その3 汽車旅(トレド〜デンバー)


 旅立ちの朝はメチャクチャ早く、4:20起床でした。

 目覚ましをセットしていたつもりだったのですが、ふっと目覚めて時刻を見たら4:50に見えて、あわてて起き・・・そうになったのですが、よく見たら3:50でした・・・

 で、もう一寝入りして、4:20に起床したのでした。

 親戚宅から、「トレド」の駅までは結構遠く、街の端から端まで行くような感じです。金さんの親戚の方に乗せていただいて駅まで行ったのですが、交通量の全くない道でも20分ほどかかります。距離にして20キロを越えると思います・・・

 しっかし、実はトレドと言うところ、決して治安はいいわけではないそうで、しかも、アムトラックの駅の近辺は特によろしくない・・・そうで、それを納得させるような少々不気味な町並み・・・そこを通って駅まで行きました。

 出札で今回の旅のすべての乗車券をもらう・・・運賃は、日本で30日間フリーパスを買ってあるので、一番安い「コーチ(座席車)」なら、全くお金はかかりません。

 ところが、出札のヤロウ、「コンピュータ、ダウン・・・」とか抜かして、乗車券が発行できないようで、正直ビビりました。

 その内、ちゃんと動くようになったらしく、無事、今回の旅の全部の乗車券3人分、きっちり受け取ることができました。

 正直、乗車券発行待ちで乗れなかったらシャレにならんなぁ・・・って思っておりました。

 ちなみに、アムトラック・・・平気で予定より1時間や2時間遅れる・・・って話は聞いてるんですが、何でかわかんないんだけど遅れるんだよなぁ・・・って、こんなのが原因だったりして・・・

 最初の汽車は、トレド駅5:39のシカゴ行き、「キャピトルリミテッド」号、車内は、まだ6時前って事なんでしょう、照明もついておらず、かなり暗い状態だったのですが、座席そのものに関しては、さすがにアメリカンサイズ! ものすごく広々しております、座席も「指定席」と言うわけではありません。空いているトコに適当に座って・・・スタイルですが、一度座ると、車内改札(いわゆる検札)の時、荷札のようなモノを網棚の所につけられ、それが座席確保の証明になるみたいです。

 4時間半あとの9時(内、時差が1時間あり)頃、シカゴの駅に到着しました。さすがはアムトラック最大級のターミナル駅、規模がものすごくデカイです。東京圏で言うトコの東京駅や新宿駅みたいな感じでしょうか?

 一応、乗り換えで、デンバーまで行くのですが、デンバーへ行く汽車が15時ころなので、6時間ほど間があきます、ついで・・・と言うわけでもないのですが、シカゴの街を散策しよう・・・

 シカゴは、当然ながら、アメリカでも大都会と言う領域にはいるところ、新しいビル(シアーズタワーの様な高層ビルなど)があり、また一方では、妙にクラシカルなビルもあり、新旧取り混ぜた都会の姿がありました。

 ココでは、ナイキタウンに行き、帽子をゲット、ハードロックカフェで、昼食をとり、マクドナルド世界一号店をのぞき、そのあと、「ジョンハンコックセンタービル」(世界で5番目に高いビル)の展望スペースにのぼり、曇天ながらもシカゴの街を楽しみました。

  あと、TJーMaxという服屋(イレギュラーが専門の様)にも連れてってもらいましたが、ブランド品には全く興味のない私には「猫に小判」かと思いきや、革製品がかなり安く、帰りに通る(事になっていた)時には買っていこうと心に誓いました。

 今回、シカゴの街に繰り出すのに、コインロッカーを使用したのですが、最初、$1.25・・・という字が見えて、をっ、このデカイコインロッカーがこの値段かいっ! と気をよくして荷物を詰め込み、戻って開けようとすると、開かない・・・どうも、あと4ドル入れろ・・・という様な感じで、「まさか」・・・と思ったら、やっぱり、$1.25/Half an hourでありました・・・

 安くねぇなぁ・・・と素直にあきらめてお金を入れ、開ける・・・

 今度の汽車は、分割の列車で、サンフランシスコ&ロサンゼルス行きの「カリフォルニアゼファー・デザートウィンド」号です。前者がサンフランシスコ行き、後者がロサンゼルス行きです。

 客車は、「スーパーライナー」という2階建ての車で、入口は、どっちかというとJRのスタイルというよりは、近鉄のビスタカー的な「真ん中に1カ所」のタイプです。

 幌は2階のみつながっていて、座席は、1階に少し、ほとんどは2階にあります。

 食堂車はやっぱり2階、ビュッフェ・・・というか、軽食をとれる車輌は、1階に売店があり、2階が休憩スペースになっていて、そこで、景色を楽しみながら軽い食事したりできます。

 今回は、駅員(?)車掌さん(?) どっちかわからないのですが、そのオッチャンに座席を指定されました。おそらく、そうしないと、整理がつかないのでしょう・・・

 3517の51・52・54だそうで・・・

 ジャンケンに負けた私が54番をとり、そこに向かうと、先客のおかぁさんが・・・挨拶を入れると、とっとと前の座席に移動しちゃいました。どうやら、私は1人で座席を占領できるようです。

 それにしても、アムトラックの客車はものすごく広いです。一番安いクラスとはいえ、日本の某鉄道会社のグリーン車と互角かそれ以上のスペースがあり、この広さがあれば、2晩くらい乗っている様になっても、まぁ、いいかなぁ・・・という快適性はあります。しょせんは安いクラスですので、座席の生地なんかは全く高級感はないですが・・・

 今回の客車は、全車禁煙で、愛煙家にはかなりきつい仕打ちになっておりましたが、たばこを吸わない私や片チャンは、内心気をよくしてたりするのですが、途中、給水とか、そういう関係で30分くらい停車する駅があります。それを「スモーキングストップ」とか称して、その間にホームでたばこ吸ってくれ・・・というスタイルになったおりました。

 ある意味、結構良心的な完全禁煙ですが、おおざっぱなアムトラックのダイヤじゃないとなかなかできない暴挙かもしれません・・・

 それにしても、やっぱり2階建ての2階、普通のタイプより揺れますね。車内で作文の日記を書くのに、字が大暴れになります。

 デンバーには翌朝到着になりますので、かなり時間ができちゃいます。かなり退屈するから、暇つぶし用にゲームボーイとか支度しておいた方が・・・と金さん、今回は、車内を探検したり、ホゲェ・・・・としてたら気持ちよく寝られたりして、結局ほとんど「ヒマ」という状態にならずにすみ、翌、7:30ころにデンバー駅に到着するのでした。