タイトル |
著者名 |
投票得点 |
『バトル・ロワイアル』 |
高見広春著 |
+4点 |
時間を忘れて没頭できた、という点で本年度ベストエンタテイメント。
俗で悪趣味という意見もありましたが、40人以上のキャラクターを書き分けて、かつ混乱させない筆力は、驚嘆です。
2作目は、ガラッと作風がかわりそう。でも、角川からは絶対出版しないだろうなぁ、この人。
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『白夜行』 |
東野圭吾著 |
+4点 |
最近の東野さんには、とてもいい風が吹いていますね。出す作品にハズレは全くない。
しかしどーして直木賞とれなかったかなぁ。人の気持ちが描けているのは受賞作だけ、みたいなコメントを見たけど、ホントに読んでるのかよ、審査委員。
主人公を直接描写しないで、外側から浮かび上がらせるって、すごいテクニックなんですけどね。
かえすがえすも残念。
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『青の炎』 |
貴志祐介著 |
+3点 |
この人も、相当打率が高い作家ですよね。まあ、実力があるのでしょう。
読みながら、秀一クンに自分の高校時代を重ね、悲しくなりました。
最後の着地点はやっぱりあれしかないよね。
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『千里眼』 |
松岡圭祐著 |
+3点 |
読んでいて時間を忘れました。超B級ノンストップ娯楽小説。
ハリウッドで映画にしてもらいたいぐらい。本格ミステリとしても悪くない出来。
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『てのひらの闇』 |
藤原伊織著 |
+2点 |
世間の評価があまり高くないのが意外ですが、上質のハードボイルドですね。
「ミステリー大賞」のエントリー作としては、物足りないかな?
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『MISSING』 |
本多孝好著 |
+2点 |
「このミス」が出るまでノーチェックでした。いいわーこれ。
でも、ものすごい寡作だよね、この人。
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『どんどん橋、落ちた』 |
綾辻行人著 |
+1点 |
衝撃度では、No1。とくに、表題作と、2編めは圧巻。
再読する気になれないのが、難といえば難でしょうか。
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『イントゥルーダー』 |
高嶋哲夫著 |
+1点 |
サントリーミステリー大賞受賞作としては久々(本当に久々。もしかしたら、樋口有介以来かも)の傑作。
社会派の形をとりながら、最後はきちっと本格テイストを出しています。
ラストが賛否両論ですが、これはこれでいいかなという気はしますが。
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『二進法の犬』 |
花村萬月著 |
+1点 |
賭博のシーンが圧巻。哲学的なエンタテイメント。
これを、ミステリーといってしまってよいのか、という疑問はありますが。
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『熱き血の誇り』 |
逢坂剛著 |
-2点 |
最後は、頭に来た作品を。
この人は、とても打率が高く、外れがないんですが、これはバツ。複線が全然生きてない。
「百舌シリーズ」や『燃える地の果てに』なんかで、狂喜乱舞させてくれたのに・・・もう。
帯を鵜呑みにしてはいけない、ということでしょうか。
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