考古学教室・1時間目
1時間目・朝日いせきへ行こう!
「遺跡(いせき)」ってなんだろう? 弥生(やよい)時代って、いつのこと?

さあ、今日はみんなと来たのは、「朝日いせき」という
ところだ。たくさんの人が、なにかしているよ。あれは、「発
掘調査(はっくつちょうさ)」といって、地面の下にうまっ
てしまった、大昔の人々の生活の跡(あと)を、土をほって
しらべているんだ。
朝日いせきは、いまから2000年以上も前から、人々が集ま
って住んでいたところなんだ。日本のれきしの中では「やよ
い時代」とよばれているころだね。だから、「発掘調査
(はっくつちょうさ)」では、そのころ朝日いせきに住んでいた
人々の「たてもの」の跡(あと)などがたくさんみつかってい
るんだ。その一つが「たてあなじゅうきょ」だ。
「たてあなじゅうきょ」というと、わらのような屋根がついたた
てものを思いうかべるだろうけど、「いせき」でみつかる「た
てあなじゅうきょ」は、じつは地面をほった「ゆか」と「柱(はし
ら)のあな」、そして「ゆか」のまわりをめぐらせた「みぞ」くら
いなんだ。
つまり、昔の人が地面にほった「あな」とか「みぞ」だけが「い
せき」として、土の中にのこっているんだ。
さあ、それでは「たてあなじゅうきょ」の中にはいってみよう。
これで、一けんの家のあとだよ。みんなの家とくらべてみて、
大きいかな、それとも小さいかな?
「朝日いせき」では、こんな家のあとがたくさんみつかってい
る。これから、まだたくさんの家がみつかるだろうから、たぶ
ん「朝日いせき」には1000人くらいの人が住んでいたんだろ
う、っていわれている。(これは4時間目にくわしく学ぼう。)
そんなにたくさんの人がいたんだから、その人たちが死んで
うめられたいる「おはか」もたくさんみつかっている。あなをほ
って、人をうめた「おはか」から、2000年くらい前の「やよい
人」がみつかることもあるんだ。
とうぜん、みんな「がいこつ」になっている。ちょっと、きもち
わるいかな・・・。
でも、「いせき」からみつかるものは、それだけじゃないよ。
その時代に生きていた人がつかっていた、せいかつの「ど
うぐ」も、たくさんみつかっているんだ。ほら、あそこでは
やよい時代のやきもの「やよい土器(どき)」が3つもみつか
った。こんな発見も「こうこ学」のたのしみなんだ!
さあ、それでは「朝日いせき」を空からみてみよう。だんだん
たてものも小さくなっていくね。「はっくつちょうさ」をして、朝日
いせきは、谷をはさんで北と南に人がすんでいて(「ムラ」)、
その東と西に「おはか」があったことがわかってきた。その広
さは、なんと、80万平方メートル。あのナゴヤドームが16こ
から17こも入ってしまう広さだ!やよい時代の大都市が地面
の下にうまっていたんだ。


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