石垣・西表紀行2001

マルバネ編  by BAJA

ヤエマルはシイの古木が発生木となっていることが報文、雑誌などで紹介されている。

石垣及び西表のポイントを実際にみて、T氏に聞いた話をまとめてみようと思う。 まずは生息域の話になるが、石垣、西表の山は目測でせいぜい300〜 500m程である。マルバネの発生木となるシイの仲間の古木は標高に して100m程の辺りから多くなるようである。もしかすると、古い時 代にはもっと低標高からあった物が人為的に高標高にのみ存在する様になった可能性も否定できないが、実際に見た感じでは、このちょっとし た標高差でも樹層の変化があるように思われた。 

発生木(産卵、幼虫の成育環境)となるシイは古木である必要がある。 発生木となるまでのプロセスはまず、古木となったシイの枝折れ欠損部が枯死し、そこにシロアリが営巣する。この時、シロアリは枯死した木部を消化分解し、茶色の微粉フレークを生成する。初期段階ではこの微粉が枯死部から盛り上がった様になっている。シロアリによる分解侵食が進み、樹祠が形成、又は発生に十分なフレークが生成されるととりあえずの発生環境が形成される。この発生環境は根際からであったり、側面であったり、樹上部であったり様々である。 実際に発生木となったもののいくつかを見た感じでは、発生木としてより好条件である目安があるように思える。木の側部又は根部にシロアリ が営巣してできたフレークが存在し、且つ、木の丈夫にも同様のフレー クだまりがあるか、台風等の影響により木の上部が折れている事である。 発生木の多くはこの条件を満たしている事が多いようだ。この条件によるメリットは、保水と水捌けのバランスにあるようだ。降雨時に上部より、適度な水分が補給され、下部より抜けるという具合である。 このフレークが詰まった古木を見つけることが発生木を見つける事でもある。しかし、状態のよい古木はアクセスの良い道路周辺で見つかる事 は稀である。アクセスがよい場所の木は2次林となっていたりするので、 発生木が少なかったり、人目に着きやすいといった原因で滅多によい木は見つからない。従って多くは人の滅多に入らない樹林に分け入って探す事になる。 

当然、樹林にはマルバネ採集最大の難関であるサキシマハブが生息して いる。 このハブであるが、ご存知の様に夜間や雨後の湿度が増す時に活動が活発となる。また秋頃になると気性が荒くなり危険なのだそうだ。低地から樹上まで幅広く活動している。生息エリアは基本的に低地から高地ま で広い。つまりどこにでも居るって事ですね。昼はブッシュや樹上の枝葉が密集した場所に隠れているそうだ。低地の住宅エリアであっても草葉が繁った場所に入る時には十分な注意が必要だ。かといってハブは石 を投げれば当たる程うじゃうじゃって訳でもない。また基本的に開けた 場所にはめったにいない。 

またマルバネの話に戻るが、マルバネの採集方法は大きく分けて2通り ある。これはマルバネの生態によるものであるが、まず1つ目は発生木を探して採集する方法だ。発生木と思しき木を探す事が条件となる。 発生木が見つかれば、更に3種類の採集方法がある。一種類目はマルバネ採集に於ける邪道であるフレーク掘りだ。幼虫、繭玉、成虫問わず、発生木のフレークを掘って探す事ができる。が、発生環境へのダメージは大きく、大抵は一回で終ってしまう。前述した発生環境が出来るまでの プロセスのとおり、発生環境が出来るまでには長い年月が必要とされる。 また、条件のよい発生環境はマルバネが数世代に渡って発生環境として 利用できる可能性があるが、一度完全にフレークを抜かれた木は乾燥し てしまってフレークが追加生成される事もめったにないと思われる。この様なことからマルバネ採集におけるフレーク掘りは邪道とされている。 幼虫期間をフレークで過ごした後、ヤエマルは他のマルバネ属、ツヤク ワ属と同様に繭玉を形成する。この繭玉は樹洞内のフレーク化していな い固い部分に沿う様に生成されるそうだ。繭玉自体はその年の春先位には作りはじめる様である。

2種類目は昼の発生木での成虫採集である。マルバネは発生初期の、昼は発生木周辺の樹洞の内側にひそんで夜間になるまで隠れている。この隠れている個体を樹洞を覗き、手を突っ込んでまさぐって探すのね。樹洞には当然の如くハブ、ムカデ等もひそんでいるので、まさぐる際には細心の注意が必要であるのは言うまでもない。昼とは言え、樹洞の中は暗 いので、ライトは必須である。ただし、シイの発生木は大木が多いので、 樹洞が覗ける場所にあるとは限りません。

3種類目は夜の採集である。ヤエマルは発生初期、夜間になると隠れていた樹洞からでて、発生木の周りをうろついたり、盛んに飛翔して移動をするようである。この時期に交尾相手を探して交尾するものと思われる。 夜間、この発生木周りをうろつき、飛び回る個体を狙うのである。但し、 夜間この様な発生木を探すのは非常に困難である。昼に下見をして発生 木をみつけて置く事が重要である。更に注意すべき点は、発生木のある 様な場所は灯りもなく、新月であったりすれば、完全に真っ暗で、かつ 密林の中では容易に方向が分からなくなる事を忘れてはいけない。もし、可能ならば、下見の際にロープ等で目印を作っておく方がよいと思われます。また、夜間はハブ、ムカデ等の活動も活発になるので、一層の注 意が必要だ。現地ではイノシシも非常に恐れらており、実際に林道で糞や 活動痕を見かける事も多かった。このイノシシを狙ったワナも多数あるそうなので注意が必要だろう。 

もう1つに大別される採集方法は明確な発生木を探さず、地面を歩く個 体を狙う方法である。これもマルバネの生態に起因する採集方法である。 発生後期になると、飛翔行動、昼の樹洞での隠遁生活を止め、昼夜にかかわらず、地上を徘徊するようになる。要は交尾産卵といった生涯の最 大の目標をクリアした後の余生をなんでか放浪で過ごす訳ですね。開け た道路や林道を歩いてる個体や測坑にはまった個体を探して、車や徒歩 で人間も放浪する採集ですので、個体数がそんな多い物ではないので、 偶然にも似た確率でひたすら彷徨う事になります。従って1日の移動距 離はそら恐ろしいものになるでしょう。根性命って感じの採集方法です。 ところで肝心な事を書き忘れました、発生時期と徘徊時期についてです。 これは毎年ちょっとづつ違うようで、一概に言えませんが、石垣、西表 のヤエマルに関しては、9〜11月中位まで発生時期としての活動を行 い11月〜12月頭あたりに徘徊を行うようです。 

さて、いよいよ実際の採集紀行のはじまりです。 11/1昼に石垣に到着した我々は、沖縄−石垣便予約の都合で15時 過ぎに到着する亀有さん到着までの間、この採集期間中のおおよその行 動予定打合せと買い出しを行い、亀有さんの到着を待った。 この日の予定はまず、サキシマポイントの確認とチャマル、ヤエマルポイントの確認、その後、T氏の両親邸の庭でのBBQ、夜間のヤエマル ポイント見回りを予定していた。天気予報では当日の石垣の天気は不安定で、時おり雨という予報であった。実際には山の方角に雨雲があり、 雷雨の可能性が心配されたが、夕刻までは穏やかな暖かい陽気が続いた。 サキシマについてはサキシマ編を読んで頂くとして、ヤエマルポイント 確認の話をしたいと思う。

今回私達が行ったヤエマルポイントはT氏の○秘ポイントである為、正確な場所は明かせないが、アスファルト舗装で車で林縁までアクセス可能な場所である。標高が高くなり、樹層が変 わり、シイの大木がある地帯に到着した。チャマル編で詳しく述べよう と思うが、チャマル、ヤエマルポイントは意外にも密接している。ヤエ マル発生木はこの林縁から原生林内部に分け入った場所にある。そこは シイの大木が生い茂り、夕刻で日が落ちはじめては居たが、薄暗く湿度が適度に保たれた場所であった。従って、思っていた程の下生えはない が、枯死した低木の朽ち木、台風などで折れた太めの枝等があり、結構歩きづらく、危険生物(ハブ、ムカデ)等がひそむ可能性は十分に考え られるような場所であった。まだ明るい時間であった為、恐怖を感じる 事はなかったが、夜間であれば、方向は分からなくなるであろう事は容易に想像が出来ました。はじめて見る発生環境に興奮しつつ、樹洞内をチェックしてみましたが、この時は発見出来ませんでした。

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これがヤエマルの発生木だ!

暗くなる前に、BBQをする為にT氏の両親宅へ伺った。BBQの準備 を開始して、明るさ確保の為ガスランタンを灯すと小さな丸型のハムシ様の黒い甲虫が多数飛来し始めた。聴くと、こいつら非常に臭いらしい。 もしかすると糞虫の類かもしれない。石垣では結構その辺で牛を飼育し ているので、そんな虫がその辺に普通にいてもおかしくない。臭いという話にとりあえずバシバシ払い続けたので、その正体はよく分からない ままですが。虫屋としてはなってないっすね。この他にも大型のホタルが飛来してました。ちょっと訳ありで、このホタルまたまた訳有りで、 凄い状態で持ちかえりました。この話もどっかですることになるかと。 順調にBBQをしていたのですが、突然雨が降り、BBQは中断。屋内 に移動しましたが、結構強い雨が降り続いた為、この夜のマルバネポイ ント偵察は中止にしました。

翌11/2、マルバネとは関係ないけど、サキシマ編で書かなかった話 をちびっと書いておきますか。この日、西表に入った私達はレンタカーを借りたのですが、このレンタカー結構きてました。荷物が多かったの で、5ドアのバンを借りたのですが、この車、クラッチ減っててギヤは入らないは、抜けるわ、更にエンジンパワー無くなってて大変でした。 おまけにうちらにはもっとショックな事が後で判明するのですよ。(笑)

今回テントを張ったのは、星砂海岸にある星砂キャンプ場。ここの料金システムは宿泊者一人あたり、一泊300円というシステム。欠点は直火禁止かつ貸し出しコンロ設備が無い所。自前でコンロを用意する必要があります。 夕食用の買い出しも含めてスーパーや商店に行きますと食べ頃に熟した パインが1個100円。パイン好きなあっしは4個も買い物かごに放り 込んだのでした。ちなみに西表の商店事情はと言いますと、なんでもあって、本土と値段も変わらない石垣とはうって変わって、田舎の商店程度の店構えと品揃えのお店が数軒になります。お値段もちと高めですが、 離島ですからこれが普通でしょう。まぁ、贅沢言わなきゃ結構なんでも 売ってますし、意外にお店も遅くまでやってるので、不自由はしないで しょう。あ、そだ、自販機は110円のが多かったです。 

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奥に見えるのが亀有カブト氏隔離テント(笑)しかし柔なペグでは南の島は無理ですね。

夕方下見をしにAポイントに向かいました。車で進入して行くと、 レンタカー進入禁止の看板が。みると道路がちょっと荒れています。 きっとボロイレンタカーで突入して、エンコした人が沢山居るんでしょ うね。(笑)荒れているのはほんのちょっとでそこを超えると道はまた フラットになり、しばらく行くと駐車場にたどり着きます。そこから先 はチェーンが張ってあって先には行けません。が、その先車で行けても 行けるのはほんのちょっとですので、どうでもいいかと。 このAポイント、入口付近はシイ類の大木が沢山ありますが、奥の方に行く と若干標高がさがり、シイ類が減ります。マルバネ狙いで見るなら入り口から中ほどまでを広く分け入って探すのがよいかもしれません。 食後、暗くなってからまたこのAポイントに到着した我々は、車から電源をとって、灯火採集を行うべく、コンバーターと蛍光灯を持参して居たのです。が、準備をはじめた我々にショックな出来事が...。なんと、 シガーソケットが無いのです。一応バッテリー直結キットもあったらし いのですが、ショックのあまり、こちらを諦め、ガスランタン2個を光源にして灯火セットを簡易設置しました。周りに灯りがないので、十分明るいのですが、あいにく、満月期でかなり月明かりが明るく、条件は今一つでした。 林道内に入り、夕方ピックアップしておいた発生の可能性のありそうな 木をチェックしていきますが、怪しかったのは見失った♀のみ。(詳し くはサキシマ編参照)駐車場に戻り、灯火をチェックしますが、蛾すら いませんでした。やはり満月、秋という条件は厳しい様です。 

 さて、見回りも終り、キャンプ場に戻る事に。で、例の荒れた道にさし かかると、帰りはちょっとした登になっており、途中で登れなくなりま した。(笑)どうやら重すぎたみたいです。(火暴)運転手以外は車を 降りて押しますとサクッと登って行きました。エンコしなくて良かった ですわ。(木亥火暴) 途中、別の若干低地にあるBポイントにより、パイントラップ を設置してみます。これはクワが目的ではなく、カメ観察用トラップです。 夜間うろつく亀が少ないので、トラップで集めようという作戦です。

さて、キャンプ場に戻ったあっしらは懲りずにまた酒盛を再開。この日も沢山のビールと泡盛一升瓶を空けたのは言うまでもない。 

西表滞在2日目の11/3、朝、海岸を方面を見ると実に美しい風景が 広がっていた。まずは亀トラップのチェック。一つだけ何かが噛った痕 があったのみで、全然ダメ。気分を切替え朝食を求め釣りに出撃。エイや小型のマンタが泳いでいるのが見える。ボラの仲間ライズしている。 小魚を釣る。餌は残ったイカ(コブシメ)の足、フエフキダイの仲間が 釣れた。それを持ちかえり、朝昼兼用の食事、シーフードスープスパだ。 これが結構旨いのよ。 

この日は、昨日行ったAポイントとはほぼ島の反対側にある Cポイントへ行ってみる事にした。このCポイントは旧道から伸びる林道であるが、 入口付近は結構道が荒れている。とりあえず、入口付近に車を停めてT 氏と私はどんどん登って行く。、この Cポイント、実に蝶が多い。マダラ系の蝶が何種類も乱舞してお り、個人的には蝶を収集していないのですが、亀有、エンダー両氏のおみやげ用にとぼちぼちと採集しつつ登っていった。結構登ったと思うが、 どうもこの Cポイント、開発時にかなりの範囲の伐採を行った様で、生えている木は細く、どう見ても二次林であり、マルバネの採集には適していない様に見えるねとTさんと意見が一致した。

それにしても 亀有さんとエンダーさんが来ない。途中で登ってくる車のエンジ ン音は聴いたから、ゲートまでは車で登ってきたはずなのに。 蝶が多いから夢中になってるんだろうなぁとは思ったが。T氏は可能性 を求めて林床の奥の方へ。クワ採集ポイントとしては期待薄であり、この先行ける所まで徒歩で行くにはちと時間がかかりそうであった事も有り、Tさんとも話して、2人が心配なので、あっしは戻ってみる事にし ました。半分位も戻った頃でしょうか。やっと二人を発見しました。 予想通り蝶に夢中になっていました。(笑)このペースだとあっという 間に夕方になっちゃいます。上の方の状況を話し、T氏が追いつくまで ゆっくりと蝶をとりつつ下る事にしました。程なくT氏と合流、T氏は奥の方の木に手を突っ込んでチェックして見たらしく肩の辺りまでフレークで汚れて戻ってきた。なかなか良さそうな状態であったらしいが、 いなかった様だ。この辺りからにわかに風が強くなりはじめた。 

さて、この後、付近の漁港へ、亀有さんの希望である水深があって堤防からの釣りに適している場所で、イカ、魚等をゲットする為である。 ここの漁港は大型船の避難場所にもなってるそうで、水深も深く、潮通 しも悪くないようである。早速小手調べで、夕食の魚調達開始。ワーム で探るといきなり魚がバシバシアタックする。餌にもバシバシ反応がある様で、どんどん釣れる。あっというまに夕食に十分な量の小魚が釣れ た。しかし、風がどんどん強くなり、夕方になって寄港する船がどんどん増えて、釣りも辛くなってきた。イカが釣れる場所も見つけてあって、 地元の子供たちがその場所に向かう姿が見られた。亀有さんが果敢にアタックするも、流石に風が強すぎで地元の子供も諦めて帰ってしまった。 風の強さは何となくであるが15mは軽く超えてそうな感じである。テント とタープが心配であった為、釣りを諦め、キャンプ場に戻る。

なんとか テントもタープも無事な様に見えたが、良く見ると、ペグが何本かひん曲がり、抜け飛んだ物もあった。早めに戻って本当に良かった。ペグを 追加補強して、追加の買いだし後、夕食準備、今日もみんなで酒盛だ。 風は止む気配もなく、多少雨もぱらついたので、この日の夜間採集は危険と判断し、中止となった。酒盛は続き、この日も泡盛一升瓶が空になったのは言うまでもない。 

さて、11/4西表滞在3日目西表最終日である。まずは亀トラップを チェックに行くが、見事に変化なし。仕方ないので、ここでも蝶採集。 最後にもう一度 Aポイントをチェックしたかったので、石垣戻りの時刻を計算して、昼までにテント&タープを撤収し、帰りの支度を済ませ、出発。 Aポイントで再度探すが、見事に空振り。温泉によってリフレッシュする目的もあったので、早々に切り上げ、温泉に行く。料金は1200円。 内風呂、露天風呂のほかに、スパリゾート系の様に水着着用で利用可能 な野外露天とプールも利用可能である。日焼けした体に温泉がしみた。 西表には基本的に道は1本しかない。マルバネ採集するにはかなり真剣に林床に入らなければいけない様だ。約3日の採集で大体のロケーショ ンの把握は出来たが、課題は多く残った。 この後、石垣に戻り、キャンプ場までの話しはサキシマ編に記載したの で、ここでは割愛する。 

この夜、石垣でサキシマポイントを回った後、初日に行ったヤエマルポイントも回ってみた。道路を横断しているヤエマル狙いでの採集なので、 ゆっくりと車を走らせ、道路を見て行くが、生き物が動く気配はなかっ た。この採集方法は発生後期向きかつ運が全ての採集方法である。まぁ たった1日回った位で見つからなくても仕方あるまい。 この後の行動もサキシマ編に記載したので割愛します。 この日も当然の如く、泡盛のボトルを1本きっちり飲み干したのは言うまでも無い。 

11/5、この日はチャマル探しがメインである。こちらの状況は次の チャマル編に記載するので、ここでは割愛する。 これだけの環境なら ば、測候にいくつかの死骸くらいはあっても良さそうなものであるが、 山には相当数の蟻がおり、昆虫の死骸はあっと言う間に片付けられてし まう様だ。まぁ、パーツが大きいヤエマルに関しては、放浪個体が居れ ば、パーツくらい発見できそうなので、まだ放浪時期になっていないの かもしれない。

車を停車した場所まで戻り、ひと休みしていると、T氏 が、黒い物体をつけた棒を持って戻ってきた。中歯ではあるが、間違いなくヤエマルの♂である。シイの木のうろの内側 で発見したそうだ。

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痛恨のピンボケ(TT)デジカメは長期旅行には向かないので普通のカメラを持って行ったのが仇となった・・・

因みにこのヤエマルは、壮絶な争奪戦の末、亀有カブト氏蔵となった・・・

発見したシイをチェックす るとその木のフレークはすでにほとんど抜けており、先程の個体が最後の発生個体の様であった。底に落ちて積もったフレークをチェックする とバラバラになった古い♀のパーツがいくつか確認する事ができた。 他の木もチェックして行くが、高い所にフレーク溜の洞がある木も多く 洞の内側のチェックは難しいが夜来ればかなり有望であると思えた。

午後、別の場所にある以前ヤエマルの発生木となっていた木をチェックしにいく。この木は既にフレークが抜けて完全に終っていた。 ホテルのチェックインを済ませ、買い物&夕飯の為、市街地に行く。 まずは貝殻販売店へ行った。昨夜採集したオカヤドカリに綺麗な貝殻を あてがい、小綺麗なオカヤドカリを作っちゃおうと言う計画だ。 このお店、品揃えも多く、非常に安い。一般的なお土産屋の貝殻価格の数分の1である。見るだけでも綺麗で、小型の貝なんかコレクションし たくなって、購入衝動を抑えるのが大変でした。とってもお勧めです。 このあと、地元の人が行くお店で夕食。観光客向けのお店はいっぱいあ るんですが、そういう店は量も少なくて高いのでパスしましたが、大正解。量質共に大満足でした。当然泡盛も飲みました。 この後、ホテルで追加の酒盛をすることになり、酒とつまみを調達しに でかいスーパーへ。ラッキーなことに、軟骨ソーキの味付けとティビチ の味付けが売っていました。これを購入してホテルへ。ソーキは皮付きの豚バラ、ティビチは豚足だす。こいつを温めて泡盛と一緒につまむと もう最高。トロトロのティビチはたまりません。 まぁ、本来ならこの後、昼に下見したポイントへGOってな感じなので しょうが、T氏のお店が超多忙でスクランブルの為、この日の夜間見回 りは中止となり、ここにヤエマル採集の終りが宣言されたのでした。 この日も遅くまで宴会は続き、泡盛を1瓶飲み干したのは言うまでもな い...。

 

 

策謀編

サキシマヒラタ編

チャマル編

グルメ編

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