2000年7月9日(日)〜15日(土)
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日時 2000/7/9
銘柄 Ch.タルボー97(demi)

仏>ボルドー>メドック4級>サンジュリアン/赤

購入店 やまや
価格 1980円
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色は縁が紫がかったガーネット。ブラックベリー、カシスのコンフィ、湿った黒土、墨汁、インクなど、心地よい香り。味わいは豊かでジューシーな果実味、酸はやわらかく、タンニンも丸く、今すでにやさしく豊かな表情を見せる。個人的にはもっとタンニンががっしりしたタイプが好みだけど、これはこれで美味しい。
【80】

雑感 実家を訪れた折に、晩飯とともにあちらに置き去りになっていたタルボー97のハーフを飲んでみた。97というと、どうも青っぽさが目立ったり、構成がヤワだったりで、あんまりよい印象がないんだけど、この銘柄はそのようなこともなく、中庸を得た味わいで、美味しく飲めた。価格的にも比較的リーズナブルだし、お買い得の一本だろう。
日時 2000/7/10
銘柄 Ch.ボーモン97(demi)

仏>ボルドー>メドック>オーメドック/赤

購入店 やまや赤坂店
価格 980円
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紫がかった中程度のガーネット。香りは閉じ気味で、やや青っぽいハーブや茎の香りをトップノーズに感じ、回すとブルーベリー、スパイス、カフェなど。味わいもアタックに感じるのはまだ青さに残る若い果実味。酸はやさしく、タンニンもよく溶け込んでいるが質的にはやや粗めか。凝縮感はあまり感じず、ジューシーな印象がある。アフターには果実味が広がるが、余韻はスーっと消える。【72】

雑感 昨日に続いて、また97年。寝室のストックの中でも最上段に置いてあって、光と熱の直撃を受けていたボトル。それがかえって促成栽培的な作用をしたらしく、味わいはかなりやわらかくなって、青っぽさもだいぶ後退しているようだった。しかし、悲しいかな、昨日のタルボーと比べると、タンニンの木目細かさや構成の緻密さで劣る印象。この差が標準的な4級とブルジョワ級の差というところか…
日時 2000/7/12
銘柄 ブルネロ・ディ・モンタルチーノ94 (アルテジーノ)
産地 伊>トスカーナ/赤
購入店 やまや赤坂店
価格 1980円
コメント オレンジがかった濃い目のガーネット。香りはカシス、プラムのジャム、ドライフラワー、湿った土、ヨード、ナツメグ、タバコ、モカなど、複雑。アタックにはしなやかだがやや強めの酸を感じ、果実はよく熟していてやや過熟気味。タンニンは豊かだが木目細かくよく溶け込んでいて、フィニッシュには果実とモカっぽいフレーバー。バランス的にやや酸が勝っているものの、ほどよく熟成していて複雑。
【82】
感想 このところハーフばかり飲んでいる。これもやまやでまとめ買いしたものだが、ハーフ1980円といえば、フルボトルなら4000円ということで、価格的にもそれなりの高級ワインだ。味わいはさすがブルネロ、適度な熟成感と品位があって、美味しい。何の予備知識もなく買ったボトルだけど、これは「あたり」。
日時 2000/7/14
銘柄 レザルム・デュ・ラグランジュ98

仏>ボルドー(>メドック>サンジュリアン)/白

購入店 やまや赤坂店
価格 2500円位
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黄緑がかったやや淡めのイエロー。香りは黄桃、メロン、バニラ、ミルクキャラメル、乾燥ハーブなど、アロマティックで豊かな香り。味わいはリッチな果 実味が丸くしっかりした酸とよくバランスされており、ボリュームも大きめでふくよかな印象。アフターにはわずかばかりの苦みと、甘みを伴うフレッシュな果 実。それほど複雑さは出ていないが、フレッシュかつふくよかな味わいが魅力の白ワインだ。
【83】

雑感

サントリーが経営するメドック3級「Ch.ラグランジュ」の白。メドックAOCは赤ワインしか認められないため、 これらのシャトーが作る白ワインはAOCボルドーとなる。このワイン、開けたては、みずみずしい果 実味とふくよかなボディのバランスがすばらしく、思わず感嘆の声をあげたが、しばらく置くとだんだん苦みと酸が強調されるようになり、さらに翌日になると酸と猫の小便臭が前面 に出てきて、並のSBという感じで、ちょっと失望させられた。第一印象だけならほんとすばらしいワインなんだけど、もう少しそれが持続してくれれば…。

日時 2000/7/15
銘柄

Aigle les Murailles98
(Henri Badoux de Pere en Files)

スイス>ヴォー・カントン>エグルAOC/白

購入店 赤坂「シェ・プレシイ」にて
価格 7000円
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色は黄緑がかった淡い黄色。香りはどちらかというと控えめで、 シトラスなどの柑橘類やミネラルなど。味わいはシャープでさわやかな酸と後半に強めに感じる苦みが特徴で、果 実の味わいにやや乏しく、ドライで締まった印象。品種はたぶん シャスラと思うけど、ブラインドで出されたらあんまり出来のよくないソアーヴェあたりと答えそうだ。単体で飲むと決して誉められたワインではないが、でもこれが不思議にチーズフォンデュとよく合うんだなあ。
【68】

雑感

この暑いのになぜかチーズフォンデュを食べたくなって、赤坂のスイス料理店「シェ・プレシィ」へ。スイス人のシェフが作るスイス料理の数々は、現地で食べるものほどクセがなく、日本人向けにアレンジされているのだろう。選んだワインは上記のもの。スイスではそれなりの量 のワインが産出されるそうだが、地元で消費されてしまうのと、人件費が高く価格的に不利だったりして、国際市場にはあまり出てこない。品種は白の場合シャスラが70%を占める。このワインについても、たとえばワインバーでこの値段で出されたら、テーブルをたたいて怒りたくなるような代物だが、前述のように不思議にチーズフォンデュを始めとするスイス料理にはマッチする。やっぱり伝統料理と地元のワインはよく合うんだなと再認識した次第。スイスには出張と新婚旅行で2回行ったことがあるが、その時に飲んだ懐かしい味わいがよみがえってきた。