2009年12月

日時 2009/12/27
銘柄 ボーヌ2007(ドメーヌ・デ・クロワ)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想 今年の正月休みは曜日の並びが悪く、年末は28日も出社。29日だけ休みで30日にまた仕事。年が明けると、両家に新年の挨拶に行き、初詣に行けば三賀日は終了。でもって4日から仕事というスケジュールなので、なんだかあっという間に終わってしまいそうです。

せめて 年末のこの土日を有効に使おうと、土曜日は朝から年賀状を書いたり、年末分のクスリをもらいに子供を医者に連れて行ったり、金魚の水換えをしたり、資源ゴミを整理したり、気合を入れてウォーキングしたりと、いろいろやり残しを片付けました。
日曜日は午前中寺田倉庫詣で。午後は部屋の片付け。 一段落ついて、何かワインを開けようと思いまして、見繕ったのが、先日NOISYさんで購入した表題のボトル。ooisotaroさんのブログで07年からラシーヌ扱いとなったと知って、買ってみたものです。

抜栓してみると、さすがラシーヌさん扱いのボトル、コルクは底の部分以外まったく染みていません。例によってリーデルとロブマイヤーの二つのグラスに注いでみました。 決して濃くはない、透明感のある色合い。グラスに下に指をかざすと、その指が透けて見える、そのくらいの色調です。香りは最初還元香が支配的でしたが、だんだんと開いてきて、フレッシュな赤い果実、ハーブ、ミネラル、シナモンなどが立ち上ってきます。ロブマイヤーだと乾いたスパイスの香りが優勢なのに対して、リーデルの方がしっとりとした香りが出ています。やはり若いワインですと、リーデルの方が相性良いようですねぇ。味わいは瑞々しい果実味がしなやかな酸とともに広がり、中盤、心地よい旨みが口の中を支配します。酒質は非常にクリーンでミネラリー。これはラシーヌさん扱いによる状態のよさも大いに寄与していると思われます。
想像以上にイイですね。以前飲んだ05年ほどの構造はありませんが、コンディションのよさもあって、とにかく香りや味わいの瑞々しさがすばらしい。薄旨好き酸性人の方々にもきっと気に入ってもらえるのではないでしょうか。 【中吉】 091226wine.jpg

(輸入元資料より) 2005年がファーストヴィンテージのニュードメーヌ。 オーナー兼ワインメーカーはデビッド・クロワ氏。現在34歳。生まれはロワール。 2002年コルギンの資本が入り生まれかわったネゴシアン、カミーユ・ジローのワインメーカーとして抜擢される。2006年にはワイナリーの生産部門総責任者に任命されるなど【ボーヌの新星】として注目されている。 サヴィニー、ポマール、コルトンシャルルマーニュ、ボーヌに5つのプリミエクリュと合わせて3へクタールを所有。 2006年以降は2へクタールを、現在生産部門総責任者を務めるカミーユ・ジローと契約し生産を拡大しています。 収量はACブルゴーニュで28〜38hl/ha、プルミエクラスで25hl/ha 


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日時 2009/12/24
銘柄 グリオットシャンベルタン2001(シェゾー)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想

クリスマスということで、いつもなら泡モノを開けるところですが、この日は地元の肉屋の美味しそうなチキンを買ってきたので、赤ワインを開けることにしました。 チョイスしたのは、先だって割田屋さんで購入したシェゾーの01グリオット。シェゾーのグリオットはポンソとルネ・ルクレールのものがありますが、このボトルはポンソのものです。(ラベルに記載があります。)。 091224wine.jpg
やや濃いめのガーネットの色調でエッジはオレンジのニュアンス。香りは最初温度が低かったためか寡黙でしたが、温度の上昇とともにカシスやダークチェリーのコンポート、オレンジピール、スパイス、下草、毛皮、皮革などが立ち上ってきます。味わいは酸味基調で、乳酸チックなニュアンスがあり、ややジャミーな果実とウエットなタンニン。悪くないワインですが、ちょっと酒質にギスギス感を感じるのと、ポンソのグランクリュにしては、ややオーラが足りないというか、もう少し全体のバランスとか、余韻とか、そういったところで光るものが欲しいかな、と。 世評のとおり、ポンソのシェゾーは本家ボトルに比べると落ちるということなんでしょうか。 もっとも、01のキュベ・グリヴも02に比べてかなり落ちる印象だったので、どこまでがヴィンテージの影響で、どこまでがシェゾーラベルの影響なのかわかりかねますが‥。

‥と初日は書いたのですが、小瓶に移した残りを今日飲んでみると、想像以上に良くなっていて驚きました。芳香力は初日そのままに、果実味にグンと旨みが乗って、酒質も力強さを増しています。絶賛とまではいきませんが、この日の味わいなら10K弱の購入価格の価値はあると思います。一度ポンソ名義のボトルと飲み比べてみたいですね。 【末吉→小吉】

日時 2009/12/21
銘柄 buska-sanさんがよくブログで褒めている東銀座の「カーヴ・デ・ヴィーニュ」。一度行きたいと思いながらなかなか機会に恵まれなかったのですが、今回ようやくうかがうことができました。 091221bar1.jpg
場所はまさに歌舞伎座のすぐ隣。地下に降りていくと、店内は思ったほど広くはなく、比較的明るめの照明とあいまって、心地よい囲まれ感があります。この日は6名ぐらいの団体さんが2組いて、あと私たちが座ったら、テーブル席はそれで満席でした。雰囲気もカジュアルすぎず、フォーマルすぎず、テーブル間の距離間も十分で、ご一緒した会社の元同僚の方にも好評でした。 ただし、残念なことに、今回は隣の年配のお客たちが途中からかなりボルテージが上がって、正直ウルサかった。 お店の責任ではありませんけどね。 料理のメニューは見開き2ページほどですが、ウワサどおり、どれも手が込んでいて美味しいです。しかもポーションはかなり多め。 今回は前菜2品(クスクスのサラダとパテ)にパスタ、本日の魚料理を注文しましたが、それだけで満腹になりました。
#いつもながら料理の写真は撮りませんでした。スミマセン。

さて、飲んだワインです。 最初分厚いワインリストを渡していただいたのですが、この日は初訪問でもあり、グラスワインで通すことにしました。 グラスはシャンパーニュ2種類、赤白ともに5〜6種類ぐらいあります。ご一緒した先輩の分もひと口飲ませていただきましたが、状態もよく、よく吟味されたチョイスで、グラスだけで通しても充分楽しめました。 091221bar2.jpg
■ピエール・モンキュイ・ブリュットNV(写真なし)

■シャブリ・ヴァイヨン07(クリスチャン・モロー)
状態も含めてすばらしいワイン。まだ若くオークも前面に出ていますが、あふれるほどのミネラルと透明な酸とがフレッシュな果実を支えています。 久しぶりに飲んだモローですが、今はネゴシアンやってないんですね。以下、イーショッピングワインさんのサイトより。 ネゴシアンのモローは売却・転売され、1997年にブルゴーニュの大手ネゴシアン、ボワセ社の所有となりました。この時、モロー家の直系、クリスチャンは品質に対する方針の違いから、自身が所有する(ドメーヌ部分に相当する)畑のブドウを供給する契約の解除を申し出て合意、晴れて2002年から、所有する畑のブドウを自由に使えるようになったのです。つまり、シャブリ最大手のネゴシアンだったモロー家は、ドメーヌとして独立し、再出発することになったのです。しかも、あの『クロ・デ・ゾスピス』は、しっかりと継承されました。
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■サンジョゼフ04(アンドレ・ペレ)
カシス、ラズベリーなどのトーンの高めの果実にハーブやスパイスが絡みます。むやみに濃いわけでなく、バランスよく繊細さのあるシラーです。

■シャンボールミュジニー・フレミエ04
(ディジオイア・ロワイエ)
初めて飲む作り手ですが、透明感のある酒質がイイですね。今回飲んだものは、抜栓したてでまだ硬く、ややエッジを感じてしまう味わいでしたが、時間をかけて飲めば、果実味が前面に出てきて、バランスよくなるんでしょうね。
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以下、一口程度しか飲んでませんが、
■ヴォルネイ・フレミエ04(J・ボワイヨ)
ディジオイア・ロワイエとは対照的に、やわらかく丸い味わいです。チャーミングな赤系果実とミネラル。

■リースリング・キュベ・テオ(ヴァンバック)
好きな作り手です。豊かな酸。華やかな中にも繊細さのある味わい。 ★ヴァインバックのワインを検索。★

■ブルゴーニュ・オーコートドボーヌ07
(アンリ・ノダン・フェラン)
初めて飲みます。SO2を使ってないようですが、たしかにそんな感じの味わいです。軽めでやわらかな中にも素性のよさを感じます。
ドメーヌ・アンリ・ノーダン・フェラン。ノーダン・フェラン家はコート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌの境界であるマニィ・レ・ヴィレ村に位置するドメーヌ。小さな栽培家兼ワイン醸造者としてスタートしたドメーヌは5世代を経て、現在は 22haの畑を所有。45年間にわたるワイン造りののち、アンリ・ノーダン氏は彼の名をドメーヌ名に冠し、1995年以降は彼の娘であり今を時めくジャン・イヴ・ビゾの妻でもあるクレア・ノーダン女史がワイン造りに携わっている。なお、一部のキュヴェはジャン・イヴ・ビゾをコンサルサントとしている。

泡ものを含め、一人4杯ずつ飲みましたが、支払いはこれで一人当たり約11K。安くはありませんが、場所と料理の質、ワインの状態を思えば、充分リーズナブルといえるものです。 1点だけ残念だったのは、(この日満員だったこともあってか)料理が出てくるペースがひどく遅かったこと。あまりに次の料理が出てこないので、「ひょっとしたら、グラスワインを飲み干さないと次が出てこないんじゃない?」と真面目に先輩と話していたぐらいです。 間が持たないので、結果としてワインを飲むペースが上がる。量的には3杯で充分だったところ、結局4杯飲むことになりましたが、これって、店側の計算の内?‥ってことはないですよねぇ。 いずれにしても、近いうちに再訪してみたい店です。グラスワインが充実しているので、二軒目で使うのもいいかもしれませんね。
日時 2009/12/19
銘柄 ボンヌマール2000(デュジャック)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想 「デュジャックのワインは、90年代後半になって作りが変わってしまった。」
「いやいや、そんなことはない。熟成させれば真価を発揮する。」
ひところこんな議論がよく交わされたものですが、最近はあまり聞かなくなりました。ジャック・セイスが息子にワイン作りを任せたのが98年からで、それを境に作りが変わったかどかという話でしたが、その後ネゴシアンブランドを立ち上げたりとか錚々たるグランクリュを取得したりとか、なにしろ話題に事欠かないドメーヌですので、いつまでもこのネタということでもないのでしょう。。 091219dujac1.jpg
とはいえ、そうした時期のワインもそろそろ10年経過して、実際に飲んで確かめられる頃合になってきました。今回は近隣の「出口屋」さんで表記ボトルの有料試飲をやっていたので、ウォーキングがてら飲みにいってみました。
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グラスに注がれた色調は、濃いといってもそれほどでない、綺麗なガーネットで、エッジにはオレンジ色が見えます。(写真だとわかりにくいですね。) 香りは華やかなもので、ラズベリーやダークチェリーなどの赤に近い果実香、オレンジの皮、シナモン、バラ、紅茶、ドライハーブなどが嗅ぎ取れます。私がかつてノックアウトされた「絡みつくような」芳香とまではいきませんが、明らかにデュジャック節といえる香りです。
飲んでみますと、2000年ということもあってか、凝縮感はさほどではなく、後半にはまだタンニンが顔を覗かせます。とはいえ、シルキーなテクスチャーと豊かな旨み感があって、余韻も長く、なかなかの味わいです。私が飲んだのは、開けたてでボトル上部でしたが、ボトルの中盤以降だともっと厚みのある味わいだったのではないかなと思います。50mlの有料試飲でなく、ブルゴーニュグラスにたっぷり注いで飲んでみたいところです。

さて、肝心の「デュジャックは変わったのか?」という疑問についてはどうでしょう? 正直、これ1本(しかも50ml)だけではなんとも言えませんが、以前より肯定的な印象をもったのは確かです。 実のところ、私もかつては「変わってしまった派」でして、2000年代初頭にこれらの銘柄を飲んで、「以前より果実味が黒系になっている。」「作りにしなやかさがなくなり、ややぎごちなく感じる」というようなことをエラソーに書いていましたが、今回飲んだボンヌマールはトーンが高めで、熟成したデュジャック節ともいえる香味があり、古き良きデュジャックからの連続性が感じられるものでした。
ただ、試飲ということもあって、かつてノックアウトされた「ぶっ飛びワイン」のレベルには遠かったのも事実です。いずれ99や02あたりのグランクリュを飲んで確かめてみたいところですが、これらのビンテージが真価を発揮するのはまだ先のことでしょうね。【中吉】

#まあ、なんのかんの言っても、もうすぐ2010年を迎えようとしている今、このネタはもはや懐古趣味の範疇に分類されるものなのかもしれませんが。

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日時 2009/12/12
銘柄 シャンボールミュジニー2003(ルーミエ)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想 先週末は下の子の誕生日でしたが、外食(=私は運転手)でワインを開けることができませんでしたので、代わりに週末に03VTを開けることにしました。
選んだのは、ルーミエの村名、インポーターはフィネスさんです。

例によってヴィノムとロブマイヤーに注いでみました。やや暗めのルビーの色調ですが、エッジにはオレンジのニュアンスは見えず、むしろ紫っぽい感じです。香りは太陽のビンテージらしく、最初エスプレッソや焦げ臭、その奥から少し火を通したようなブラックベリーやカシスなどの果実、スパイス、皮革、下草などが感じられます。口に含みますと、なめらかなアタックのあと、黒蜜のような甘みと旨みを伴った果実味が広がります。タンニンはなめらかに溶け込んでいますが、酸がバランス上やや緩いと感じるのはやはり03年ゆえでしょうか。そのせいか、酒躯がやや水っぽいと感じる面もあります。旨みの乗った、ニュアンスに富んだ果実味はさすがルーミエですし、村名としては充分な出来なんですが、昨今の10K超のプライスを思うと、CP面で手放しで賞賛しずらい面もあります。
熟成段階としては、下草系の香りが現れ始めており、飲みごろに入ってきていると思います。あとはこのVT、寝かせてどこまでよくなるか、というところだと思います。
ロブマイヤーとリーデルの比較ですが、今回もロブマイヤーでは焦げ臭にマスキングされて微妙な要素が嗅ぎ取れなかったのに対し、ヴィノムのほうはウエット系の香りがよく出ていました。まあ、使い慣れたリーデルと違って、ロブマイヤーのグラスは、恐々スワリングしているのがよろしくないのかもしれません。なかなかロブマイヤーのよさを引き出せないでいますが、同じような形をしていても、全然香りの立ち方が違うのが新鮮な驚きです。 【中吉】 091213wine.jpg
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日時 2009/12/9
銘柄 キャンティクラシコ06(サンジュスト・ア・レンティナーノ)
産地 イタリア>トスカーナ
感想
到着したばかりのロブマイヤーでいろいろ飲んでみたいのですが、この日は、「レンテン」のキャンティクラシコということで、無難にリーデルのボルドーグラスにしました。 グラスに注ぐと、濃いめのルビーの色調で、エッジは紫がかっています。香りはカシスやプラム、ダークチェリーなどのジャムっぽい果実、黒オリーブ、スミレ、スパイス、木質など。口に含みますと、やや細身のボディを伸びやかなしっかりした酸が支えるタイトな構成。今の時点ではややそっけない表情なれど、ピュアな果実味が出色。タンニンは上質ですが、豊富で後味に収斂味を残します。 数時間置き去りにして、寝際に改めて飲んでみると、果実味が前面に出てきて、表情も豊かになり、麦わらっぽいフレーバーも感じられるようになりました。いつもながら、レンテンのこのベーシックグレードのレベルの高さと安定性には感心します。このベースがあってこそのリコルマやペルカルロなんでしょうね。
【吉】
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日時 2009/12/8
銘柄 シャサーニュモンラッシェ・ルージュ2005(シャルロパン・パリゾ)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想

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ようやくロブマイヤーのグラスを購入することができました。最近の2万円近い定価ではなかなか買う気になりませんでしたが、今回はたまたま半額セールをタイミングよく見つけてタイプIIIを2脚買うことができました。
というわけで、 届いたばかりのグラスのデビューに開けたのは、パリゾの若いビンテージです。前にも書いたように、パリゾのワインって、若いうちはみな同じような味がする(もっとも、熟成したらどうかといえば、大して経験がないのでわからないのですが‥)ことを逆手にとって、ヴァンシュールヴァンさんで、一番安いプライスタグがついていたボトルを買ってみました。 グラスに注ぐと、例によって濃い色調のルビー色です。エッジはまだ紫っぽいですね。香りはダークチェリーやカシスのコンポート状の果実や焦げ臭、エスプレッソなどに加えて、鮮烈なスパイス香があります。かなり初期的な香りなので、今後どう育っていくかというところでしょう。味わいもまたスパイシーで、酸が強めに感じられるのはF師匠の仰ったようにグラスの特性なのでしょうか。果実味は濃厚でタンニンもややざらついた感じ。05年となると、さすがにこのクラスでもまだ早いようです。美味しいですけどね。 ロブマイヤーですが、脚が短くて思いのほか持ちにくいですね。少し慣れが必要なのかもしれません。次回はリーデルのヴィノムと並べて飲み比べてみようと思います。 【小吉】
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日時 2009/12/5
銘柄

zzz.santaさんにお誘いいただき、楽天ブロガーの方々のワイン会に参加させていただきました。 会場は、owl1925さん『東京タヴァーン』。前から行ってみたかったんです、ここ。 外は冷たい雨、しかも土砂降りとあって、迷わずに到着したいシチュエーションでしたが、目白通り沿いという好立地とずらりと並んだワインボトルのディスプレイのおかげで、すぐに見つけられました。 参加されたのは、上記お二人のほか、ラ・ロマネさんbusuka-sanさんミユウミリウさん、それに私の計6名。 いやあ、みなさんお強いですね〜。6人でこれだけ空けてしまいました。091205winekai1.jpg
この写真では、最後にowlさんのご好意で出していただいたピニャンの04年が抜けてます。、また、一番右のヴォギュエはマグナムでしたので、トータル6人で11本分飲んだことになります。5時間近くかけて飲んだとはいえ、帰宅後の記憶がなくなるはずです。 というわけで、飲んだ感想もかなり怪しいのですが、まずは泡、白から。 091205winekai2.jpg
■アラン・ロベール・メニル・トラディション90
軽く熟成の入ったナッティなニュアンス。泡はキメ細かくエレガントです。味わいはミネラリーで、十分なコクがありながらもしつこくならない非常にバランスのよいもので、口の中で抑揚や調和のとれたフィニッシュはさすが。こんなに美味しいシャンパーニュ、久しぶりに飲みました。ちなみに私、何を勘違いしたか、これをずっとセロスだとばかり思い込んでいて、帰りの電車の中の会話で誤りに気づくという体たらく。ラベル全然違うのにね。
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■サントーバン・レ・シャルモワ07(ヴァンサン・モレ)  
ベルナール・モレのご子息のものだそうです。地味なアペラシオンですが、バランがよく、外向的な味わいで、今の時点でとても美味しく飲めます。ランクを考えれば、非の打ちようのないシャルドネですね。序盤からおかわりしてかなり酔いが回ってしまいました。

■ブルゴーニュ・ブラン01(ヴォギュエ)
私が持ち込んだものですが、グラスに注いでも香りが全然立たない。う、やってしまったか、とかなり焦りました。味わいからすると劣化という感じではなかったのですが…。時間とともにミネラルやクリーミーなニュアンスが出てきましたが、かなり消化不良のまま終わった感じです。もっととことん寝かせたほうがよかったんでしょうかねぇ?

■バタール・モンラッシェ98(ルフレーヴ )
口に含むと、液体にみなぎるような力を感じます。よく熟した黄色い果実や金木犀、ナッツ、花の蜜などの香り。さすがルフレーブの特級です。スケールの大きなシャルドネ。皆さん閉じ気味と仰っていましたが、私のヴォギュエに比べれば…(笑)。

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■エシェゾー99(エマニュエル・ルジェ)
私が持参したもの。本当は水曜日に飲んだコンフュロンのRSVをこちらに持参するつもりだったのですが、ちょっとした時間差で逆になりました。で、こちらのエシェゾーですが、一言で言うとまだ早かったですね。リリース当初のすさまじい凝縮感は一歩後退して、酒質はすでに和らいきていますが、豊かなブーケが出てくるには今一歩というもどかしい状態。99ビンテージって、いつ飲んでも比較的開いているように思ってましたが、前回のJJコンフュロンといい、このワインといい、大物グランクリュはまだ時期尚早なんでしょうね。どうも私は我慢が足りなくていけません。

■ロマネ・サン・ヴィヴァン96(DRC)
本日のメイン、RSV、しかも96年。私自身の記録を紐解いたところ、実に3年半ぶりのDRCでした。以前は近所の信濃屋さんの試飲アイテムなどでも時々出てたんですけどね。最近は有料試飲などでもグラス1万とかしますからねぇ。黒っぽい果実に紅茶や枯葉、ミネラル、それにさまざまなスパイス香が入れ替わり立ち代り出てきます。まさしく芳香「力」と言いたくなるような、芯が強くて複雑な比類なき香りです。味わいも豊かな構造あり、実に大きなワインです。これも上り坂のボトルで、熟成とともにさらに豊かなブーケが乗ってくるのでしょうけれども、今の時点で開けても後悔はないと納得させるだけのすばらしい味わいでした。
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■ミュジニー01(ドルーアン・ラローズ) 
98年のミュジニーをワイナートの某氏が試飲したときにたまたま同席していたのですが、しばし瞑目した後「これはいい。」と呟いていたのを思い出します。後日記事を見たら、この98ミュジニーがトップの点数でした。 赤い果実やオレンジピール、シナモンなどの鮮烈な香りにクラクラします。酸は強めですが、決して攻撃的でなく、じわじわと染み入るような酸です。「金持ち喧嘩せず。」と評されたように、酒躯にはどこにも不自然なところや無理をしたようなところがなく、どこまでもナチュラルなバランス感。フィネスを感じるワインですね。このあとのジャドの方がワインとしてのポテンシャルは上ですが、現時点ではこちらの方がよく開いて外向的な表情を見せてくれています。‥って、私ごときがミュジニー同士の比較なんてしてしまっていいのでしょうか。(^^;
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■ミュジニー97(ルイ・ジャド)
ジャドのミュジニーですよ。この銘柄、9年前に飲んだことあります。「ストラクチャーがすごくしっかりしているので、熟成後の味わいはきっとすばらしいものになるだろう。」なんて書いてますが、10年近く経ってどうかといいますと、「老いた」という感じは全くなくて、健全に成長したというイメージです。香りには複雑さが加わり、ガチガチだった味わいは強い凝縮感を保ちながらも輪郭がふくよかになっています。ポテンシャルでいえば、96DRCにも匹敵するレベルですね。さすがジャドのミュジニーです。

■シャンボール・ミュジニー78マグナム(ヴォギュエ) 
78年のヴォギュエのマグナム、こんなワイン飲めるとは思いませんでした。長年動かされなかったボトルなのでしょう、驚くほど綺麗に熟成しています。リキュール的な赤い果実やバラ、香水などのピュアな香り。味わいも村名とは思えないほどふくよかで果実感がしっかり残っており、タンニンも綺麗に溶け込んでいます。「良年のヴォギュエ+マグナム+良好な保存環境」という好条件が重なれば、村名でもこれだけの味わいが実現するんですねぇ。
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■シャトーヌフデュパプ・ピニャン04(ラヤス)
宴もたけなわ、すでにベロベロでしたが、OWLさんが最後にもう一本ボトルを差し入れてくださいました。まだ若く、赤系の果実や花の強い香りがあります。味わいも力強く、長期に亘って向上しそうなポテンシャルを感じます。ご当主の死後、一時低迷を伝えられたラヤスですが、近年はすっかり復活しているようですね。OWLさんはご自身のブログであまり良い評価をされていませんが、ローヌをあまり飲みつけていない私には新鮮な味わいでした。
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それにしても、私ごときには分不相応な、凄まじいラインアップでしたよ。 酔った勢いで失礼な言動等したかもしれませんが、酔っ払いの戯言とお赦しください>参加者のみなさま。

日時 2009/12/2
感想 前回のハーラン会に引き続き、麹町オーグードゥジュールに行きました。今回のお相手は、前回ルジェのエシェゾーと間違ってACブルを持参するという大失態を犯した時の方々だったので、慎重には慎重を期して、フランス直送のボトルを2本持参しました。 1202wine.jpg
■コルトンシャルルマーニュ88(ボノー・デュ・マルトレイ)
フランス直送のボトル。状態いいです。開けたては閉じ気味でしたが、だんだん開いてきて、最後の方はモカフレーバー満開。やや細身の体躯ながら、ミネラリーで繊細な酸とあいまって、なかなか素晴らしい熟成状態でした。

■ニュイ・サンジョルジュ・オー・プリュリエ85
(マーシャル・ド・グラモン)
ピークを過ぎて下り坂に入っている味わいですが、構造は思いのほかしっかりしています。ドライフルーツ系の果実やいちじく、ヨード、土などのしんみりした香り。この季節にふさわしい滋味深い味わい。

■ロマネ・サンヴィヴァン99(J.J.コンフュロン)
これもフランスより直送のボトル。ということもあってか、かなり開けるの早かった印象です。黒い果実やスパイスとともにミネラルやフローラルなニュアンス。力強くはありませんが、目の詰まった緻密な酒質でタンニンのキメが細かいため、口の中をスーッと通り過ぎます。やや地味な生産者ですが、いいですね、J.J.コンフュロン。

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04などですと、RSVも結構安く出てますね。 なんとこの日は、隣でY君主催のグロフィエ垂直会が行われていまして、87のクロドベーズとボンヌマールのお裾分けをいただきました。 どうもありがとうございました>Y君。 そんなこんなで一人一本以上。平日ど真ん中だというのに飲みすぎました。いい気分で帰ったあと、気絶するように寝てしまい、今朝は5時に目が覚めてしまいました。さすがに今晩は禁酒することにします。