Yokoの新聞投稿 INDEX

 

文責: Yoko Amakata 、代筆: Kazuki Amakata
このページの最終更新日は: 2004/09/10 金曜日 です。

■  お 知 ら せ  ■

実家の母(札幌在住)がエッセイ集を出版しましたので、皆さんにお知らせします。
地元・北海道新聞の「読者の声」、「テーマ投稿」、「いずみ」、「放送みてきいて」などの各コーナーや、朝日新聞「私もひとこと」、サンデー毎日「ミセス通信」など、約20年間に渡って新聞・雑誌に投稿し掲載された記事の中から厳選したものを一冊にまとめあげたエッセイ集です。平成14年5月1日から発売中です。
詳細はこちらです。 → http://www.asahi-net.or.jp/~mi5k-amkt/sample_yoko.htm 以上、よろしくお願いします。
◎タイトル : 「いつまでも、ありがとう」
◎著者名  : 天方 葉子(Amakata Yoko)
◎発行所  : 株式会社 文芸社
            〒160-0022 東京都新宿区新宿1-10-1
            電話 03-5369-2299(販売)
◎コード  : ISBN4-8355-3630-4  C0095
◎定価    : 本体1,600円+税
◎備考    : 全292ページ、ソフトカバー、
          縦19cm×横13cm×厚み2cm強(概寸)

本の表紙 本の中の様子

皆さんこんにちは。このページでは、 Yoko Amakata の北海道新聞への投稿記事を紹介
します。昭和56年ころから現在まで、「読者の声」 「いずみ」 「はいはい道新」 などの
コーナーに掲載されたものを、年代順にまとめましたので、ぜひともご覧になって下さい。

以下、北海道新聞などに掲載された投稿記事のタイトルリストです。
各タイトルの具体的内容については、クリックで進んでご覧下さい。

平成10年度の投稿記事の紹介  

日々の勉強糧に英文日記に挑戦
平成9年度の投稿記事の紹介  ←クリックで各内容をご覧になれます。

無言で暮らせる味気ない世の中/調べに心が和む童謡歌い継ごう/豪州で娘の挙式光景は今も胸に/新築になってもストーブ恋しい/
平成8年度の投稿記事の紹介  ←クリックで各内容をご覧になれます。

内容については、恐れ入りますが、直接ページへ飛んでご覧下さい。

平成7年度の投稿記事の紹介  (原稿確認中です)
平成6年度の投稿記事の紹介  (原稿確認中です)
平成5年度の投稿記事の紹介  (原稿確認中です)
平成4年度の投稿記事の紹介  ←クリックで各内容をご覧になれます。

外国の食糧危機映像見て胸痛む/写真撮影や案内触れあう楽しさ/「DIY講座」で作る喜びを実感/英語の勉強通し世界が広がった/海を越えて文通「小さな国際人」/思いやり感じる先端の三角折り/新聞読んで笑い元気に生きよう/外から見る日本驚きがいっぱい/詩人になった夫/光のない方々にもっと点字本を/貴重な体験得た姉妹都市の交流
平成3年度の投稿記事の紹介  ←クリックで各内容をご覧になれます。

夫と初めて異国の列車に/平和だからこそできる国際交流/手縫いオムツに母と娘の思い出/留学生が直伝の外国料理に挑戦/1枚の魚拓に心を込める/観光客を道案内喜ぶ姿さわやか/思い出尽きない蚊帳のあった夏/窓つき封筒利用して/幸せの種まいた小さな親善使節/私の大発見/面白い家族の応援/分かち合いたい点字詩集の感動/少女の夢開いたグッドニュース/ 亭主元気で・・・/温かく懐かしい童謡は心の栄養
平成2年度の投稿記事の紹介  ←クリックで各内容をご覧になれます。

合理的で静かな選挙運動を望む/新筆者も加わり楽しい「朝の食卓」/懐かしい思い出姉妹都市の訪問/小さくとも貴重一円玉を大切に/学校英語嫌いも会話は楽しそう/我が子の優しさ思い出す父の日/ウェディングドレス/時計台で楽しい観光の思い出を/がんの英国坊や励ますカードを/とってもかわいいお話なんです/海外公演実現を祈る/新婚時の思い出赤い買い物かご/ワープロ似合う巻き紙風の手紙/形見の歌/忘れられぬ母の手作りの口取り
平成1年度の投稿記事の紹介  (準備中です)

オバタリアンで自分の行動反省/楽しさ知り満足雪まつり手伝い/おひなさま見て思い出に心和む/楽しさいっぱい外国人との文通/「三%」聞かぬ日早く戻ってきて/国際電話/子供の買い物も容赦ない消費税/死にこだわらず生涯全うしたい/空き箱一つでも繰り返し使おう/外国人の発想に感心と驚きと・・・/お礼はその場で/カラー写真増え気持ち和む新聞/三ヶ月経た返書中国・平穏の秋/わが子の作文や絵に宝物の価値/サケ料理と虎の巻/冬の交通安全は赤のサンタ服で
昭和63年度の投稿記事の紹介  ←クリックで各内容をご覧になれます。

声の初便り/ムツゴロウさんに脱帽/息子の背中/横断終えるまで待った運転者ら/朝寝坊に気を付ける/思いやりの心にただ涙/見習ってほしい京都のタクシー/中国女子留学生家族として歓待/「イガー、イガー」イカ売り懐かし/南アに帰国した友人一家を思う/金髪の美少女が教えてくれた味/頭の体操に最適「高校進学教室」/都市開発の犠牲姿消す緑に憤り/異様な不気味さ黒い家具の流行/十代の投書増え読むのが楽しみ/外国人呼ぶ時は姓と名の両方を/英語劇/遅れたが大感激幼き日のサンタ
昭和62年度の投稿記事の紹介  (準備中です)

南アの宣教師と家族ぐるみ交流/不合格者に酷なテレビ局の質問/運動の輪に感激発展途上国支援/なぜかわびしい豪華マンション/得難い旅/初心忘れずに頑張れ新人さん/見えない奉仕が光を添えた画展/車いすの生徒に快いケアの米国/カード全盛時代知らずに勘違い/「ありがとさん」一言で和やかに/背後に不安ある現金自動預払機/舞うツルに驚きと尊敬/海を越え届いた友情と異国情緒/好意と親切満載”感激”タクシー/外食の誘い
昭和61年度の投稿記事の紹介  (準備中です)

白い服で外出は危険/公園を駆けてた皆さんお元気?/看板で英語学習努力老人に脱帽/表札に英語併記受け手の配慮も/朝の爆笑/けなげなアリに生命の輝き学ぶ/小さな心遣いに人の優しさ知る/新鮮な十代の声もっと投稿して/おばあちゃんの人生観に感銘!/当人誤記で返送”不親切”は筋違い/一枚の古新聞で八年前懐かしむ/亭主操縦法
昭和60年度の投稿記事の紹介  (準備中です)

郵便局でうれしい配慮/ブドウとレモン/重宝、郵便物用はかり/恐怖の体験/素直に頭下げたさわやかな子供
昭和59年度以前の投稿記事の紹介  ←クリックで各内容をご覧になれます。

地下鉄に回数券を/”急行”レジの実現を/キャサリンの思い出/手引きがある海外文通/カナダ女性招こう/誠意あふれる業者の送り状/朝、流しのタクシーを/婦人派遣員に選ばれて


これらの投稿の中で、新聞掲載後に読者からの反響が最も多かった2点をここで紹介します。
(その他の投稿記事については、このページの下の欄からのクリックでお進み下さい。) 

↓反響 BEST 1     亭主元気で・・・ (平成3年10月24日 道新「いずみ」に掲載)


好きになれない言葉に「亭主元気で留守がいい」というのがある。何年か前に趣味のサークルで、このCMについての話題が出た。同感といった人が多かったが、「そんなの嫌いです」と私は思わず口走ってしまった。皆びっくりして私を見た。「私は夫をたくさん好きだから・・・」と正直に言った。別にノロケでも何でもない。嫌いだったら一緒に暮らして行けないだろう。

縁あって結婚して三十年以上も共に暮らしている。自営業だから普通の人より一緒にいる時間が多い。私は一日の出来事を夫に話し、胸の中をカラッポにしてから安心して眠るし、彼も配達から戻り、外で触れ合った人々のことを外出できない私にいろいろ話してくれる。喜びは二倍に、悲しみは半分になるそんな時間を、とても幸せに思う。

どんな夫婦にもいつか別れの時がくる。何年か前に未亡人になった美しい友の胸中を時々思うことがある。あの時、慰めの手紙を出したら「彼を思い出してまた泣いてたの・・・」と電話がきた。もらい泣きしてしまった。

「亭主元気で留守がいい」なんて、やっぱり嫌いだ。大切な人が永久に留守になったらどうするの?   気がきかないとしかられても、オッチョコチョイだなぁと笑われても、それでもいい。「亭主元気でそばがいい。いついつまでも仲良く暮らしたい」とつくづく思う。

札幌市東区 天方葉子 主婦

↓反響 BEST 2     息子の背中 (昭和63年2月11日 道新「いずみ」に掲載)


遠い昔、私の背中でかわいく眠っていた息子も、見上げるほどに成長した。昨年の夏以来まだ会っていないが、大学の休みに帰省したあの日、何を思ったか背中を向け「おんぶしよう」と言った。

私は彼の申し出を素直に受けて、ひょいとおぶさった。体操クラブで鍛えただけあって、ポパイのように筋肉たくましくなった息子。私の方はだんだん縮んでいくような気がして、寂しさが脳裏をかすめた。毎朝ラジオ体操に精を出しているが、枯れ木は若木にかなうはずがない。そんな枯れ木の心も知らずに、彼は大笑いで私を背に乗せたまま「たはむれに母を背負ひてそのあまり軽きに泣きて三歩あゆまず」と口ずさみながら部屋の中を回り歩いた。

親を背に息子は何を思ったのだろうか。石川啄木の歌に事寄せて、久しぶりに会った母の身を案じてくれたに違いない。私は一瞬の幸せの中に身をゆだね、そっと目をとじた。幼いころのさまざまな思い出が走馬燈のように頭の中を駆け巡り、月日の流れの速さに感無量だった。

この若木もいつか社会に根を下ろし、枝を広げる日がくるだろう。何事にもくじけず、たくさんの人生経験を糧として、立派な大樹になるよう努力してほしい。私も今年はあることに挑戦しようと年頭に誓いをたて、今勉強中である。母さんも将来、おまえの背中で本当のお荷物とならぬよう頑張るつもりだよ。三歩で泣かせないようにね。

札幌市東区 天方葉子 主婦