣だが、先日からは宿屋に宿泊したり、寺院に宿泊したり出来ているとはいえ、簡単なお掃除と、レビテートで埃だらけの棚の上まで掃除しておく。何となく感謝の気持からの、無意識の行動である。
そこまで済ますと、すでに日は昇り、早起きの人間が起きるまでは朝日を灯りに父の本を読み返す。
また新しい発見があるかも知れない、そうワクワクしながら、みんなが起きるのを楽しみに待つのだ。
●ヤトリシノ&ライトネスSS①(作者:むーむー)
激しい剣撃の音が周囲にこだまする。かれこれ小一時間、この剣劇は鳴り響いている。
片や乱暴に力任せに振るわれているように見える剣筋と、それを華麗に受け流していなしている剣筋。
ライトネスとヤトリシノが剣の訓練と称して練習をしている情景だ。
ライトネスの剣筋は悪くはない、とヤトリシノは思った。正規の訓練をきちんとこなしてきた流れが見える。
ある程度のフェイントや挑発にも簡単には乗ってこない。
普段の言動からみたら、頭に血が上ってすぐに剣筋が鈍るかと思ったが、そこは訓練の賜物なのだろう。やや意外だった。
とはいえ、長い時間打ち合っている間に、相手が多少焦れているのが分かる。
正直なところ、剣の腕前は自分の方が確実に上であろうと思う。
恐らくは、捌かれ続けて、そろそろ焦りなり、工夫を凝らしていかないと、と見ている頃だろう。
どんな手で来るかが楽しみではある。
ライトネスは正直、考えあぐねていた。
気軽に剣の練習に付き合ってもらったが、ヤトリシノの腕前は、自分の剣の師範並みではないかと思う。
剣筋が美しいな、とは思っていたが、ここまで実力が離れているとは思っていなかった。
悔しいと言うより、付き合ってもらっているのに、不甲斐なさで申し訳なく思う。
良いところを見せたい、と思う訳ではないが、このままでは次に相手してもらえないかもしれない。
せめて、自分の得意としているものを見てもらいたい。
意を決する。渾身の突きを見せよう。この相手なら出しても問題ないはずだ。
目つきが変わる。全神経をこの一撃に集中させるつもりで行く。
お、目付きが変わった。とヤトリシノは思った。
これは凄いのが来そうだな、と心構えを新たにする。
と同時に、その目付きに懐かしい記憶が蘇る。
ショートカットの目付きの鋭い子。よく一緒に訓練したな…。名前は何だったっけな。
(シーリス、だったかな…?)
最速の一撃を入れるべく、狙いを真っすぐに定めるひたむきな目。
幼いころに一緒に修行した女の子とそっくりな目だった。
(これは、一撃、来るな。)
そう思った刹那、思い出の情景と全く同じように、電撃のような一撃が迫ってくる。
それを見据えながら、ぎりぎりのところで躱しつつ、突き出されたライトネスの手を、刀の柄で打ち払う。
たまらず剣を落とすライトネス。
「…参りました。ありがとう」
落ちた剣を拾いながら、清々しい顔で礼をするライトネス。
「こちらこそ」
剣を鞘にしまいつつ、優雅に礼をするヤトリシノ。
「また練習、付き合ってもらえるだろうか?」
背の高いライトネスが珍しく上目遣い気味にヤトリシノに問いかける。
「もちろん。時間がある時ならね」
それを聞くと、ライトネスはにかっと笑いながらヤトリシノを飲みに誘う。
「是非、剣術について語り合いながら飲もう!」
ぐいぐい引っ張られながら飲みに誘われる。
「ほどほどでお願いしますね?(愚痴にならない程度にね?)」
心の声を胸にしまいつつ、飲みに誘われるヤトリシノであった。
←[
1話前の話へ] [このページ] [次の話へ]→
●本コンテンツについて
・本コンテンツは同好者の間で楽しむために作られた非公式リプレイです。
・2021年にオフラインセッションでプレイしたものをまとめたものとなります。
・動画制作とリプレイテキスト公開を同時進行しております。
・個人の趣味で行っておりますので、のんびり製作しております。気長にお待ちいただきながらお楽しみください。
・原作の設定とは無関係の設定が出て来たりしております。あくまでこちらのコンテンツは別次元のお話と思ってください。
・本コンテンツの制作にあたり、原作者様、出版社様とは一切関係がございません。
・TRPGを行うにあたり、皆が一様に分かる世界観、共通認識を生んでくださった原作者様と、楽しいゲームシステムを販売してくださった関係者の方々に、深く感謝申し上げます。
●本コンテンツの著作権等について
・本コンテンツのリプレイ・ショートストーリーの著作権はむーむー/むーどす島戦記TRPG会にあります。
・本コンテンツのキャラクターイラスト、一部のモンスターイラスト、サイトイメージイラスト等の著作権は、むーむー/マーコットPさん/アールグレイさんにあります。
・その他、原作、世界観、製作用素材については以下の権利者のものとなります。
●使用素材について
・本コンテンツは以下の製作者、原作者、製作素材等の著作物を使用して製作されています。
【プレイヤー】
・トゥナ・P
・マーコットP
・ヤトリシノP
・むーむー(GM)
【挿絵・イラスト】
・マーコットP
・むーむー
【キャラクター(エモーション・表情差分)】
・マーコットP
・むーむー
【使用ルール・世界観】
・ロードス島戦記
(C)KADOKAWA CORPORATION
(C)水野良・グループSNE
・ロードス島戦記コンパニオン①~③
原案:安田均、水野良、著者:高山浩とグループSNE
出版社:角川書店
【ウィンドウ枠デザイン素材】
・ウィンドウ&UIパーツ素材セット3
(Krachware:クラハウェア)
【マップアイコン素材】
・Fantasyマップアイコン素材集
(智之ソフト:tomono soft)
【Web製作ツール】
・ホームページデザイナー22
(ジャストシステム)
【シナリオ・脚本】
【リプレイ製作】
・むーむー
【ショートストーリー・小説製作】
・トゥナ・P
・マーコットP
・ヤトリシノP
・むーむー
(むーどす島戦記TRPG会)
【製作】
・むーむー/むーどす島戦記TRPG会