大気汚染について
突然に現われた産業廃棄物焼却炉
やっと解体消滅しました

この焼却炉が解体撤去される事になり新たな大問題でした




(まるで住宅の屋根から煙突が突き出ているような気がしていた煙突も解体され、自然な景色となりました。)
美しい緑豊かな住宅地に隣接して、まるで一夜城の様に突然産業廃棄物の焼却場が出現したのが、約10年前の事でした。
何故、周辺住民に対して何の説明会も開かれず、また工事の予告もなく、早朝大型トレーラーが現われて、夕方帰宅した時には、すでに大方焼却場が出来上がってしまいました。

それから、周辺では喘息に苦しむ子供や老人、さらには心筋梗塞で死亡者もでる状態となりました。
私は悪性リンパ腫になり、妻は乳癌となり、多くの臓器を摘出されました。
幾度と無く周辺住民は自治会役員へ問題を解決する様に働きかけましたが、業者や焼却場を許可した行政側を呼んで説明会を開いたのは、私の知る限り2回にすぎませんでした。
その後、住民の知らないまま、廃プラスチックの溶融施設、圧縮施設、分級施設など次々に施設の変更として横浜市は承認を与え続けていました。

なぜ、このような産業廃棄物の焼却場が、住宅専用地域に隣接した市街化調整区域に造ることができたのか、不思議に思い情報公開条例に基づいて施設設置の申請及び承認に関する一件書類の公開を申請いたしました。

その結果、焼却場新設の申請書には、住民説明会を開き、住民代表の同意と言うことで自治会長の地元の同意書が添付されていました。
これは、焼却場の地権者の一人であり、しかも焼却場の役員M.I.氏が町内会長であり、その地縁、血縁などで他の町内会長へも同意書を取り付けた事が判明しました。

この件を明らかにする様に自治会へ申し入れしましたが、業者、横浜市、自治会がぐるになって設置した産業廃棄物処理施設に対して対処する筈がありません。

その後、政省令改正により、連続焼却炉しか認められなくなる為に、昨年11月末で焼却を中止してきましたが、今年廃棄物のリサイクルと言う美名に隠れたRDF施設の設置を横浜市へ申請し、またもや、住民の代表として自治会長へ同意書を求め、I氏は同意書を住民説明会も開かずに業者へ与えました。 しかし、幸いなことに他の自治会長K氏は住民説明会を開催し、説明会において、業者のずさんな計画が暴露されて、RDF施設計画を引き下げざるを得なくなりました。
その後、焼却を中止したにも係わらず、健康被害者が出ている事に疑問を持ち、周辺を捜査した所、上記のM.I.氏の自宅に隣接した建物の中に発泡スチロールの減容固化(PDF)を行なって、行政にも無届けで行なっておりました。
この件に関して横浜市は臨時に機械の性能をテストする目的であり、しかも産業廃棄物処理業者とは異なる会社(実際は存続していない会社でした)で、処理業者が金銭を得て集めてきた発泡スチロールを別の会社へ有料で引き渡しているので、廃棄物には該当せず指導できないとの話でした。
しかし実態は、このインチキ会社はI.M.氏の会社であり、減容設備も処理業者が購入しています。なぜ、私たち市民が簡単に調べる事ができる事を、行政は行なわないのでしょうか?

焼却を中止していても、違法に設置された産廃処理施設をそのまま黙認できません。なぜなら、業者は、産廃物の処理をいろいろな業者と処理の契約を行なっていて、この施設で処理をせねばならないのですから、また他の手を考えてきます。また横浜市も新たな産業廃棄物処理施設の新設が困難な状況(この原因は行政側と業者側にあると考えています)で、現存する施設を何としてでも、延命を図る事が重点項目となっています。 先に述べましたRDF施設も横浜市は施設の新設ではなく、施設の変更であるから、住民の同意は必要ないが、しこりを残す恐れがあるので、「一応住民説明会を開きなさい」との行政指導をしたようです。 ですから申請書には同意書の添付を要求はしていませんでした。

焼却炉の解体
廃掃法改正に基づいて焼却稼動の出来なくなった焼却炉は、解体工事の予定でしたが解体工事計画のズサンと監督する労働基準局、横浜市等の行政側および解体工事予定業者の無知に驚いた我々は行政訴訟も辞さない覚悟で解体工事反対運動を行いました。その後長い間焼却施設が放置され、2004年やっと解体工事説明会が開かれ、また横浜市の条例で解体工事に関し周辺の環境汚染防止に積極的に関与するとの条例を信じて解体工事を同意しました。
しかし、解体工事にあたり、焼却炉内部の汚染度により解体工事方法が大幅に異なるのですが、その示された汚染度には私たちは首を傾げました。あまりにも汚染濃度が他の焼却炉の汚染濃度よりも低いのです。
私たちは汚染濃度を測定した時の試料採取時の写真を要求しました。その結果、試料採取前に焼却炉内部を解体工事発注者、神奈川美研工業が清掃していた事が判明しました。解体工事現場は完全密閉で行う事になっていますので、汚染度の問題は解体工事を行う労働者の問題であり、一応私たちが入手した情報を労働監督所へ提出しました。
その後、解体工事施設内部で重機が隔離シーとを破いたりの事故がありましたが、一応計画通りに工事は終了しました。
(解体工事は鴻池組・解体工事費は消費税込み99,000万円でした)


焼却炉があった為?
約70名の周辺住民が集まり健康状況のアンケートをとりました。その結果杉並病によく似た化学物質過敏症とも思われる住民が多い事が判明いたしました。そして北里大学病院化学物質過敏症外来で宮田教授の診察を5名の住民が受けた結果、いずれも症状の軽度、重度の違いはあるが、化学物質過敏症である事が判明しました。そして、現在経済的にも比較的安価に調べる事が出来る毛髪検査を米国の研究所へ依頼しています。検査結果の出た人全てからは、驚くべき多量の水銀、砒素が検出され、さらにカドミウムなど他の重金属類も正常値よりも多く検出されてしまいました。
この事に対し、横浜市は検査した人は少数であり、水銀などは鮪を多く食べる人など、食物から摂取される事が多いなど昭和46年(この年から水銀汚染が余りにも酷いので、農薬など水銀使用が禁止されました)の資料を持出して、いいかげんな事を答えています。(宮田教授の話では食物から摂取した為であるのなら、日本人の多くが水銀中毒や砒素中毒になってしまい、食物からの摂取ではなく、大気からの摂取であるとの事でした。また、大気汚染による化学物質過敏症との診断書を作成していただきました。)

この産業廃棄物中間処理場近隣の住民が集まり「新橋環境を守る会」を結成し、以前の緑豊かな安心して生活できる環境を子孫へ引き渡す為に、我々は闘っていきます。
このページは我々の闘いの記録を、同じような悩みを持っている方々へ少しでも参考になればと開設いたしました。
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