2009年11月

日時 2009/11/27
銘柄 エシェゾー02(アルヌー)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想 私の46回目の誕生日ということで、子どもの誕生日でもないのに、上の子のVTを開けました。
02年のアルヌーは、スショ2本、クロヴジョ1本、エシェゾー3本、ショーム3本の都合9本買いましたが、本館の記録をチェックしてみると、ショームはすでに飲んでしまっていて、エシェゾーもこれが最後です。 リリースしたてのころは良かったのですが、果実味が閉じ始めた頃から、馬小屋チックな臭いを感じるようになり、これは早めに開けてしまったほうがよいのかな、と思って、毎年のように飲んできました。結論から言うと、この判断が正しかったのかどうかは、ちょっと自信がありません。 今回のボトルも開けたての印象はよくありませんでした。明らかに菌の影響を受けている感じです。これだけ続くと、02のアルヌーは私が買ったボトルだけの話ではなくて、全体に亘ってそうなのかなという疑念も湧いてきます。(同じような印象をもった方いらっしゃいますか?) しかし、ここから先が面白いところで、2杯目、3杯目とだんだん開いてきて黒い果実やスパイス、土、皮革といった芳香が出てくると、最初の馬小屋チックな臭いはなくなるんですよね。おそらく健全な要素にマスキングされるんでしょうね。味わいは強めの酸が引っ張るバランスですが、果実味は充実しており、タンニンもキメ細かく、クリーミーなテクスチャーは健在です。こうなってくると、残りのスショやクロヴジョはもう数年単位で寝かせて、最初から熟成香満開になるぐらいの頃合いに開けるのがよいのではないかという気もしてきます。 今までは早飲みしすぎてしまっていたんですかねぇ? 【小吉】
翌日:小瓶に残した1杯目の今日は最初から香りが満開。加えて、トリュフのような蟲惑的なニュアンスも見えるようになりました。味わいも初日より酸が和らいでまろやかになっています。明らかに二日目のほうが良いですね。抜栓当初のイヤなニュアンスがないのかというと、きっとあるのでしょうけれど、全体の芳香の中で、相対的に目立たなくなっているのでそう。年代モノのワインですと、終わり間際には香りがピークアウトして、再び馬小屋臭に支配されることもあるのですが、今回のアルヌーさんは最後まで芳香を放ちつづけていました。リリース直後のタイミングを逃したら、あとはしばらく寝かせたほうがよいのでしょうね>アルヌーのワイン。 091128wine.jpg

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日時 2009/11/24
銘柄 ブルゴーニュ・ルージュ2006(ロブレ・モノ)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想 3連休明けの出社でしたが、風邪気味なんでしょうか。どうも体調がすぐれません。こういう日は早めに帰宅して、アルコール消毒とかベタな言い訳をしながら、ワインを飲むに限ります。といっても、こんな体調ですから、チョイスしたのは上級なワインではなく、2Kそこそこの安価な裾モノ。ヴォルネイに本拠を置くロブレ・モノのワインを家で開けるのは初めてかもしれません。

06年の裾モノとは思えないような濃い色調のルビーで全般に紫がかっています。最初閉じ気味だった香りは、2杯目あたりから開いてきて、カシスやラズベリー、シナモンなどのスパイス、それにミネラルなどが感じられるようになります。味わいもまたミネラリーで、ピュアな果実味を中心に充分な厚みもあって、裾モノとは思えないスケール感を感じます。酸はほどよく酒躯を支えますが、タンニンはかなり豊富で、後味に収斂性が感じられます。色の濃さといい、全般に少し抽出が強めなのかなと感じる味わいですね。今でも飲めますが、あと1年ぐらい寝かせた方が表情が豊かになりそうです。上位グレードもきっと長熟タイプなんでしょうね。この品質にしてこのプライスはなかなか魅力的だと思います。【吉】

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日時 2009/11/23
銘柄 カンポレオーネ2000(ラ・フィオリータ・ランボルギーニ)
産地 イタリア>ウンブリア
感想 この日開けたのは、先日寺田倉庫から持ち帰ったうちの1本。スーパーカーで名を馳せたランボルギーニがウンブリアに所有するワイナリーのものです。
(写真は06年)
皆様ご存知の最高級スポーツカー、ランボルギーニの創業者であるフェッルチョ・ランボルギーニがウンブリア州トラジメーノ湖のほとりにある土地に魅せられ購入を決意したのは1971年のことです。 長い間その土地にあったブドウ畑はフレッシュなデイリーワインを生産していましたが、近年醸造家のリッカルド・コッタレラ氏を起用し、畑からワイナリーに至るまで積極的な改革を行いました。1997年に生まれ変わったランボルギーニのワインはロバート・パーカー氏によって高い評価を受け、一気にスターダムにのし上がりました。いまではウンブリアを代表するワイナリーのひとつです。 品種:サンジョヴェーゼ種 50%    メルロ種 50% 約3週間にわたるスキンコンタクト、熟成はフレンチ・オークの小樽で最低12ヶ月間、瓶詰め後さらに10ヶ月間。


1999年ワイン・アドヴォケイト誌で96点という高得点を獲得しているそうです。この 00年も95点だそうな。 そういえば、WAの点数と、そのわりに価格が安いことに魅かれて購入した覚えがあります。リリース直後に飲んだときは、ガチガチながら、硬質なキメの細かいテクスチャーが印象的でしたが、10年経って、さてどうでしょうか? 中心部が真っ黒に近い、濃いルビーの色調。香りは黒い果実のコンポート、八角や丁子などのスパイス、エスプレッソ、墨、黒土。口に含みますと、ギュッと凝縮された果実味のアタックのあと、麦わらっぽいフレーバーが大量のタンニンを伴って広がります。酸は明るく外向的で、いかにもトスカーナの陽を浴びて育ったブドウから作られましたというような、濃厚な中にも近づきやすさのある味わい。リリース後に飲んだときは品種不明的な味わいでしたが、時を経てサンジョベーゼらしさが出てきているように思います。もっと熟成していると思いましたが、これならあと10年ぐらい保ちそうですね。 カリフォルニアのコッポラなどともに、パーティなどで話題づくりに持っていくのもいいかもしれません。 【中吉】091123wine1.jpg

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日時 2009/11/21
銘柄 ドメーヌ・デ・ニュグ・ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー2009
産地 仏>ブルゴーニュ
感想
■毎年○年に一度の出来と言われているような気のするボジョレーですが、それが錯覚でないということが、ムフフな人のこのエントリーで証明されました。

今年いただいているのは中島董商店さん扱いの表題の銘柄。 グラスに注ぐと、濃いですよ。底が見えないしっかりしたルビーの色調です。香りはカシスやブルーベリーキャンディ、スミレなどのシンプルだけれどもフレッシュなもの。口に含みますと、瑞々しい果実が感じられますが、ジューシーというよりはもっとしっかりした豊かな果実感を感じます。酸も立体的ですし、フィニッシュには苦みも加わります。アルコール13%あるんですね。 この銘柄を飲んだのは初めてですし、毎年分析的に飲んでいるわけでもないので、この年の出来がどうこうとは言いずらいのですが、単体で飲んで、ヌーボーとは思えないような濃厚さと構造があるのは確かです。ハイ。 09年のブルゴーニュ、期待してもいいんですかね?濃いというだけなら03年のような前例もあるので楽観はできませんが‥。 AWCさんのところの解説を貼っておきます。

1.VINEUX Nouveau ヴィヌーなヌーヴォー (※ヴィヌー=ワインらしい) 通常のボージョ、特にヌーヴォーは、ガス・カルボニック醗酵後、即、フレッシュで軽やかなフルーティーさを持続させて瓶詰めします。ニュグは、その後、オープン・エアーでマセラシオンを行い、瓶詰めを行います。従って、出来上がったワインは、ヌーヴォーらしいフレッシュさを持ち合わせながら、通常のヌーヴォーより、“ワイン”らしいストラクチャーのしっかりした味わいとなります。 2.品質の高い果実 "・低収穫量。8,000−10,000本/haと高い植樹密度。 ・完熟したぶどうを収穫するために、平均より8−10日時期を遅らせて収穫。 ・高い樹齢 平均25−30歳くらい" 3.素晴らしいテロワール " ドメーヌの所有畑は、ランシエ(LANCIE)村に点在します。このランシエ村はボージョレ・ヴィラージュのアペラシンとしては、唯一3方をクリュ・ボージョレ(北から、ムーラン・ナ・ヴァン、フルーリー、モルゴン)に囲まれた、 まさに、クリュ・ボージョレに匹敵する高いポテンシャルのテロワールを兼ね備えています。(下記地図に所在地記載) 畑は、フルーリーからの緩やかな南東向きの傾斜です。フルーリーにとても類似したその土壌は、表面が砂地でとても薄く、その下層にグラニット(花崗岩)という構成です。 (通常のボージョレ、および、ボージョレ・ヴィラージュの土壌は、粘土を多く含み、表層の土が深い構成となっています。) ワインは、フルーリーと同じく、フィネスとミネラルを兼ね備えたヌーヴォーを超越した味わいです。" 4.評価 ≪2007年 クラスマン (Classment des Meilleurs Vins de France / La Revue de Vin de France)≫ ボージョレ地区で23生産者、うちボージョレおよびボージョレ・ヴィラージュで7生産者が 選出されています。そのうちの1つ、トップ7に入るドメーヌです。また、2007年以前のクラスマンでも同様な高い評価を獲得しています。 "≪Trophy de Beaujolais Villages Nouveau (Lyon) 2002≫   Beaujolais Villages Nouveau 2002 最優秀賞"

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日時 2009/11/19
銘柄 ニュイサンジョルジュ05(オーレリアン・ヴェルデ)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想 寺田倉庫に預けるボトルを整理していて、セラーの奥から「発見」したボトルです。これも預けようかとも思ったのですが、まあ村名だし、1級をすでに預けてあるので、とりあえず家で開けてみることにしました。

抜栓すると、コルクは底の方以外ほとんど染みていません。グラスに注ぐと、全般にまだ赤紫が残る色調で、ブラックチェリーやカシス、スパイスなどのイイ香りが立ち上ってきます。当初の味わいはスパイシーで、各要素が強く、硬さを感じますが、時間とともに開いてきて、酒質も丸くクリーミーに変貌してきます。テクスチャーのキメが細かさが出色で、タンニンも攻撃的でないので、今でも充分飲めますが、もっと寝かせたほうが複雑さや熟成感が出てくるでしょう。それにしても、さすがラシーヌさん、状態はとてもイイです。綺麗な作りな上にミネラリーなので、ブラインドで飲んだらシャンボールなどと答えそうです。 さて、このオーレリアン・ヴェルデという作り手です。このボトルに関しては、ソツなく仕立てられた、よく出来たブルゴーニュと言えそうですが、正直言って、05年というVTの恩恵とラシーヌさん扱いの状態のよさでイーハンついた結果という気もします。 なんというか、クラスによくいる、顔立ちは整っているのだけれども、華がないというか恋愛対象にならない、そんな女子生徒みたいな印象なんですよね。価格に対して、やや割高と感じます。(同じNSGでも)黙っていてもクラスで目だってしまうようなレシュノーやシュヴィヨンらとの差をうまく表現できないのがもどかしいのですが‥。 インポーターさん終売ということで、06年が安く出回っていますが、それでも在庫が残ってしまうところに、この作り手の微妙なポジションを思わずにはいられません。【小吉】

#翌々日:バキュバンしておいた残りを飲んでいますが、より開いて外向的になってきました。各要素がせめぎあっていて、筋肉質な作り。初日よりよくなっています。05のプライスを高いと書きましたが、06のセール価格なら買い得かもしれません。‥って、けなしたり誉めたり忙しいですね>私。

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割田屋さんの商品紹介のページによりますと、   合田さんがおっしゃるには、2007年ヴィンテージから醸造所を一新、タンクを変更したところ、表情が全く無くなってしまった。  その上、 2007年ヴィンテージからの大幅な値上げ、なのだそうです。 とのこと。どこか別のところが扱うんでしょうか。それともこれで終わりかな‥。
日時 2009/11/16
銘柄 サンセール・レ・モン・ダネ2004(パスカル・コタ)
産地 仏>ロワール
感想
気まぐれさんセール購入品。 04年の白ということで、もっとも心配していたボトルですが、どうやら私は日ごろの行いが良いようです(笑)。このボトルも大丈夫でした。 やや黄緑がかった中程度のイエローの色調。色合いだけみるとブルゴーニュのシャルドネと区別がつきませんが、香りを嗅ぐと上質なロワールであることをすぐに認識できます。レモン、青リンゴ、ハーブ、ミネラル、それにバニラっぽいニュアンスがアクセントを添えています。味わいは柔らかな果実味を豊かでしっかりした、それでいてエッジの丸い酸が支える繊細なものですが、その一方で、果実味に力があり、中盤から後半にかけての味わいも充実しています。12,5%のアルコール度もほどよい加減で、ほとんど否のうちどころのないソーヴィニヨンブランといえましょう。まあ、考えてみれば、半額セールで2千円台でしたけど、本来は5千円前後で流通している銘柄ですからね。美味しいはずです。 コンディションについては、ベストの状態だったのかはわかりませんけど、少なくともワインバーやレストランで出されても文句の出るレベルでなかったのは確かです。【中吉】

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p.s.翌々日。小瓶に移した残りを飲んでいますが、思い切り開いて、果実味は柑橘というより黄桃やパイナップルなどの風味が出ています。酒質もオイリーになって、口の中での旨み感と含み香の豊かさは初日にはなかったものです。今日ブラインドで飲んだら、その華やかさから、SBとは言わずにリースリングと答えそうです。すばらしい味わいのパスカル・コタでした
日時 2009/11/10
銘柄 ハーランワイン会
市ヶ谷オーグードゥジュールにて。
感想 1110wine2.jpg
■オベール・ワインズ・ローレンヴィンヤード・シャルドネ2007
野菜のテリーヌに併せて。「ピーターマイケル」「コルギン」「ブライアントファミリー」のワインメーカーをつとめるスター醸造家マーク・オベール氏のプライベートブランド。ローレンはオベールが自社所有する畑。毎年PP90点台後半常連ですが、この07年も97-99点という評価だそうです。すごい凝縮感と果実の厚み。アルコール度が高く、酔いが回りそうです。スケールの大きなシャルドネですが、ひと世代前のような単にマッチョというのではなく、各要素のナチュラルなバランス感やミネラリーな感じがすばらしいですね。【中吉】

■ブラインド
濃厚な色調ですが、ややくすんだガーネットで、年代を感じます。香りもリキュールのようになっています。20年ぐらい経っていそうですね。ブルゴーニュ、それもニュイというところまでは絞れますが、そこから先はさっぱり。味わいはまだ硬い印象です。90年のエシェゾーとか。生産者は‥‥聞かないでください。(笑) 正解:ミュジニー91(ヴォギュエ) おお、ミュジニー、久しぶりに飲みました。91年にしてこの濃さ、硬さ。スゴイですね、ヴォギュエ。ついでに相変わらずヘナチョコですね、私のブラインド。ワインビッドものということで、状態がイマイチとの声もありましたが、やや酸が強くでていた以外は、すばらしかったと思います。 【小吉】

■レクストラヴァガン・デ・ドワジーデーヌ03
ソーテルヌ2級のCh.ドワジーデーヌが良年に少量だけ作るトップキュベ。フォアグラに併せてだされたのですが、この組み合わせがすばらしいのなんの。まさに甘露。口の中での抑揚と表情の豊かさが半端じゃありません。液体の密度感や厚みもスゴイです。自分でも欲しいと思いましたが、結構なお値段なんですね。【大吉】

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感想 1110wine3.jpg
■ボンド・セント・ヘレン01
ハーランエステートの経営者であるビル・ハーランが、ナパの地でカベルネを使って、テロワールの違いを表現したいと考え、立ち上げたのが、このボンド。つまりハーランがクラシック・ブレンドのボルドータイプなのに対し、ボンドは単一葡萄、単一畑のブルゴーニュ方式をとっているということ。5つのシングルビンヤードがあるそうですが、今回の01セントヘレンはWA誌で最高点(97点)を獲得しているそうです。とにかく濃い、グラスに残る脚がこれほどはっきりとしているのも珍しい。ヨードやインク、ブラックチェリー、エスプレッソなどの黒々とした香り。口に含むと果実の厚みがスゴイ。巨大なワインですが、単にファットなワインというわけでなく、良い意味でカベルネらしい峻険さも感じます。熟成はまだまだ。01とは思えませんね。もっと寝かせたほうがさらに複雑さを増して良くなりそうです。
【中吉】

■メイデン02
「ハーラン」のセカンド。といっても、市場価格はこちらも20K超ですね。初ビンテージは95年。セパージュはハーランと同じなれど、ハーランに比べてカベルネ・フランの比率が高くなっているのが特徴だそうです。 私のテイスティング能力では、正直フランの比率の高さは実感できませんね。ボンドよりもスリムで、その分緻密さがあり、アタックは静かにスーッと入ってきますが、中盤から豊富なタンニンと果実味が広がります。全方向に広がるボンドに対して、こちらは縦方向の伸びとでもいいましょうか。飲むときは、セカンドという先入観は捨てたほうがよいでしょうね。それぐらいすばらしいワインです。【中吉】

■ハーランエステート02
ヘビー級銘柄が続いて、実のところかなり酔いが回ってしまっていたのですが、いよいよ真打ちの登場です。グラスに注がれた液体を一口飲んで、みな押し黙ってしまいました。いや、前の2銘柄もすばらしいものでしたが、これはもう別格ですね。とにかくタンニンの緻密さ、酒質のシルキーさが半端でありません。濃いのだけれもサラリとしていて、重たいのだけれども軽やか、テクスチャーは一見メタリックな感じでひんやりしていますが、決して愛想がないとか無表情ということはなく、口の中でさまざまな表情を見せてくれます。 色にたとえると、一点の隙もないほど均一かつ緻密に塗りこめられた黒ですが、ただ真っ黒なだけでなく、かすかな光の反射によって万華鏡のようにで変化するような、そんな感じでしょうか。 ボルドーでいいますと、明らかに最良年の1級銘柄に比肩しうる出来栄えだと思います。跪いて飲むべきワインです。【大吉】 02年といえば、わが上の子の生まれ年。一瞬、わが家でも、と思ったのですが、市場価格は15万超ですか…ムリ。昨今の不況の余波で、どこかで安く出てこないですかね。(笑)【大吉】


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日時 2009/11/5
銘柄 ブルゴーニュ・ルージュ2007(フーリエ)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想

NOISYさんで購入したフーリエの07ブルゴーニュ、前日届いたばかりなんですが、待ちきれずに開けてしまいました。
紫色がかった濃いめのルビーの色調。裾モノとは思えない濃さです。香りはまだ還元的ですが、スワリングすると、スパイスや赤身肉の奥から、紅茶やイチゴゼリーのような赤いフルーツ、それにシャンピニオンや皮革的なニュアンスも感じられます。 口に含みますと、なめらかでクリーンな果実味のアタックがあり、酸もタンニンも過不足なくそれを支えています。とにかく驚かされるのが酒質のナチュラルさで、液体のどこにも力が入りすぎているところや抜けているところがありません。中盤は某誌でも言及されているとおり、自然派的な、たとえばマルセルラピエールを思い出すような喉越しの感覚や香味が顔を覗かせます。 評判どおり、07VTの裾モノでこの完成度というのは恐れ入りますし、実際、07年ということに限れば、ユドロ・バイエの裾モノなどとは比べ物にならない充実度だといって過言ではありません。その一方で、あまり自然派ワインにシンパシーを感じない身(笑)としては、若干戸惑いを覚える面もあります。(「自然派」のことをよく理解しないまま、至極あいまいな表現をしていることは自分でも自覚していますが)たとえば、ルロワやルフレーブよりも、もう一歩踏み込んだ、「それっぽい」香味なんですよね。これが熟成するとどうなるのか、また熟成のポテンシャルは以前のフーリエと同様と考えていいのか‥、など、興味は尽きません。まずはとりあえず、ボトルにバキュバンしたものを明日、小瓶に移した残りを数日のうちに飲んでみようと思います。【小吉】

翌日:バキュバンしておいて置いたボトルの二日目を飲んでいますが、初日とはずいぶん表情が変わりましたよ。オレンジの皮的なピチピチした果実味が口の中でじっとりとした粘性を伴って広がります。自然派的な香味は目立たなくなり、よりオーソドックスな味わいになっています。ボトルの底のほうということもあってか、液体に力強さが加わった感じですかね。ゴムやユーカリのようなニュアンスもあります。やはりかなりスゴイです、このACブル。まして07年ですからね。個人的には断然今日の方が好みです。 まだ小瓶に残した分がありますので、こちらも数日後に飲んでみようと思います。

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日時 2009/11/4
銘柄 ジオイア97(リエチーネ)
産地 イタリア>トスカーナ
感想
好きな作り手です。ここのキャンティクラシコも締まった味わいでイイですよね。 ショップの解説を引用します。

キャャンティ・クラシコの可能性に目をつけ、サンジョベーゼの理想を追い求めた英国人ジョン・ダンクレイ氏が1971年に設立し、80年代からカルロ・フェリーニ氏のコンサルタントによって、品質はさらに向上し、特にアイルランゾ人のショーン・オキャラハン氏がワインメーカーとして1991年に加わってからは、本当に最高のサンジョベーゼの一つとして世界に知られるようになりました。 ジョン・ダンクレイ氏が97年に引退してからはアメリカ人のボーマン夫妻が、理想的主義なワイン造りの精神を引き継がれていてます。(winaet誌より抜粋) リエチーネでは、キャンティ・クラシコ2種類、ラ・ジョイアと赤は3種類つくられていますが、すべてサンジョベーゼ種のみでつくられていますが、樽熟成等の点で差異がみられます。 キャンティ・クラシコ・リゼルヴァは大樽とバリックで最低2年間の熟成、ラ・ジョイアは500リットルと225リットルの新樽で1年半前後熟成されます。


97年というと、すでに12年経過しているわけですが、どんな感じに熟成しているかという興味もあり‥。 リーデルのボルドーグラスに注ぎますと、色調は全般にオレンジがかった濃いめのガーネットです。香りは、ブラックチェリーやブラックベリー、スパイス、麦わら、下草などに加えて、一瞬トリュフのような艶かしいニュアンスが感じられます。(が、すぐに消えてしまいます。) 口に含みますと、このVTらしい外向的な果実味は健在ですが、なんというか、酸がやや立っており、タンニンもわりとザラッとしていて、酒質全般にややギスギスした印象を受けます。フィニッシュにはカァッと来るアルコール感。正直、あまりバランスはよくないです。最初に香りをひと嗅ぎした時点で、これはひょっとして大ホームランでは?と期待したのですが、結果的にはポテンヒットぐらいでしょうか。まあそれでも4K台で購入したボトルであることを思えば、充分といえますがね。 そういえば、この作り手のノーマルのキャンティクラシコも最近飲んでいません。どこかで見つけたらまた試してみたいと思います。
【小吉】

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日時 2009/11/2
銘柄 サン・ヴェラン・アン・フォー ヴィエイユ・ヴィーニュ06
(ジャン・リケール)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想
#写真は07年。

気まぐれワイン蔵さん閉店セールのワイン、なんだかんだでいいペースで飲んでしまってます。過去2本は問題ありませんでしたが、さてこの白はどうでしょうか。 濃いイエローの色調。香りを嗅いで一安心。状態は大丈夫そうです。黄桃やパイナップルなどの果実、マロン、キンモクセイ、花の蜜。口に含みますと、厚みのある外向的な果実味の第一印象が感じられます。これで酸が弱いと国籍不明のボッテリ系の味わいになってしまうところですが、その点バランスよくまとめられていますし、13%のアルコール度もちょうどよい感じで、いかにもこの地域のよく出来たシャルドネという仕上がりです。ジャン・リケールについてはまだ数えるほどしか飲んでませんが、総じて良い印象を持っていまして、アルボワやバタールモンラッシェなどもいずれどこかで飲んでみたいと思ってます。 気まぐれさんのワイン、あとはコタの04サンセールとジャン・ガローデ、ジスクールのセカンドの3本になりました。コタ以外はおそらく問題ないと思いますので、ジャンガローデのポマールなどは少し落ち着かせてから飲もうと思います。【小吉】

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