七夕の詩歌万葉集巻八
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●万葉集・八巻 (1518)・山上憶良
天漢相向き立ちてわが恋し君来ますなり紐解き設けな

(読み)あまのがわ、あいむきたちて、わがこいし、きみきますなり、ひもときまけな

(大意)もうすぐ恋しい人が来るから、衣の紐を緩めて寝る準備をしておきましょう。

 養老八年七月七日の作品。養老八年(724年)の二月四日に改元して「神龜元年」になるので、 養老八年七月七日はないですよね。どうなっているのでしょうね〜。 兎に角、乞巧奠が宮中行事になる前に詠まれた歌ですね。 それにしてもこの歌もう少し何とかならないのでしょうかね。


●万葉集・八巻 (1519)・山上憶良
ひさかたの天漢瀬に船浮けて今宵君が我許来まさむ

(読み)ひさかたの、あまのがわせに、ふねうけて、こよひかきみが、わがりきまさむ

神龜元年(724年)七月七日夜の作品。


●万葉集・八巻 (1520)・山上憶良
牽牛(ひこぼし)は 織女(たなばたつめ)と 天地の 別れし時ゆ いなうしろ  河に向き立ち 思うそら 安けなくに 嘆くそら 安けなくに 青波に 望みは絶えぬ 白雲に  涙は尽きぬ かくのみや 気衝(いきづ)きをらむ かくのみや 恋いつつあらむ さ丹塗(にぬり)の 小船(をぶね)もがも 玉まきの  真かいもがも 朝なぎに い掻き渡り 夕潮に いこぎ渡り ひさかたの 天(あま)の河原に 天(あま)飛ぶや 領巾(ひれ)片敷き 真玉手の 玉手さし交(か)へ あまた 宿(い)も寝てしかも 秋にあらずとも  


●万葉集・八巻 (1521)・山上憶良
風雲は二つの岸に通へどもわが遠妻の言ぞ通わぬ

(読み)かぜくもは、ふたつのきしに、かよへども、わかとほづまの、ことぞかよはぬ


●万葉集・八巻 (1522)・山上憶良
礫にも投げ越しつべき天漢隔てればかもあまた術無き

(読み)たぶてにも、なげこしつべき、あまのがわ、へだてればかも、あまたすべなき

天平元年(729年)七月七日夜の作品。


●万葉集・八巻 (1523)・山上憶良
秋風の吹きにし日よりいつしかとわが待ち恋し君ぞ来ませる


●万葉集・八巻 (1524)・山上憶良
天漢いと河波は立たねども伺候ひがたし近きこの瀬を

(読み)あまのがわ、いとかわなみは、たたねども、さもらひがたし、ちかきこのせを


●万葉集・八巻 (1525)・山上憶良
袖振らば見もかはしつべく近けれど渡すべ無し秋にしあらねば


●万葉集・八巻 (1526)・山上憶良
玉かきるほのかに見えて別れなばもとなら恋ひむあふ時までは

天平二年(730年)七月八日夜の作品。


●万葉集・八巻 (1527)・山上憶良
牽牛の妻迎へ船こぎ出らし天の河原に霜の立てるは

(読み)ひこぼしの、つまむかへぶね、こぎづらし、あまのかわらに、しものたてるは


●万葉集・八巻 (1528)・山上憶良
霞立つ天の河原に君待ついゆきかへるに裳(も)の裾(すそ)ぬれぬ


●万葉集・八巻 (1529)・山上憶良
天の河浮津の波音騒くなりわが待つ君し舟出すらしも

(読み)あまのがわ、うきつのなみと、さわくなり、わがまつきみし、ふねだすらしも


●万葉集・八巻 (1544)・湯原王
牽牛(ひこぼし)の思ひますらむ情(こころ)見る吾(われ)苦し夜のくたちばな


●万葉集・八巻 (1545)・湯原王
織女の袖つぐ三更の五更は河瀬の鶴は鳴かずともよし

(読み)たなばたの、そでつぐよるの、あかときは、かわせのたづは、なかずともよし


●万葉集・八巻 (1545)・市原王
妹がりとわが行く道の河しあれば附目鍼結(つけめしめゆ)ふと夜ぞくたちける

以下:作成予定あり

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