2010年1月 |
日時 | 2010/1/30 |
感想 | この日は午後から某誌の試飲。帰りがけにSEIさん主催のワイン会に参加してきました。
![]() *ブラインド 全然判りません。濃厚なイエローの色調。バニラ香、ナッツ。まだ若い。まろやかな酒躯ながら、酸は芯があって伸びやか。97年ニーヨン? →正解:アリゴテ97(ドーヴネ) *クリュッグ88 普段いいシャンパーニュを滅多に飲まないので、こういう銘柄を飲むと素直に感動します。穏やかで細かな泡だち。クロワッサンやヘーゼルナッツなどの香ばしい香り。味わいはコクはあってもしつこくはなく、優雅で良好なバランス。調和のとれた余韻が印象的です。 *キスラー・シャルドネ・キュベキャサリン96 私の持ち込みでしたが、微妙。7〜8年前にタカムラさんで購入したボトルです。オーキーでまだ若さを感じる香りに期待が膨らみましたが、味わいは酸がやや腰砕けの印象。状態の問題ですかねぇ?最近持ち込みワインははずれ続きで参ります。 *キスラー・ピノ・ナタリー’06 これは文句なしに美味しい。コンポート状のラズベリーやカシス、スミレ、スパイスなどの香り。口に含むと、濃厚でありながらクリーンで抑揚があります。含み香も豊かですばらしいピノ。熟成させたらどうなるかは未知数ですけどね。 ★楽天でキスラーを検索。★ *サクソン・プロプライエタリー・レッド・ジェームズベリー・ヴィンヤード05 カリフォルニアのローヌブレンド。シラー70%、生産量は500ケースだそうです。濃厚な色調。ブラックベリーやダークベリー、黒胡椒、それにフローラルな香りに満ちています。酒質は思い切り濃厚でありながら、粒子の細かいタンニンのおかげで軽やかですらあります。いいワインです。 ★楽天でサクソンの銘柄を検索。★ ![]() 前半から飛ばしすぎたせいで、後半はかなり酔いが回ってしまいました。ここからの 感想はかなりいい加減ですが、まあ備忘録代わりということで、堪忍してください。 *リュシュット・シャンベルタン04(ミシェル・ボンヌフォン) 微妙にコンディション不良ボトルでした。ふつうのレストランだった見逃されるぐらいのレベルでしたけどね。 *ニュイ・サンジョルジュ・レ・ブドー’89(ジョルジュ・ノエラ) ごめんなさい。記録漏れです。美味しかった記憶はあるのですが‥。 *クロ・ド・ラ・ロッシュ'99(アルマン・ルソー) 赤系果実のコンポートや紅茶、枯葉などに加えて、スーボワなどの熟成香が立ち上ります。味わいにパワーや強さはありませんが、酸が伸びやかでよい具合に熟成しています。99年は上位3銘柄ですとまだ早いかもしれませんが、このクロドラロッシュはとてもよい状態でした。 *クロ・ド・ラ・ロッシュ'97(デュジャック) オレンジピールやシナモン、バラなどの「らしい」香り。味わいはルソーより一回り濃厚で構造もあります。ただ、どこまでもクリーンに熟成していたルソーと比べてしまうと、全般になんとなくどんよりとした印象を拭えないボトるでした。 *スパイヴァレー ノーブル・リースリング NZのマルボロ地区の貴腐です。これは美味しい。濃厚で甘い果実味を伸びやかな酸が支えて立体的な味わいです。すでにへべれけだったのにもかかわらず、グビグビ飲んでしまいました。 *ペガサスベイ・シャルドネ "フィナーレ" これも珍しいニュージーの貴腐、それもシャルドネ。酸がかなり強めで、甘酸っぱい味わいです。思いのほか軽やかなのが意外。これも美味しいですね。 「ウコンの力」の強力バージョンを直前に飲んでいったのですが、さすがにひとり一本以上になると酔いますね。帰宅後はほとんど正体不明でしたが、翌朝にはほとんど残らなかったあたり、さすがウコンの力です。 |
日時 | 2010/1/26 |
銘柄 | オー・コート・ド・ニュイ2005(フランソワ・ゲルベ) |
感想 | ![]() フランソワ・ゲルベ。ショップによってはフランソワ・ジェルベと表記しているところもありますね。この作り手とはなぜか今まで縁がなくて、飲むのは多分初めてです。 この銘柄は、年によってはACブルの名前で出しているとか。裾モノとはいえ05年ということもあり、期待して開けてみました。 レジョナルとしては濃い色調のガーネットです。芳香力の強さにまず驚きます。カシスやダークチェリーなどの果実、フルーツグミ、スミレ、丁子などのスパイス、それに毛皮やゴムっぽいニュアンスもあります。 口に含むと、豊かで甘い果実味のアタックがあり、酸はしなやかでタンニンもスムーズ。私がカレラやABCの一部銘柄などにたまに感じるゴムのようなニュアンスが感じられるのが興味深いです。フィニッシュにかけて、ややエグみというか茎っぽいニュアンスが顔を出すのが惜しいですが、総じてしなやかな酒躯のブルゴーニュで、香りの華やかさと相まって、ちょっと追いかけてみたい作り手です。久々にインパクトのある出会いでした。 以下、各ショップに掲載されているインポーター資料を引用します。 ロバート・パーカーが3ツ星★★★に掲げる造り手、ドメーヌ・フランソワ・ゲルベ。 ヴォーヌ・ロマネに本拠地を置くこのドメーヌは、現在は2人の姉妹、マリー・アンドレ女史とシャンタル女史によって運営されている。 ドメーヌは1947年に彼女らの父親であるフランソワが興し、1983年からすでに2人が引き継いでいます。 二人が造り出すワインはすでにパーカーからも高い評価を得ており、女性だけでドメーヌを引き継ぐことは、ブルゴーニュでも先駆者として一目置かれる存在となっております。現在はシャンボール・ミュジニー、ヴォーヌ・ロマネ (1er Cru、“Les Petits Monts”、“Les Souchots”など) エシェゾー、クロ・ド・ヴージョに合わせて15ヘクタールの畑を所有し、年産70000本を生産しております。 彼女達は畑仕事も自ら行い、極めて有機栽培に近い自然派。 醸造、瓶詰め、ラベル貼りまで全ての作業を行っております。 その仕事には女性らしい繊細さが見られ彼女達のスタイルとなって表れています。 ★楽天でフランソワ・ゲルベを探す。★ |
日時 | 2010/1/14 |
銘柄 | シャブリ2007(シャルロパン・パリゾ) |
感想 | ![]() パリゾのシャブリは2007年が初ビンテージ。村名のほか、プティシャブリやフルショームなどの1級もあります。あまり家で白を飲まない私ですが、今回はクリームシチューに併せて開けてみました。 グラスに注ぐと濃いイエローの中にも黄緑色っぽいニュアンスもあり、いい色合いです。黄桃、パイナップル、キンモクセイ、ミネラル、メープルシロップ。ファットな中にもキレのあるしっかりした酸があります。含み香も豊かで、とにかくゴージャスなシャブリですが、強靭な酸の存在が単調な味わいに陥るのを防いでいて、なかなかにすばらしい仕上がりです。「らしくない」とする見方もあるかもしれませんが、個人的には好きですね。1級のフルショームも買いましたので、こちらは数年寝かせてみようと思います。 ★楽天でパリゾのワインを探す★ |
日時 | 2010/1/8 |
銘柄 | フランシス・コッポラ・ダイヤモンドコレクション・クラレット2007 |
感想 | ![]() お客が来たときに出すようにと、カミサンから依頼された「コッポラワイン」(笑)。3本買ったので、とりあえず1本開けてみることにしました。 グラスに注ぐと、濃いめのルビーの色調で、エッジはまだ紫色です。香りはブラックベリーやプラムなどの果実、八角などのスパイス、墨、フルーツケーキ、エスプレッソ、それにハーブっぽい青さもあります。口に含むと、甘苦い果実味のアタック。濃縮感はほどほどで、タンニンはよく熟してなめらか、酸はしっかりとファットな果実を受けとめます。フィニッシュには酸に加えてやや苦みも加わり、若干クドさを感じます。まだ若く、少しばかり青っぽいニュアンスも感じるので、もう少し置いたほうが味わいがこなれると思います。といっても長く熟成させるワインではありませんが。 私にとっては初めてのコッポラでした(ルビコンは別)が、これならお客の中にワイン好きがいたとしても充分応えられる品質だと思いますし、デカデカと「COPPORA」とロゴの入ったラベルは話のきっかけにもなるでしょうね。来客用に買ったのは正解だと思います。個人的にリピートしたいかといえば、そこまでではありませんけれども。 追記 翌日飲んでみましたら、香りが初日より立ち上るようになり、味わいもより外向的になりました。明らかに二日目の方が印象が良いです。今の時点で飲むのであれば、早めに抜栓するか、デキャンタージュするなどして、よく空気に触れさせたほうがよいでしょうね。 <ショップの紹介文より引用> フランシス・コッポラ ダイヤモンド・コレクションブラック・ラベル・クラレットは、英国で名付けられた通り、カベルネ・ソーヴィニョン・ベースでボルドーの高級ワインと同じスタイルに造られたワインです。ブレンドは伝統的な5品種のボルドーブレンドで、カベルネ・ソーヴィニョン、プティ・ヴェルド、メルロ、マルベック、カベルネ・フランが使用されています。ブドウはナパ、ソノマ、エル・ドラドで収穫されています。 ★楽天でコッポラのワインを探す。★ |
日時 | 2010/1/7 |
銘柄 | ブルゴーニュ2006(R・シュルグ) |
感想 | ![]() ロベール・シュルグってラベルがわりと華やかで押し出しが効くと思うのですが、売価は結構幅がありますね。裾モノのACブルを見ても、高いところでは3K前後ですが、安いところだと05VTで2Kを切るようなところもあります。 私も安いところで05&06年のACブルを買ってみたので、さっそく06年の方を飲んでみることにしました。グラスに注ぐと、裾モノとは思えない濃さ。香りは‥お、いい香りが出てますよ。 カシスやダークベリーなどの果実、甘草、ナツメグ、それに皮革っぽいニュアンス。口に含むと味わいはかなりタニックでスパイシー。酸もしっかりしていて、果実がへこんでしまうと酸っぱくなりそうな味わいです。抽出が強めなのか、しなやかさに乏しく、ゴツゴツとした印象を受けるのが難しいところですが、ACブルとは思えないような凝縮感がありますし、買値2Kそこそこのボトルとしてはまあ充分な味わいといえましょう。3Kとなると、ちょっとどうかな、と思ってしまいますが‥。 近いうちに05年も飲んでみようと思います。 ★楽天でR・シュルグを検索。★ |
日時 | 2010/1/3 |
銘柄 | ポマール・グランゼプノ95(ミシェル・ゴヌー) |
感想 | 正月休みにこれといったワインを飲んでいないので、休暇最終日のこの日はセラーからそこそこ熟成したボトルを見繕って開けることにしました。このボトルは、先日寺田倉庫から引き取ってきた箱に入っていたうちの一本で、記録を調べてみると、2003年に当時開店間もなかった「うきうき〜」さんで5980円で購入したものでした。
ロブマイヤーIIIのグラスに注ぎますと、色調は濃いめのガーネットで、エッジにかけてオレンジ色の綺麗なグラデーションになっています。香りは黒い果実のリキュールやドライフルーツ、スーボワ、中国系のスパイス、木質系のニュアンスなど。口に含みますとリキュール的な果実に年代相応の熟成を感じます。バランス的にはタンニンが勝っており、後味に収斂味を残すほか、酸もしっかりとしており、全般にシリアスな印象のポマールです。ゴージャスさはありませんが、熟成したブルゴーニュの良さを堪能できる味わいでした。 ![]() ということで、明日から仕事です。美味しいワインを飲むためにも、また一年頑張って働くとしましょう。 ![]() ↑今でも95年が10Kちょっとで売られています。保管料を考えれば適性な価格ですね。 ★楽天でミシェル・ゴヌーを探す★ |