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『博士の愛した数式』ですっかりおなじみになった友愛数の話題です。
英語では amicable number といい、訳語としては、友愛数、親和数、という用語が使われます。
詳しい解説はこちらの方に書いたので、
ここでは、友愛数と関連する数についてのサンプルを紹介します。
友愛数の定義は「約数の和から自分自身を引いたものが、もう一方の数と等しくなる」なので、
自然数 n の約数の和をσ(n)と表すとき、友愛数 (m, n) の定義を式で書くと、
σ(m)−m=n
σ(n)−n=m
となります。この式は、
σ(m)=σ(n)=m+n
と変形することができます(後で他の数を定義する時に使用します)。
10万以下の友愛数の組は、以下の13通りです。
(220, 284) (1184, 1210) (2620, 2924) (5020, 5564) (6232, 6368) (10744, 10856) (12285, 14595) (17296, 18416) (63020, 76084) (66928, 66992) (67095, 71145) (69615, 87633) (79750, 88730)
1010 以下の友愛数はこちら。1427 組あります。
これまでに見つかっている友愛数は、(偶数, 偶数)、または、(奇数, 奇数) のペアのみで、
(偶数, 奇数) となるペアは見つかっていません。
(偶数, 奇数) となるペアがあるのかないのか、は未解決問題です。
「約数の和から自分自身を引いたもの」が友愛数の定義ですが、
どんな自然数でも、1と自分自身は約数となるので、
自分自身だけでなく、1も引いたものが互いに等しくなるような数の組を考えてみます。
このような数の組を準友愛数 (quasi-amicable number) といいます。
式で表すと、
σ(m)−m−1=n
σ(n)−n−1=m
または、
σ(m)=σ(n)=m+n+1
となります。
10万以下の準友愛数の組は、以下の9通りです。
(48, 75) (140, 195) (1050, 1925) (1575, 1648) (2024, 2295) (5775, 6128) (8892, 16587) (9504, 20735) (62744, 75495)
1010 以下の準友愛数はこちら。404 組あります。
準友愛数の定義式、
σ(m)=σ(n)=m+n+1
を少し変えて、
σ(m)=σ(n)=m+n−1
としたもの、或いは、
σ(m)−m+1=n
σ(n)−n+1=m
を満たすような数の組を、拡大友愛数(augumented amicable number) と呼びます。
10万以下の拡大友愛数の組は、以下の4通りです。
(6160, 11697) (12220, 16005) (23500, 28917) (68908, 76245)
1010 以下の拡大友愛数はこちら。420 組あります。
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