水曜ならいいわ ★★★
(Any Wednesday)

1966 US
監督:ロバート・エリス・ミラー
出演:ジェーン・フォンダ、ジェーソン・ロバーズ、ディーン・ジョーンズ、ローズマリー・マーフィ

左:ジェーン・フォンダ、右:ジェーソン・ロバーズ

ジェーン・フォンダの比較的若き日の作品です。彼女は、60年代「Period of Adjustment」(1962)、「ニューヨークの休日」(1964)、「裸足で散歩」(1967)など、コメディへの出演が極めて多く、「水曜ならいいわ」もその例外ではなく、他の作品同様、或いはそれ以上に楽しめる作品に仕上がっています。ジェーン・フォンダ演ずる主人公が水曜日だけ大金持(ジェーソン・ロバーズ)の妾になるというお話しで、時々大袈裟な泣き笑いコメディパフォーマンスに走るのがご愛嬌とはいえ、彼女のルーツはコメディエンヌにあったことを改めて確認できる作品です。最近亡くなったジェーソン・ロバーズとディーン・ジョーンズが彼女の相手役を務めており、殊に前者が演じているわがままな大金持実業家は出色です。また、ディーン・ジョーンズの顔を見ると個人的には、なぜかいつも「ああ60年代の映画だな」と思わずにはいられませんが、この人の屈託のないパーソナリティには、大袈裟に云えばいかにもアメリカがまだベトナム戦争の泥沼にはまっていない頃の無垢さを見出すことができます。ディズニー映画御用達俳優であった理由がよく分かります。「水曜ならいいわ」では、分割画面が非常に面白い仕方で活用されており、「華麗なる賭け」(1968)や「絞殺魔」(1968)などとともに分割画面の効果的活用に感心した数少ない作品の1つです。最も好きなシーンは、ジェーン・フォンダ、ジェーソン・ロバーズ、ディーン・ジョーンズ、ローズマリー・マーフィの4人が乗った車が交通渋滞で立ち往生してしまい、車の中でへんてこりんなゲームを4人して始めるシーンです。


2001/05/06 by 雷小僧
(2008/11/02 revised by Hiroshi Iruma)
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