コロラドからユタへ・・・ザイオン(1)


 朝、ものすごい音で起こされた・・・

 どうやら目覚ましのようです・・・

 汽車は8:10着の9:10発です、早いトコ、自動車を返して駅に行かないと汽車に乗れない・・・ということで、とっとと自動車を返しに行きました。

 大荷物は駅のコインロッカーに預け、小荷物だけを持ちレンタカー屋に行き、そこから駅まで歩いて戻ることにしました。

 自動車を借りるときは、大荷物を持って歩くにはきつい・・・と書いたものの、大荷物を持ってなければ、何となく歩けそうな距離でして、町中の散策がてら、歩くことにしたのです。

 さて、デンバーの駅、汽車を待つお客も多かったのですが、案内を見ると、どうやら汽車は遅れている・・・

 前もって金さんに聞いているので、1時間くらい遅れることに対してろくに抵抗感もなかったりするのが、もう、日本のポッポ屋根性を脱しているのでしょうか?

 時間あるなら、散策しよう・・・

 駅には、土産物などをおいている売店と、トレイングッズを置いている店がありました。

 当然、趣味鉄道な私としては、なんとなくそっちの方に足を向けたのですが、「トレイン ホイッスル」というヤツに感じるものを見いだし、思わず、買ってしまいました。 木のヤツで、結構感触もいいです・・・

 そこで、売店のおカァチャン、奥にもいろんなものがあるから見ていかないか?と言うのです、時間はあるし、見に行ってみる・・・たしかにあるわあるわ・・・昔からの鉄道のグッズが・・・

 なにせ、島国根性というのでしょうか? 日本以外の鉄道にはそんなに興味を示さない私、そこでは何も買い物しませんでしたが、アメリカの鉄道の趣味がある方にははまりそうな売店でした。

 そして、お土産やさんで、ウケねらい・・・ってわけでもないのですが、「アムトラックの帽子」も購入、シカゴでの「ナイキの帽子」から、少々帽子づいてるような気もします・・・

 約1時間の遅れで汽車は到着しました。

 車内清掃とか、機関車の入換とかで時間はかかるのですが、1時間遅延しているというのに、回復しよう・・・という気は全くないようで、のんびり、やることをやっていました。

 まぁ、お客もお客で、のっちゃったら、案外のんびりしているもので、もう、好きにやって・・・という感じでもあるのですが・・・

 で、増延も回復もほとんどせず、約1時間延の発車で、今度は花の都(?)ラスベガスに向かって汽車は進む・・・

 ちなみに、シカゴから乗車したのと同じ「デザート・ウィンド」号です。

 デンバーをすぎたらいきなり峠で、結構のんびり走っていまして、前の日からの運転疲れなのでしょうか?・・・いつの間にか爆睡しておりました。

 で、その内、駅に到着しまして・・・例の「スモーキングストップ」と言うヤツで、車内が禁煙な関係で、客車に給水(手洗いやお便所、そして食堂車用の)をしている間、約30分かかるのですが、そういう駅でした。

 グランドジャンクション・・・と言う駅だったのですが、そこに物売りなんかが来ていたりして、バナナを買って食いました。50セントだったのですが、野菜関係に飢えていたのか、ものすごくおいしいのなんのって・・・

 そのあと、車内でも販売があって、オレンジジュースとツナサラダのサンドを買って食う・・・やっぱりおいしい♪

 で、また爆睡・・・

 夜中だったのですが、今度は、エライ衝動で目が覚めました・・・そこはソルトレイクシティー、カリフォルニアゼファー号と分割する駅です。

 機関車の入換があまり上手でなく、併合したときにすごくショックがありました。

 客車の入換なんだからよぉ・・・と腹に思いつつ・・・結局また寝ちゃいました。

 で、今度起きたのが、もう明るくなってからで、遠くに街が見えました。もしかして、アレ、ラスベガスかなぁ? なんて金さんや片チャンとはなししながら到着を楽しみにしてました。

 結局、ラスベガスの駅に到着したのは、10時頃でした。

 アムトラックはいい加減なモノで、結局2時間遅れでした。とは言っても、この日はスケジュールに余裕があり、3時間くらいまでなら気にならないくらいでしたので落ち着いて下車、待合い室のあるビルに入りました。

 駅の乗り場を降りて、駅舎らしきところまで行くと、そこは、カジノコーナーでした。

 なんて街だ、駅がカジノかいっ・・・

 酒をおいているトコ、土産物屋さんを横目にスロットマシン、ポーカーのマシンが並んでいます。

 そんな中、レンタカー屋を探すにもやっぱり場所が見えない・・・

 またタクシーか・・・

 所在地は押さえてあるのですが、タクシーに乗っていったら、そのオヤジ、なかなか気のよさそうなオヤジで、メインストリート(ザ ストリップ とゆう)を走りながら案内してくれたはいいのですが、どうやらボッタクられたらしく(ワザとかはわからないのですが、過走された)レンタカー屋に到着しました。

 いつも、チップを渡しているのですが(米の国とかの習慣ですね)、ココでは渡さず・・・

 で、そのレンタカー屋さんにいくと、コレがまた混んでまして・・・ しばらく待ち、受付順になって、前もって押さえていた券を見せると、コレまた難なく話は通り、自動車の鍵を渡してくれました。

 今回は、1週間借りる、そして、かなりの長距離・・・ということで、ミニバンを借りたのですが、車は「フォード エアロスター」という、某○菱あたりの大型バスと同じ様な名前の自動車です。

 今回の目的地は、かなり広い・・・

 ユタ、アリゾナあたりの国立公園群を回ることになります。

 ユタ州には、国立公園がたくさんあり、アリゾナ州を含めた国立公園の数々を、「グランドサークル」と言うそうです。

 この中から、ザイオン、ブライスキャニオン、アーチーズ、ここからはアリゾナ州 すが、モニュメントバレー(国立公園ではなくナバホ・インディアンの公園でユタと
アリゾナの境)、グランドキャニオンをまわりました。

 さて、出だしは11時くらいだと思ったのですが、さすがに、おなかが減ってきまして、途中、セントジョージ・・・という、ザイオンに行く分岐点の街(ラスベガスから100キロくらいでしょうか?)の、デニーズに寄ってみました。

 外国のこういうレストラン、日本のそれとどう違うか、どんな感じで共通しているかすごく興味もありまして、偶然見つけたので寄ってみたのです。

 献立から結構違いまして 適当に、「ニューヨークステーキ」を頼んだのですが、これがすごい、ステーキそのものもナイスボリュームなんですが、選択肢で「サラダとスープ・ポテト(?)とガーリックトースト・飲み物」があり、これだけで結構食った気(大食らいの私が)になり、デザートでアイスクリーム($3.00位)に至っては、3人で食べてちょうど良いくらいのシロモノでした。

 正直、対抗している日本資本のレストランが、一部店舗を「15年前のお値段で」とやっているトコがありますが、ココでも、「アメリカの値段で」をやったらすごく競争力ありそうな気がしました・・・

 それからコ1時間で、ザイオン国立公園の入口、スプリングデールにつきましたが、金曜日のせいでしょうか?宿はエライ混雑で、どこも一杯。さまよってる内に、キャンプ場で「MOTELS」の小さな看板を発見! さっそく掛け合うとなんとかOK。宿も決まったし・・・とビジターセンターへ行く。

 そこにはいろいろなグッズがあり、写真集、ビデオ(VHSと、ヨーロッパの規格)絵はがきなどが沢山置いてあり、観光客を退屈させない、また、同じ建物にその公園内の自然を紹介した部屋があり、自然について勉強できるようになってるのですが、英語など、単語勝負の人間が、文章など読めるはずもなくハナから見もしません。

 まだ日が高いので、折角だからと言うことで、ザイオン国立公園の、自動車で見て回れるところをちょろっと前哨戦がてら見て回ろう・・・と言うことになりました。

 いい感じのところが結構多く、しかも、夕方になってきたので、赤岩系のお山には最高の環境。思わず、フィルムも進んでました。

 そして、翌日に行こうとしております、「ナローズ」というトレイル(日本語で「ハイキングコース」と言っちゃっていいのだろうか?)を見に行きました。

 そこは、谷底を川の中に入りながら見に行く・・・という、日本の常識では想像つかないような所なのですが、もし、増水したとき、逃げ場が全くない・・・ということで、入口に、水位なんかの看板が立ってます。

 見ると・・・「エクストリーム」(いっちゃんやばい!!)になってまして、コレすなわち、入っちゃダメ・・・という表示でした。

 やばいなぁ・・・と言いつつ、天気が悪いわけでナシ、明日には大丈夫だろ? という勝手な解釈でOKにして宿に戻りました。

 夕食は、近所に中華屋さんがあったので、そこにしよう・・・久々に米の飯が食いたい・・・

 それぞれ適当に頼んだのですが、私は、「スティームドライス」(要は炊いた飯)をオマケにたのんだのですが、コレがハズレ・・・

 チャーハンは、相方のを少し食わせていただいたのですが、結構おいしい、ところが、炊いたご飯・・・パサパサっぽいのは、どうも、インディカ米(タイ系のごはんね)らしいので、まぁよしとして、どうも、とぎが甘い・・・っていうか、とぎ汁の味がするのです・・・

 どうやら、あの国ではとぐ・・・と言うことをしないみたいで・・・

 ちなみに、ウェイターの方は、見たまんま東洋のヒトなんですが、どこのヒトか聞いたら、インドネシアの方だそうです。

 あの国、バトミントンが強いんでしたっけ? 相方は、そのネタで話してました。

 隣に写真屋がありまして、そこで、追加分のフィルム(スライド用というコイーフィルムを使用している関係で、そこいらでは手に入らないのだ)と、レンズクリーニングペーパーを手に入れました。

 翌朝はそんなにきつくないし、ゆっくり休もう・・・