読経の練習をする少年僧 若い僧の僧坊ほど山の麓にあるようだ。上にあるお堂まで、急な坂道を、一日に6往復もするという。
僧と同様尼僧も結婚は許されない。尼になったことに全く後悔はなく、経をあげることが最高の幸せだと語る。天井に開けられた小さな穴から、一筋の太陽の光が差し込む。仏の道に生きる尼僧の清楚な顔がそこにあった。
早朝、少年僧の吹くホラ貝の音を合図に、僧はそれぞれの僧坊から勤行堂へと向かう。堂内の張り詰めた空気を破るかのように、騒然とした読経が始まる。二人の少年僧がバター茶を忙しく注いで回っている。僧が発する経は、日本でみられるような統一されたものではない。おのおのが自分のリズムで経をよむ。勝手に声を張り上げる読経なのだが、不思議な調和を生み出し、カルシャの村に響いていた。