岩崎一宇美さんは「土管」「新築中」「気になった風景」その他いろいろと用意されていました。作者の最初の選択は「土管」で3枚でした。土管の置かれている状況の不自然さや形の面白さが目を惹きました。 しかしなぜここに土管があるのか? さまざまな想像ができますが真相はわかりません。また一枚写真で見せる場合はよいが、数枚でみせるには重複的であるということから、他の写真の方に皆の目が移動しました。ハイ・コントラストの「町のある表情」を捉えた作品で、もう一度ベタを見直してみたらどうかということになりました。
支部展の場合はあくまでも作者の出したい写真にこだわっていきたいと思います。今回のように自薦とは全く違う写真が推されたときには、もう一度自分の中で熟成させてみることが大切です。「この写真で私は何を伝えようとしているのか?」と。 |
小林幸子さんはパノラマの富士、石仏群はじめ、花・傘など見事なフレーミングです。ネガカラーの落ち着いた色合いなど、プリントも板につき、撮るということにおいては言うことがなくなりました。
さて、うまく撮れるようになったらどうなのか、写真はもう卒業なのか?あとは教える側に立てばよいのか?、、、、、。いやいや撮れるようになったというのは創作の入り口に立ったということです。その力をもって何をどう撮るか。どうどうめぐりにおわるか? らせん階段をのぼるか?、、、、。 彼女の作品に益々期待したいものです。 |