ノロ川1 ノロ川2 ノロ川3 ノロ川4 ノロ川5 山釣りの世界TOP


森吉山・ノロ川源流トウド沢〜A沢源流、黄葉の谷とキノコ狩り
 2002年最後の山釣りは、竿を持たず錦秋の森吉山・ノロ川源流を三日間のんびり歩いた。錦繍の衣を纏った谷の連続に「感動した」との喚声が何度も木霊した。

 (コース概略)クマゲラ保護センター−桃洞の滝−中ノ滝−男滝−トウド沢源流−稜線登山道−桃洞の杉原生林−高場森900m−A沢C1(1泊目)−A沢下降・キノコ狩り−クマゲラ保護センター−A沢C1(2泊目)−A沢源流・キノコ狩り−稜線登山道-割沢森1001m−黒石林道−車止め
 錦秋の桃洞渓谷は、クマゲラ保護センターが起点。ヘルニアで静養していた金光氏も急遽、桃洞の滝まで同行、久しぶりに古いメンバー5名で、「桃洞滝」の看板があるブナの森の散策路に分け入った。
 10月中旬ともなれば、朝夕の冷え込みが日増しに厳しく、ブナの森も峰から谷へと錦秋の衣を纏っていく。気温も2度と冷え込みも極端に厳しく、軍手をはめていても手がチクチク痛くなるほど寒かった。ときおり暗いブナの原生林に強い朝陽が射し込み、薄っすらと色付いた森が異様な輝きを放った。
 トウド沢と赤水沢の分岐点まで、およそ2キロ。平坦な地形に広がるブナの原生林は見事だ。クマゲラが生息する森の素晴らしさを改めて実感させられた。沢には木橋、湿地には木道、斜面には木の階段など、よく整備され、老若男女誰でも気軽に歩ける。ただし、それは桃洞の滝までだ。
 標高600mに広がる森は、ブナ、ミズナラ、トキノキ、ヤチダモなどが群生する極相林を形成している。残念ながら、黄葉には一週間弱早いようだ。しかし、源流部に行けば黄葉真っ盛りでは・・・。
 トウド沢と赤水沢分岐点(620m)。
 雲一つない秋晴れ・・・光と森のシャワーを全身に浴びて快適に歩く。重い荷を背負っていても汗一つかかなかった。
 苔生した木の階段を登ると、まもなくトウド沢左岸の遊歩道に出る。穏やかに流れるナメの岩盤で歩き易い。冷たい流れに一際冷たさが伝わってくる。
 桃洞の滝まで唯一渡渉していた場所だが、今では丸太が並べられ、水に濡れることなく歩くことができる。ポンポン飛び跳ねる感じで渡る。
 右岸は、岩を削った遊歩道が続いている。岩盤はザラザラした感じで、歩き易い。連続する小さなナメ滝が続くと、まもなくトウド渓谷のシンボル・桃洞の滝だ。
 桃洞の滝・・・誰しもこの滝を見れば、自然の造形美に圧倒される。何と女性のシンボルにそっくりではないか。別名女滝とも呼ばれ、地元では子宝の滝、安産の滝として慕われている。
 左の写真は、桃洞の滝を夢中で激写する章カメラマン。右は、左岸の岸壁に登り、自然の妙を上から下までなめるように、デジタルビデオで撮影する中村会長。
 夢中で撮影していると、ズックスタイルの女性集団がやってきた。「アラ〜、そっくりだ。あゃ〜どでんしたな」を連発。「男滝があると聞いたんだけど、どこにあるんだ」「この滝の上だよ。女性じゃ、男滝は簡単に見れるもんじゃないよ」
 左手から流入する小沢・・・峰まで岩盤が連なる長大なナメ滝シャワー。雪代の頃は、壮大な滝に変身することだろう。  滝下流で、熱いスープを飲みながらオニギリをほおばる。数名の沢登りパーティが先を急ぐように遡行していった。
 桃洞渓谷のシンボルをバックに記念撮影。左から、下が金光、上から中村会長、長谷川副会長、章、菅原の5名。残念だが、ここで静養中の金光氏と別れ、4名は滝上をめざす。果たしてどんな渓谷美を見せてくれるのだろうか。

ノロ川1 ノロ川2 ノロ川3 ノロ川4 ノロ川5 山釣りの世界TOP