JMAI 2000

インターネットで選ぶ日本ミステリー大賞 2000
Japan Mystery Award on Internet 2000

広沢吉泰
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タイトル 著者名 投票得点
盤上の敵 北村薫著 +3点
私が所属するSRの会というミステリサークルでも、こういったベストテン投票を行う。そのときの基準は10点満点で、10点は「歴史に残るべき名作」9点は「各人のベストテンに入る優秀作」である。だから、10点や9点はでないのである。でも、それはなかなか納得できる基準であるので、今回の採点にも応用することにした。5点は「歴史に残るべき名作」4点は「各人のベストに入る優秀作」ということだ。そして、3点は(つまり、SRの8点)「ああ、面白かった。秀作」2点は(つまり、SRの7点)「まあ、面白かった、佳作」ということだ。だから『盤上の敵』は「ああ、面白かった。秀作」ということで
ハサミ男 殊能将之著 +3点
ひさびさの○○トリック。ああ、懐かしかった
夜想曲(ノクターン) 依井貴裕著 +3点
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百器徒然袋−雨 京極夏彦著 +3点
「鳴釜」レベルで3篇が揃っておれば、問題なしに4点だったのだが。
長野・上越新幹線四時間三十分の壁 蘇部健一著 +3点
併録されている倒叙短篇がうれしい。半下石が日本のコロンボになることを祈念する次第である。
カナリヤは眠れない 近藤史恵著 +3点
文庫書き下ろしで、こんな良い作品に出会えるとは……。このシリーズの続編を期待するむきもあるようだが、それは反対。あのキャラクターたちの成長を見てゆきたい気持ちは分からないでもないが、それはそれぞれの読者の心の中にあれば良いものでは。続編ができることによって、彼ら(彼女たち)のキャラクターとしての輝きが鈍くなってしまうような気がする(続編が失敗作になる、という意味ではない。誤解のないように)
双生児は囁く 横溝正史著 +3点
平成の御世に、横溝正史の「新作」が読めるということは驚嘆に値する。
こちらはぜひとも続編を期待したい。あと、表題作に登場する双生児の探偵コンビ夏彦・冬彦はいい味をだしている。それも楽しい。
私が彼を殺した 東野圭吾著 +3点
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迷宮の旅行者 山前譲・編 +3点
これまた、平成の御世に大庭武年や宮原龍雄が読めるとは……。
乱歩の幻影 日下三蔵・編 +3点
最後2作品はアンソロジーから。『乱歩の幻影』は乱歩を題材にした作品の選集。おそらく、こういったアンソロジーには採られないであろうと思われていた蘭光生の「乱歩を読みすぎた男」を収録した勇気に一票である。

[あなたが選ぶ日本ミステリー大賞特別賞]
特別賞名  
受賞作、受賞者等  
授賞理由  

[その他書きたいこと(総評、感想等)]
なんや、3点ばかりやな――と思われるむきもありましょうが、つまらない作品にコメントを費やしても仕方がないということで。逆に言えば、昨年は4、5点クラスの作品がなかったということでしょう。平均的なレベルは高いのですが。

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