地球上のすべての人が距離を超えてモノや情報を持ち寄れたら みんなが共有できる博物館ができます。 インターネットではそれが可能です。 ミュージアムインフォネットは、インターネット上の博物館です。 みなさんの家の押入や物置あるいは引き出しに眠っているモノや情報を この博物館にもちよって比較してみると 違った人々の暮らしや文化を少しは理解できるかもしれません。 そんな考え方から、ミュージアムインフォネットが生まれました。
博物館はいろいろなモノを収集してケースや棚の中に分類して展示しています。けれど考えてみましょう。展示される前は、まちの中にモノがあったのです。
なにげなく落ちている空き缶に注目すると、今から5年前に落ちていた空き缶とつくりが違うことがわかるはずです。タブがついている!そうなんだ。今すてられている空き缶は、ほとんど全部タブがついている。数年前には、丸い指穴とベロのついたタブがあちこちに落ちていたのに、今では見ることができない。たった数年の間に、何が起きたのでしょう?
まちで起きているコトを注意深く見る。人の暮らしや使っているモノを興味深く見る。少し前とこんなコトが違う、こんなモノが違う。そこには、社会的な変化があったのかもしれない、人々の知恵がなのかもしれない。博物館には何十年もたってからモノが展示されるけれど、まちには今を語るさまざまなモノがみちている。博物館は、昔のモノと今のモノ比較するためにある。つまり、今のわたしたちの生活を語るためにあると思うんだ。
博物館には、本物がたくさん展示されています。なによりもそれを間近に見ることがうれしい。ひとりで行く時は細かいところまでじっくりと見ることができる。子どもといっしょに行くときはワイワイ遊ぶことができる。恋人と行くときは、知的な会話を楽しむことができる。
歴史は与えられるものではなく、わたしたちがつくって行くものです。日々のニュースは、歴史とは切り離れたような印象を与えますが、根本的なところで歴史そのものなのです。
子どもからどうしてと聞かれたときに、はっとすることはありませんか?江戸幕府が開かれた年代をいえても、東京の都市博覧会が中止されたのが何年だったか答えることができますか?
博物館には、さまざまなモノが展示されて行きます。しかし、それらは今日の社会を形成する歴史の語り部なのです。今日の出来事と博物館の展示がつながっているというコトを、少しでも感じてもらえるといいのですが。