廃棄物に対する我々の考え方

現在のいわゆるゴミは燃やしてしまう、 埋め立ててしまう、資源としてリサイクルできるものは分別してリサイクルする、他のものの代用品として利用する等いろいろあります。

我々は基本的な考え方は、まず第一に再使用(リユース)、次にリサイクル出来る物は積極的にリサイクルして資源化する。それ以外は可能な限り自然に戻す。 そしてそれ以外の廃棄物は、製品化の時に大幅な環境負課税をかけて財源をリサイクル費用に使用する事です。

空缶空き瓶?????
日々日常品を買い、家に帰り品物を取り出すと、あとに大量の包装資材がでる事は、皆さんが毎日体験している事でしょう。なぜ、このように品物をくるむ必要があるのでしょうか?スーパーマーケットやコンビニエンスストアーなどで食料品を買うと、殆どの品物は発泡スチロールのトレーに入れられ、塩ビのラップで包れています。発泡スチロールはリサイクルに回す目的で回収箱を設けている店舗も有りますが、これらをリサイクルするとき、どれだけ環境にダメージを与えているか想像した事がありますか?発泡スチロールの原料はスチレン、ブタンガス、トルエンなどいずれも毒性の強い材料(製造工程では有機防毒マスクや送気マスクを使用)を用いています。それらを破砕して圧縮(100℃くらいまで温度が上がる)してスチレンの板を作ります。これが、またプラスチックの原料に生まれ変わるのですが、この過程でブタンガス、トルエンガスなどかなり毒性の高いガスが発生してしまうのです。
さらにリサイクル率化が進めば、再生原料の値段が下がりリサイクルが困難になってしまいます。
飲料容器も同様の問題が山積みです。
なぜ、繰り返してそのまま使用しないのでしょうか?同じ物を2〜3回再利用すれば、その分だけ廃棄物が減ることは、幼い子供でも容易に理解できる事です。
私たち消費者が、一回きりの使い捨てを望んでいるのでしょうか?

一部自動車メーカーは自動車の修理時に取り外した部品を再生工場へ戻し、完璧に修理をして再生部品として安価に提供しています。 自動車王国、米国ではこの様な事は当然の事として、自動車部品店で再生部品として流通しています。 私は米国で日本製の自動車を使用していましたが、走行キロ200,000キロになり、自動車を買い替えようか迷いましたが、金のない私は再生エンジンを載せかえる事にしました。 その後何ら問題無く帰国時まで乗り続ける事ができました。最近車の品質が向上し、10万キロ以上問題無く走行する事ができます。 しかし、そのような車は殆どが解体屋へ回され、シュレッダーにかけられています。 解体業者を訪れると、つぶしてしまうには余りにももったいない車が沢山あります。 このような車の流通経路を作れば、車の不法投棄も防げるのではないでしょうか?
少し昔、「ポン・コツ屋」がたくさんあり、解体部品を扱う業者が沢山ありました。(今でも、勿論ありますが) 部品の再利用も利用希望者は多い筈です。自動車整備業者も車検制度の改正で仕事がなくなった等とぼやかずに、共同の再生部品センターを作り、環境保護に取組んでいただけないでしょうか?
解体された木材家屋の廃木材は殆どが焼却されています。 しかし、丁寧に解体されれば、これら木材は立派に再利用できるものが多くあります。 しかし、大手住宅メーカーが幅を利かせている現在、少し前の大工の棟梁の腕を見せる機会を失わせているのではないでしょうか?

昭和20年代は、物のない時代で、ほぼ完全に資源がリサイクルされていたと記憶しています。
私の子供時代、夏休みなどに近所の悪がきたちとリヤカーをひいて回って道端に落ちている鉄屑や読み古した雑誌や新聞などを集めて回り、鉄屑屋、古本屋、古紙回収屋などへ持っていって小遣い稼ぎをしたものでした。 私の家族がニューヨーク、ダラスで生活していた時、子供たちはまさに私の子供時代と同じようにビールやジュースの空缶、ガラス瓶などを集めて小遣い稼ぎをしていました。
戦後、日本の外貨獲得に大きな貢献をしたブリキのおもちゃの鉄板材料は、進駐軍の捨てた空缶を再利用していた事をご存知ですか?

リサイクル化は、究極の廃棄物対策にはなり得ないと考えます。リサイクルする為に、さらに大量のエネルギーを消費して、その多くはさらなる環境悪化を招く場合が多いのです。

米国では、家庭でたき火などすることは厳禁されています。うっそうと生い茂った庭木の剪定や秋の紅葉シーズンなどいやになるほどの落ち葉との格闘が年中行事でしたが、これらは全て行政機関がたい肥化していました。 日本と比較にならないほどの多くの公園では、チップ状に砕いた木々を土壌に撒いて自然に戻す試みをしていました。日本でできない理由はありません。


限りある資源を20世紀には大量に消費し、さらには無限とも思われた空気と水まで浪費してしまいました。 地球温暖化対策は既に時遅しの意見もあります。 もうこのような馬鹿げた浪費生活から脱却して21世紀には、浪費した資源を環境負荷を少なくして再生する世紀にしたいものです。

耐久消費財

いわゆる一般家庭から出る粗大ゴミの殆どが耐久消費財です。 家具、電気製品、自転車等など。
最近リサイクルショップがかなり多くなり、程度の良い比較的新しい物の流通経路が出来てました。しかし、すこし壊れている物や古い物はゴミとなっています。
以前何処の町内の電気屋さんも、気軽に壊れたラジオや家庭用電気製品を修理してくれました。それが何時のまにか、電気屋さんは修理ではなく、新製品の販売が主な仕事となってしまいました。
そして現在、消費者は電気製品は街の電気屋さんではなく、大型家電販売店で買うことが常識となり、街の電気屋さんの存在価値が失われつつあります。 今こそ街の電気屋さんが頑張る時です。
「直すより買った方が安いですよ」などと言わずに修理の腕の見せ所です。 またまた米国の話で恐縮ですが、米国では街に必ずどのような電気製品を修理してくれる修理屋さんがいました。 日本から持参した電気掃除機でさえも、修理してくれました。 我が家では現在、その電気屋さんがリビルトした1935年代のトースターを使用しています。
高額な自動車でさえ、10年以上経過すると「部品がなかなか手に入りません」など平気で言う自動車会社があります。その反面20年前の車の部品も用意している自動車会社もあります。 また、なくても流用できる部品を紹介してくれる会社もあります。 JAFなどで各自動車メーカーの部品提供期間の一覧を報道して貰いたいと思います。
耐久消費財に対し、通産省は部品提供義務期間を定めていますが、メーカーは各社独自の部品提供期間を明らかにすべきです。
我が国も最近豊富な品揃えをしたDIYの店が多くなりました。終末はかなりのにぎわいを見せています。 これらの店で耐久消費財の修理部品や道具を入手可能となりました。 修理の需要は多いとおもわれます。 下請けでいじめられている小企業の皆さん。其々の分野で修理業を営んでみませんか?


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