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 二日目も、雲一つない快晴。目にも鮮やかなブナの黄葉・・・言葉を失うほどの色彩の乱舞にシャッターを押す枚数が極端に増えてしまった。
 朝の気温は2度。やはり、山の冷え込みは半端じゃなかった。ホッカイロを背中に二枚、腹部に一枚、計三枚を貼って寝たから、何とか持ちこたえられた。写真は、テン場脇の清冽な流れ。
 テン場正面のブナが朝の逆光に輝く瞬間  テン場背後の黄葉を順光で撮影した一枚。まだ黄葉は初期段階といった感じだ。
 二日目は、A沢を下りながらキノコ狩りを楽しむ。連休ともあいまって、キノコ狩りの人たちがあちこちに散見、ほとんど採られた痕跡が目立った。上の写真は、老木の立木にビッシリ生えたブナハリタケ。
 老木の根元に生えていたナラタケの幼菌。ナラタケモドキに似ているが、柄にツバがあるのがナラタケ、ツバがないのがナラタケモドキだ。地元では、これらをひっくるめてサワモダシと呼んでいる。沢沿いの風倒木に生えるキノコでは、最もポピュラーなキノコだ。山菜を覚えるならまず「ミズ」だが、キノコなら「サワモダシ」と言いたい。味も絶品だ。
 残念ながら旬は一週間ほど過ぎ、腐ってしまったナラタケ。モッタイナイ!
 ヌメリスギタケ・・・ナメコと同じスギタケ属で、鮮やかな黄色とザラザラしたような傘の表面が大きな特徴。ほどよいヌメリには甘味があり、全体にまろやかな風味がある。特に汁物に合うようだ。
 まだ芽を出したばかりのナメコの幼菌。もう数日すれば最高なのだが・・・。
 ちょうど旬のサワモダシ。地元では、大量に採取し、湯がいてから缶詰や塩蔵にして長期保存する。珍しいキノコの種類をたくさん知っていても余り意味がないだろう。地元では、簡単にかつ大量に採取できるキノコこそ、最も重宝される。そんな条件を備えたキノコの種類は決して多くはない。
 昼までに買い物袋二つに一杯採取した長谷川副会長の成果品。  ブナハリタケ。暗いのでストロボ撮影したが、やっぱり自然光でないと不自然だ。
 全身がコブと苔に覆われた巨木は、いつ見ても圧巻だ。当然のことだが、下流に下がれば下がるほど黄葉には程遠い深緑のブナが目立った。沢沿いの森は、サワグルミが見られず、ほとんどがブナ、ブナ。連日、キノコ狩りの人たちが押し寄せるのも頷ける。何しろ「ブナ=キノコ」なのだから・・・
 左岸から流れ込む小沢は、苔生した岩に大量の落ち葉が降り積もって一際美しい。  ブナの森に包まれたA沢の流れ。
 深緑から黄葉へと変化し始めたブナ。
 立川合流点でキノコ狩りを終了。遊歩道を歩き、クマゲラ保護センターに駐車した車に乗り、テン場のある地点まで移動。まことに楽チンなことこの上ない。これでは源流ではなく里山○○会だと冗談が飛び出すほどだった。まぁ、こういうキノコ狩りも悪くはない。
 今夜はキノコ三昧で酒を飲む。酒はあっと言う間に空っぽ。ウィスキーのお湯割でまた一杯。下界では、風邪で胃腸をやられ食欲がなかった。ところが山に来れば一転、満天の星空に誘われるように飲み食べまくった。

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