開かずの間
開かずの間では、その時々にゴルとネコが興味を持った事柄について 語りを入れてしまう部屋です。あなたの気に入ったものが見つかりますように。
第1回目のお題:pinna              INADA NO OYADO へ戻る
第2回目のお題:宿舎の謎!?
第3回目のお題:バレンタインデー      第4回目のお題:花粉症
第5回目のお題:愛しすぎなくてよかった   第6回目のお題:花
第7回目のお題:子供            第8回目のお題:包丁研ぎ
第9回目のお題:ゴルの野望

第10回目のお題:グレオ
グレオ:ネコの実家の犬。気は優しくて大喰らい。
グレオは性格の良い犬である。おまけに結構賢い。その上辛抱強い。   ネコがまだ実家にいた頃、冗談半分でグレオにドアの開け方を教えてやった。 グレオを二本脚で立たせて、ドアノブに前足を引っ掻けて 「ドアはこうして開けるんだよ」とたった一回やっただけなのに 覚えてしまった。 おかげで実家の家族が出かけるときには、グレオにドアを開けられないよう バリケードを築いて出かけなければならなくなってしまった。   また、他の犬が粗相をして叱られていると、叱っている人間の膝辺りを 前足で引っ掻いて、「もういいじゃない、その辺で」と止めに来る。 なんともかわいいやつである。   あまりにかわいいのでついつい、かまってしまいたくなるネコは 何度も「グレオ、こっちにおいで」と言ってはグレオを呼び寄せ やってきたグレオの顔をぐにぐにとやってみたり、耳を裏返してみたり、 口の中に手を突っ込んだり、と犬にとってははた迷惑なことばかり繰り返す。 グレオも最初は喜んで来るのだが、飼い主はそんな気持を無視して やりたい放題なので、何度目かには警戒した表情 それでも、しぶしぶやってくる。 しかし、あまり調子に乗ってると、さすがのグレオも逃げてしまう。   ゴルはそんなグレオを見て 「グレオかわいそうに。きっと胃に穴が空いているぞ。」 と我が身と照らし合わせているのか、とても同情的である。 (そういうゴルも、グレオの耳を裏返して遊んでいる!)   しかし、グレオには変な癖がある。 夜中、家の住人がちゃんと家の中で寝ているかどうか 毎晩各部屋を点検するのである。   母の話によると、グレオの点検は家族に限らず泊まっている者全員に行われるらしい。 そんなに家族が心配なのだろうか?全くかわいいやつ!   実家の布団で眠りに就いていたある夜更け、ネコは視線を感じて目が覚めた。 夢うつつで目を開けると、まくら元30cmの距離に「お座り」をして ジーっと ネコの顔を見つめているグレオがいた。 布団の中に入りたいのかと思って「おいで」と言ってみたが微動だにしない。 ネコはそのまま眠ってしまったが、どうやらグレオに点検されていたらしい。   しかし、ゴル曰く、それは点検ではなく 飼い主に日ごろの恨みを晴らそうかどうか グレオが葛藤して悩んでいた場面にちがいないそうだ。 そのときグレオは、きっと、前足をブルブル震わせながら 「今ここで幸せそうに熟睡しているこの飼い主の顔の上に、 この前足をビタン!と乗せてみたい...。」 という誘惑と忠犬としての良心とが戦っていたに違いないそうだ。   ゴル曰く「きっとそうだ!俺にはグレオの気持ちが良くわかる!」 (ゴルも日ごろグーグー寝ているネコをみてそう思っているらしい...)     グレオがそんなことするわけないでしょ! でも、あの時のグレオの真剣な思い詰めた顔を思い出すと・・・・ も、もしかして・・・。  
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