2000年11月25日(土)
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信濃屋試飲会
月に一度の信濃屋のミニ試飲会。今回は珍しく世界のカベルネ4種をブラインドで飲み比べようという趣向。出されたワインは以下の通り
・コンチャイトロ・ドン・メルチョール97
・ペンフォールズ・BIN707 97
・ベリンジャー・プライベート・リザーブ95
・Ch.ラトゥール95

ペンフォールズとベリンジャーを飲むのは初めてなので自信ないけど、ボルドーフリークの私としては、せめてラトゥールは正解したいところ。(^^;


銘柄 1本目
感想

エッジにオレンジの色調が見える濃いガーネット。
香りはかなり特徴的。ハーブやユーカリ、カシス、ブルーベリーのジャム、甘草などのスパイス。味わいは甘い凝縮感のあるジャムっぽい果実がハーブっぽいフレーバーを伴って広がる。酸は丸く、やや平坦な印象。アルコール度が高い。フィニッシュにはモカやココアパウダーのようなフレーバー。ジャムっぽい果実味と低めの酸、それにハーブのフレーバーが特徴的なワイン。
【82】 → この独特の味わいはドン・メルチョールでしょう。
正解: コンチャイトロ・ドン・メルチョール97

銘柄 2本目
感想

エッジに紫がかった濃いガーネット。香りはインク、ちょっと火を通したブラックチェリーやブラックベリーなどの果実、ビターチョコや焼き栗のようなロースト香、燻香。味わいは酸がしっかりしていて、タンニンは強めで粒子は細かく、全般に締まったスマートな飲み口。余韻も長い。 【90】
→これは飲みなれている味わいだ。ラトゥール
正解: Ch.ラトゥール95

銘柄 3本目
感想

エッジに紫の色調が強い、濃い目のルビー。香りはトップノーズに甘いバニラ香を感じる。ブラックチェリーのシロップ漬け、黒砂糖、甘草、ユーカリ。味わいはとてもなめらか。果実味はたっぷりしていて甘みを伴い、酸はやわらかく、タンニンがとてもきめこまやかでベルベットのようだ。
全般に甘くやわらかく、たっぷりりとしていて、良く出来た新世界のカベルネの典型。【88】
→ これはどちらだかよくわからないが、オークの香りがやや強めなことを考えると、ペンフォールズBIN707か?
正解:ベリンジャー・プライベートリザーブ95

銘柄 4本目
感想

中心に黒みがかったとても濃いガーネットで、エッジはややオレンジ。
ブラックベリー、ブラックチェリー、プラムの焼き菓子、甘草。香ばしいロースト香が特徴的で、しばらく置くとバニラっぽい香りになる。
味わいは凝縮感のある甘い果実味を第一印象に感じ、酸、タンニンともキメ細かく、酒質はネットリとしていて、噛めるような印象。それでいてバランスもよい。3本目よりは目鼻立ちがくっきりした印象。フィニッシュにはローストフレーバーが層をなす。【91】
→これはよく出来たワインだ。消去法でいくとベリンジャーだが…
正解: ペンフォールズ・BIN707 97

とまあ、 かろうじて、ラトゥールとコンチャイトロはわかったけど、案の定カリフォルニアとオーストラリアを間違えた。それにしてもペンフォルズBIN707は初めて飲んだが、実に印象的な銘柄だった。 オーストラリア恐るべしである。 ベリンジャーは初めて飲んだけど、ベルベットのようなテクスチャーが印象的。個人的には好みじゃないが、評判がよいのはわかる。ドンメルチョールは2度目だけど、この銘柄の中では、すぐにそれとわかる味わいで、個人的にはなんで人気があるのか不思議。正直言って、良いとは思わない。 ラトゥールはちょっと閉じ始めているのかな、というところもあって、この面子の中だとスリムに感じてしまうが、言い方を変えれば、引き締まったボルドーらしい味わい。熟成のポテンシャルということではこれが一番だと店の人も言っていた。ただ、3分の1の値段でBIN707が買えることを思うと、ちょっと悩ましい。

信濃屋の月イチのこの試飲会は、着席で、グラスもきちんとしているし、ほとんど形ばかりとはいえパン、チーズつくし、店の方の解説もあるので、一回3000〜4000円(今回は4000円)の価格は良心的だと思う。
ちなみに 次回は、12/16(土)14:00〜15:00ぐらいまで。
銘柄はクリスタル・ブリュットとCh.ムートンロトシルト86(!)
代金はひとり4000円。 お近くの方は参加してみては?