2000年11月23日(木)
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ルイ・ジャドの会
青葉台ニュースのかもしださんによる表記の会が、中山にあるその筋では有名なワインショップ「平野弥」さんで行われた。 ルイ・ジャドといえば大手ネゴシアンとして有名だが、今回はさまざまな銘柄を大量に飲み倒す趣向ではなく、ジャドの至宝ともいうべき、自家畑の「シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ」「ミュジニー」「シュバリエ・モンラッシェ・ドモワゼル」を味わおうという会。ビンテージは新しいものばかりだが、それぞれ偉大なポテンシャルを感じさせる内容だった。


銘柄 シュバリエ・モンラッシェ・ドモワゼル
96

かすかにグリーンがかった濃い、輝きのあるイエロー。香りは開いていて、陶然となるような黄桃、よく熟したメロン、アーモンド、ナッツ、バターライス、バニラ。味わいはトロトロでアルコール度が高く、果実味は凝縮感があって、口の中での広がりも申し分無い。酸は丸く上品であまりでしゃばらず、それでいてしっかりバックボーンを形成している。甘い果実の余韻も長く、素晴らしい味わいに感激。【93】

97 色調は96とほぼ判別つかず。ところが香りはかなり異なっていて、よく熟したグレープフルーツなどの柑橘系の香りが主体。他にミネラルなどのニュアンスもあるが、96のような複雑さは出ていない。味わいは甘みをともなったなめらかな果実味の第一印象。広がりもあって、酸は上質だがむしろ96よりしっかりと感じる。そしてやや甘みを伴った果実味による立体的なフィニッシュ。単体では美味しいけど、比べて飲むと現時点では96のような深みや厚みが感じられない。【89】
銘柄 ミュジニー97
感想

紫がかった非常に濃いルビー。香りはやや閉じ気味だが、ビターチョコレート、ミネラル、スパイス、ママレードなどの香りの奥からなめした上質な革のようなニュアンス。味わいも閉じ気味で、内向的でキリリとした雰囲気、そしてタニック。凝縮感のあるクリーンな果実味を引き締まった酸としっかりしたタンニンが覆っている印象。ストラクチャーがすごくしっかりしているので、熟成後の味わいはきっとすばらしいものになるだろう。【90】

銘柄 シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ97
感想

紫がかった非常に濃いルビー。閉じている。置いておくとやや甘いミルクチョコのような樽香、そして凝縮したカシスやブラックチェリーなどの黒系の果実、革やスパイスなどのニュアンスが上品に立ち上ってくる。味わいは甘い、凝縮した果実味、豊かだがしなやかな酸、豊かなタンニンはなめらかに溶け込んでいて、現時点ではミュジニーよりはずっと表情が豊か。今すでに飲めるが、やっぱりちょっともったいない。ミュジニーとともに、10年後にもう一度飲んでみたいワイン。
【91】

銘柄 タルラン・ブリュット・キュベ・ルイ
感想

このメゾンはビンテージシャンパーニュは出してないが、このキュベ・ルイスはシングルビンテージで、90年のブドウが使われているとか
黄緑がかった中程度のイエローで、気泡もそこそこに勢いがあって、キメはとても細かい。香りは、きつすぎず弱すぎず適度なイースト香、その奥から、カリンや洋ナシなどの濃厚な果実味。味わいは甘い果実味が第一印象に感じられるが、キリリとした酸によってバランスを保っており、中庸をえた味わい。 美味しい。6000円ちょっとの値段なら「買い」だろう。 【85】