ゲームについて考えることは喜びである
連載『ザ・ゲームパワー』
第一章=社会の中のゲーム<第14回>
今回も、前回に引き続き『刻命館』(テクモ)の話から。
先週末の時点で第3話まで進んでいたのだが、じつは第3話の途中で、罠
を仕掛けるのに必要なMPが底をついてしまった。
で、もう一度頭からやり直した。
やり直しプレイは、うって変わって快調に進み、3時間ほどで第5話まで
到達した。
MPは27,000ほど残っている。
ある程度コツがわかれば、バランスの良いゲームなのだ。
そのコツをいくつかここでご紹介すると、
- 捕らえたい侵入者が、魔法系・物理系、どちらの罠に弱いかを見て
(侵入者が館に入った際に表示される)、それに応じた罠を仕掛ける。
- 罠は、細い道や、長くてまっすぐな道の壁際に仕掛けると、侵入者を
誘導しやすい(侵入者のほうを向いて後ずさりし、罠のところまでお
びき寄せる。ドアだけは前を向いて開けなければならないが)。オス
スメは1F東側、魔力室へ向かう細長い通路。仕留められなかったら
魔力室に逃げ込み、中央の石塔の周りを回って脱出する。
- 侵入者を誘導しているとき、飛び道具が飛んできたら、L1・R1ボ
タンでよける。つねに相手が視界に入るし、罠も作動させやすい。誤
ってL2を押して上を向いてしまうことのないよう、飛び道具を持つ
侵入者を誘導する際には、あらかじめL1・R1ボタンに指をかけて
おく。
私が自力で見つけたコツはこんなところ。攻略本にはこのほかにもいくつ
か載っている(私が持っているのは「プレイステーション必勝法スペシャル
刻命館」勁文社)。
第5話までくると、そろそろストーリーの片鱗が見えはじめてくる。主人
公の婚約者が登場したり、魔導器なるものを手に入れたり。
侵入者も、それぞれ明確な目的を持っているから面白い。ある者は敵討ち。
ある者は宝探し。娘の病気を治すため、館の主(主人公)にかけられた賞金
を得ようとする者もいる。魔神復活を阻止するためやってきた、勇者の血を
引く者もいる。
普通のRPGなら、彼らが主人公である。「普通のRPGの主人公」を次
から次と倒していく、このあたりがしっかり“逆RPG”している。
他のいくつかの“逆RPG”と一緒に、次の次の「ゲームパイプライン」
で、取り上げてみたいと思う(ちなみに次回は『ストリートファイターII』
を予定)。
『刻命館』は、もしかしてもしかすると、「大あたり」かもしれない。
さて、話はがらりと変わるが、ゲーム関連のホームページが、ここのとこ
ろかなり充実している。
メーカーのページにもけっこう面白いものがあるが、それよりも個人ペー
ジが面白い。
『バーチャファイター』や『ときめきメモリアル』などのゲームに対する
思い入れの詰まったホームページあり。
さまざまなゲームに対しての鋭いレビューあり。
どのホームページにも、商業誌ではあまりみられない、「ゲームに対する
プレイヤーの思い」が表れている。
これらのホームページは、インターネット雑誌などではよく取り上げられ、
紹介されている。しかし、ゲーム雑誌ではあまり取り上げられていない。
ときどきゲーム雑誌にもインターネットの話題が出るが、そのとき登場す
るのはやはりメーカーのページ。それも内容の面白さより、そこに出ている
情報だけがクローズアップされている。
ゲーム雑誌は依然濫立状態が続く。どの雑誌も、他誌との差別化を図る必
要に迫られているはず。個人ホームページを取り上げる連載記事があったら、
ウケると思うのだが。
パソコンゲーム誌だけでもいいから、やってくれないだろうか。(続く)
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