ことしの新語・変語
Woerter und Unwoerter des Jahres
1984年に始まった自由国民社による日本新語・流行語大賞授賞式は、今や年末の風物詩となりました。実は、ドイツ語圏の国々にもそれぞれ同じような催しがあるんです。
この企画は、出版翻訳ネットワーク内の独日文芸翻訳クラブPukiWiki版で進めていたものです。こちらに移すに当たって、加筆、訂正を行いました。
【条件】
○ことしの新語:この1年間に国内で頻繁に使われた、意味のある言葉。
○ことしの変語:嫌悪の情を催させる言葉や非論理的な言葉。
【注意】
・年ごと、国ごとに選考結果をご紹介します。説明とともに訳をつけていますが、試訳も多く、必ずしも定訳ではないことをご承知おきください。
・新語と変語の説明は、各運営主体が発表する選考理由も参照していますが、私が独自に調べて書いています。複数の情報源に当たって調査するなど正確を期してはいますが、事実誤認や誤訳はあり得ます。その際の責任は負いかねますので、ご了承ください。
・aウムラウトはae、oウムラウトはoe、uウムラウトはue、エスツェットはssと表記します。
【ことしの新語・変語ランキング】
1971年 1972年〜1977年(選考なし) 1978年 1979年 1980年 1981年 1982年 1983年
1984年 1985年 1986年 1987年 1988年 1989年 1990年 1991年 1992年 1993年
1994年 1995年 1996年 1997年 1998年 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年
【組織と沿革】
ドイツ
ヘッセン州のヴィースバーデンにあるドイツ言語協会(Gesellschaft fuer deutsche Sprache)が1972年に「ことしの新語」を発表したのが始まりで、78年からは恒例の行事となりました。「ことしの変語」も1991年に発表し始めましたが、94年に独立させました。現在は、言語学者数名の固定会員と毎年入れかわる会員で構成する変語審査会が運営に当たっています。
http://www.gfds.de/index.php?id=11 ドイツ言語協会
http://www.unwortdesjahres.org/ 変語事務局
オーストリア
ドイツで選ばれる「ことしの新語」がオーストリアには必ずしも合うわけではないとして、1999年、グラーツ大学ドイツ語学研究所のルドルフ・ムーア教授(Prof. Rudolf Muhr)を中心に、独自に選考を始めました。
リヒテンシュタイン
2002年に、ことしの新語事務局(Organisationsbuero"Wort des Jahres")が活動を始めました。
スイス
2003年から、リヒテンシュタインのことしの新語事務局がスイスのドイツ語圏における選考を行うようになりました。