実はこの人なのですね。「三つ数えろ」(1946)であのボギーをしてだらしなくハローと言わしめた第一級戦犯は。そんなことをしたのは、口笛を吹かせたバコールとこの人くらいでしょう。それくらい、この人のお目々は魅力的なのですね。そればかりか、彼女はいつも顔の一部をしきりに動かしていて、たとえば何も喋っていないにもかかわらず、口を開けたり閉じたりするのですね。これがまあ何とも何ともニンフォな印象を与えるのですが、そういう印象であのダグラス・サークの「風と共に散る」(1956)(「風と共に去りぬ」ではありません、念のため)でオスカー(助演女優賞)をとってしまうところがまたすごい。60年以降出演作が減ってしまうのは何とも残念なのですが、シャロン・ストーンが悪名高き(?)脚の組換えをやっていた「氷の微笑」では聞くところによるとレズビアンの役で出演していたようです(見た時は私目はまさかマローンが出演していようとは思いませんでしたので気が付きませんでした)。ボギーにだらしなくハローと言わせたほとんど半世紀後に未だレズビアンを演じるなどという芸当はまさにこの人にしか出来ないのではないでしょうか。
|
|
1946
|
三つ数えろ
|
1958
|
翼に賭ける命
|
1946
|
夜も昼も
|
1959
|
ワーロック
|
1949
|
死の谷
|
1960
|
最後の航海
|
1951
|
地獄への待伏せ
|
1961
|
ガン・ファイター |
1953
|
底抜けびっくり仰天
|
1963
|
やめないで!もっと
|
1954
|
殺人者はバッヂをつけていた
|
1964
|
不時着
|
1955
|
愛欲と戦場
|
1977
|
黄金のランデブー
|
1955
|
画家とモデル
|
1979
|
さよならミス・ワイコフ
|
1956
|
風と共に散る
|
1992
|
氷の微笑
|
1957
|
千の顔を持つ男
|
|
|
|
|