リスな日々

バックナンバー その13


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1999年

4月12日 ∧∧再び!野生ニホンリス目撃!!

東京に引越して10日が経ちましたが、昨日、アリスははは友人の結婚式で再び名古屋の地を訪れ、今日また東谷山に早朝観察に行きました。今回は、クルミを持って行く野生のニホンリスを目撃することができました。午前6:10〜9:10に観察を行い、7:25から7:55の30分間にリスを5回目撃、おそらく同一のリスと思われます。そのうち最初の4回は、リスが給餌台からクルミを持って行きました。最後の1回は、不注意でリスを怖がらせてしまい、リスはしばらく警戒した後にクルミを持たずに逃げて行ってしまいました。

《リス目撃ドキュメンタリー Part 2 −− クルミを持ったリス》 by アリスはは

1999年4月12日早朝、東谷山の3号給餌台の奥の隠れ台で観察を行った。6:00山を登り始め、6:10観察地点に到着。2週間前の観察より日の出が早く、鳥たちは鳴き交わし既に活動を始めていた。給餌台の取り付けられた木を正面に座ってじっとリスの登場を待つが、今回はなかなか現れない。鳥ばかりだ。枝から枝へバサッと移って幹を登っていく、こちらにしてみれば紛らわしいような鳥もいた。今日はだめか?とあきらめかけたその時、私の斜め後ろ、隠れ台の南東の方角すぐ近くで、バサッという音がした。観察開始から1時間15分が経過した7:25だった。その音は枝から枝へと隠れ台の横を通り過ぎて行き、隠れ台の斜め前で、給餌台の取り付けられた木の二又部分から東へとほぼ水平に横たわっている橋のように架けられた横木の端(向こう側)に跳び降りてきた。リスだ!リスはその横木の上を給餌台のある木へと向かって走ってきた。そして、給餌台の木の少し手前、隠れ台で息をひそめている私のちょうど正面に来た時、リスは突然立ち止まり、鳴き声をあげ始めた。「キュルキュル、キッ、キッ」という声に連動して、尻尾が上下に振れた。警戒している。リスのいる高さから見ると、私は隠れ台から顔がちょうどはみ出しているはずだ。気づかれてしまったか?リスは体を90度回転させて、こちらを正面に見据えた。リスは真っすぐに私の顔を見つめながら鳴き続けている。花粉症のために白いマスクをして金縁メガネをした私は、ひどく不審に思われたかもしれない。私は身動き一つしないで、「怖くないよ。敵じゃないよ。」と優しいオーラを送るようにしてみた。リスと私はしばらくの間見つめ合った。その時間のなんと長く感じたことか。やがてリスはまた給餌台の木の方へと向き直り、おそるおそるといった感じで給餌台の木を下向きに1歩また1歩と降りて行った。そして、給餌台に降り立つと、少しじっとして辺りをうかがっているようだったが、ビクッビクッという動きでクルミを手に取ると、それを口にくわえ、サッと木を登っていき、横木から元来た方へと足早に去って行った。そして、最初にリスの出現を感じた辺りで気配が消えた。

その数分後、7:35、リスの気配が消えた辺りからまたバサッという音がし、先程と同じルートを通って再びリスがやって来た。今度は鳴きながら走って来る。そして、横木で先程立ち止まったもう少し手前、隠れ台で見つめる私の正面より少し手前で、リスはまた立ち止まった。今度は、腰を低く落としたへっぴり腰の警戒ポーズをとっている。(へっぴり腰の警戒ポーズも、尻尾を上下させて鳴く警戒も、うちのアリスとそっくりだ。)そのへっぴり腰のまま、じりじりと給餌台の木へと近寄り、木をこちらの裏側に当たる方から回って降りていき、またおそるおそるといった感じで給餌台でクルミを手に取り口にくわえて、また元来た場所へと走り去って行った。

それからあまり間を置かずに、7:38、また同じ場所から同じルートでリスが鳴きながらやって来た。私はマスクを外しておいた。リスは先程と同じ場所でちょっと立ち止まってから、給餌台へと降りていった。給餌台で、リスはクルミを手に持つと、こちらを向いて、手でクルミをクルクルと回してから口にくわえて、また先程と同じように同じ場所へと走り去って行った。私は、リスが手にクルミを持った「これぞ、いかにもリス!」といったポーズを真正面から見ることができた。

また少しすると、7:43、まったく同じようにしてリスが給餌台にやって来た。こちらの目の前でちょっと立ち止まりはしたものの、今度は割とすんなりとクルミを取りに行った。そしてまた、リスはこちらを向いて正面から「クルミを持ったリス」の姿を見せてくれた。そしてまた去って行った。

リスはすべて同じ1匹のリスと思われた。東山動物園で見たニホンリスと比べると、とてもスリムで小柄に見えた。1回目の目撃では気づかなかったが、2回目以降に見たリスは、腕が赤毛になりかけていた。耳は小さかったように思う。

次にリスが現れたのは7:50。こちらは調子に乗って、今度は写真を撮ってみようとカメラを構えていたが、やはり撮影は断念してカメラを持った手を降ろそうと下に動かしたその瞬間、目の前に来ていたリスが甲高い叫び声をあげて尻尾をビクンと大きく上下させて動きを止めた。「しまった!」その時とっさに思った。リスは、「キュッキュッ」と鳴き続け尻尾を上下させ続けながら、腰を低くした警戒体勢をとり続けた。じりじりと横木を前進し、給餌台の取り付けられた木を素早く上に登っていき、幹や枝を上向きに下向きに走ったり止まったりした。せっかくクルミを取りに来たリスをこんなに怖がらせてしまって、自分が情けなかった。「森の一部」に徹しきれなかったことに後悔と自責の念を感ぜずにいられなかった。「怖くないよ。敵じゃないよ。お願いだからクルミを持って行って。」と、親愛の情を込めてオーラを送り続けてみた。しかし、やはりリスは、横木に降りて、来た方へとじりじり戻って行き、給餌台の木の1本手前の木を素早く登っていき、また幹や枝を上下したり止まったりした。そしてまた横木に降りて、更にもう1本手前の木を登り、を繰り返していたようだ。リスの姿は見えなくなり、リスの声が東へ東へと次第に遠ざかっていった。そして、森に静寂が訪れた。時折、鳥たちがさえずり飛び交わしていた。わかっていた、あのリスは今朝はもうここには戻ってこないことを。それでも、願い続けた。「また戻って来てクルミを持ってお行き。」

リスが最後に姿を消した7:55から9:10までの間、あのリスが戻って来るのを、また別のリスがクルミを取りに来るのを、じっと待ってみた。8:30頃には鳥もあまり姿を見せなくなり、9:00に近づくと犬の散歩や登山をする人が現れ始めた。9:10、私はとうとう立ち上がり、山を更に登ってムササビの巣箱へと向かった。今日はムササビは顔を見せていなかった。ムササビの巣箱の前方にある給餌台の周りには、真新しそうなクルミの食べ跡がいくつか落ちていた。3号給餌台の隠れ台へと戻り、帰り支度をして、9:40下山した。

[観察を終えて]

・東谷山の近くに宿を取り、5:00に起床して6:10に観察地に着いたが、この日は、それでは遅かった。予定では6時前には観察地点でのセッティングを終えているはずだったが、出発の少々の遅れとタクシーがいなかったという誤算(こんな早朝では当たり前?)で、前回の観察より日の出が早い分すっかり出遅れてしまった。次回(もしあれば)は計画を練り直そう。

・今回は、前回から2週間しか経っていないのに、前回の冬の寒さに比べると、すっかり春の気候だった。鳥の活動開始時刻も早まっていたが、前回無かったのに今回始まっていたのは、虫たちの活動だ。クモの巣も張られ始めていて、隠れ台にも様々な虫がいた。蚊やハチやハエにもまとわりつかれた。これからの季節はもうこのような観察は厳しそうだ。次回(あるのか?)は、また冬になって虫たちがいなくなってからにしよう。

・つい利己に走ってしまい、リスを驚かし、森の掟を破ってしまったという気持ちだ。あのリスからあの場所で怖かった記憶が消えてくれることを、切に願う。あのリスが危険な場所としてあの給餌台に来ないようになってしまったら、取り返しがつかないことになってしまう。次回(もうやらない方がいいだろう)は、私は木になる森になる。


4月8日 ∧∧引越しましま

アリス家は4月1・2日に引越しましま、いえ、引越しました。東京の我が家に戻って来ました。名古屋に行く前に住んでいた家で、名古屋滞在中にもアリスちち・ははもアリスも時々こちらで生活していたので、アリスには見知らぬ場所というわけでもなく、環境の変化をさほど強くは感じないだろうと思っています。とはいえ、環境が変わったことには変わりなく、家具の配置も違うし、なんと言ってもあちらこちらに段ボールの山が・・・。引越日を含めた数日の間、アリスはタンス小屋に閉じ込められっぱなしで不満そうでしたが、引越が終わってやっと、たまに部屋に出してもらうと、アリスは新しい家(と言っても「勝手知ったる」の家ですが)と段ボール(の中!)の探検に大忙しです。アリスは部屋にあるすべての物を確認しなければすまないらしく、家具という家具を巡り、段ボールという段ボールに乗っかり、空いてる段ボールがあれば必ず潜り込んでみないと気が済まないようです。しかし、今までの引越の経験から、アリスはそうこうしているうちに段ボールの中の物を齧り、段ボールも歯でちぎってちぎって、ついにはティッシュを運び込んで、あちこちの段ボールを自分の巣と化す侵略者であることが分かっているので、段ボールの中に入ることは基本的に禁止しています。

引越中はいろいろと大変でした。分かってはいたことだけど、家中の片付けをしていると、あちこちからエサが出て来て、アリスもアリスははも「あっ、こんなところに!」でした。アリスははが回収するが早いか、アリスが頬袋にしまうが早いか、の競争でした。そして、引越当日は最終的には引越屋と一緒に荷物の梱包をしたのですが、家具の隅っことかに隠してあったはずのアリスのエサはどうなっただろう、と思っていたら、引越先で引越屋が解梱してると「あっ、まめだ」「あっ、まめだ」って口々に言うんです。そう、オーディオラックの隅っこなどにあったアリスのエサは、引越屋にそのまま梱包されて運ばれたのでした。引越元で荷物の搬出が終わった時には、家中あちこちに木の実やアリスのゴマ(アリスの糞のことをこう呼んでいる)が落ちていましたが、引越先で大物荷物の搬入・解梱が終わった時にも、家のあちこちにカボチャの種などが落ちていました。さぞかし不思議な家と思われたことでしょう。何はともあれ、引越もなんとか無事に終わり、段ボールに埋もれながら、アリスははは片付けに、アリスはタンス小屋での「出せ出せ」攻撃と家中の探検に、日々追われています。


3月30日 ∧∧とうとう目撃!!!裏山の野生ニホンリス

今日、アリスちちアリスははは、東谷山に早朝観察に行きました。そして、とうとうです!野生のニホンリスを目撃しました!!!それも、2匹です(たぶん別リスだと思うんですが)。朝6:30〜8:00の間に3回リスを目撃し、2回リスの動きを認識しました。いずれのリスも、鳴き声をあげながら動き、動きが止まっている間は気配を感じさせません。しばらくするとまた鳴き声をあげて動き出します。2匹共、給餌台のクルミを取りに来たようなんですが、アリスちち・ははを警戒して給餌台に行くのは断念したようでした。少なくとも2匹目のリスは、アリスちち・ははが観察地に到着した時には観察地の後ろのかなり近い場所に潜んでいたようで、こちらの観察中ずっとアリスちち・ははを警戒していたようでした。せっかく餌を食べに来たリスたちに悪いことをしてしまったようです。

この名古屋の地を離れる前に一目、近くの山に棲むニホンリスに会いたいと、何回か東谷山に観察に訪れましたが、やっと、やっと、見ることができて大感激です!!これで、名古屋を離れる最大の心残りが消えました。心底うれしいです。今日が本当に観察の最後の機会でした。願わくば、クルミを食べているリスも見たかったです。今回の観察場所であった給餌台と三つ又の木では、リスがクルミを食べているところをリス研によって何度も目撃されたり写真撮影されたりしているんです。もっと早い時期から行動を起こせばよかったと悔やまれます。明日朝の天気さえ良ければ、もう1度早朝観察に行くんだけど、でも予報は雨・・・。実は今日も、予定ではもう1時間早く観察に出掛ける予定だったのに、遅くなってしまったのでした。もう少し早く行ってれば、背後に潜んでいたリスがクルミを食べに来たところを見ることができたのかも・・・。

今日、ムササビがいつもの巣箱から上半身を乗り出していて、ほぼ全身を見ることができました。こちらも、最後に顔だけではない姿を見れて、感激でした!

さて、ここからは「リス目撃ドキュメンタリー −− リスを追う目と耳」をお届けします。長編ですが、小さな出来事の一つ一つに対するアリスははの喜びと興奮を感じていただければ幸いです。

《リス目撃ドキュメンタリー −− リスを追う目と耳》

1999年3月30日早朝、名古屋市の東谷山の3号給餌台の奥の隠れ台で観察を行った。6:20観察地点に到着。日はもう出ていたが山の森の中である観察地点にはまだ日は射し込んでこない。持参したイスに腰掛けてじっとしていると、間もなく6:30に、東の方角の木立から「クルルルックルルルッ」という鳴き声が。リス?それとも鳥?鳴き声と共に木々がガサガサと音を立てるのが聞こえ、何かが木々の間で動いている。日の光を浴びてそのシルエットが浮かび上がった。リスだ!視界の東の端の木の最高部の枝々を渡っていたリスは、次第に下の方へ、そしてこちらの方へとやって来た。「クルルルックルルルッ」と鳴きながら、木々の音をさせながら。このまま私達の目の前にある給餌台まで来るだろうか、と期待したが、給餌台のちょっと手前でリスの姿は見えなくなり、音も聞こえなくなった。ちょっとするとクルミを噛るような音が聞こえてきた。給餌台の設置してある木の少し向こうの木の三つ又部分に置いてみたクルミでも噛っているのだろうか?このままでは見えないので、立ち上がってみようか。立つとリスが逃げてしまうだろうからとためらわれたが、立ち上がることにして体を動かしかけたら、突然背後でけたたましく「クルルルックルルルッ」と鳴く声が聞こえ、木がガサガサッという音がした。もう1匹リスがいる!?それも私達のすぐ近くだ。立ち上がるのは止めてすぐに振り向いたが、リスは見えない。声も物音もすぐに止んだ。前方のクルミを噛る音も止まった。しばらく待つと、背後のさっき鳴き声と木の音がした辺りで、枝を蹴って上がるような音がした。またしばし待つと、ジャンプした先であろう木の上の方から、「クルルルッ」に続いて「キッキッキッ」という鳴き声がし、木がガサガサと音を立てながら動いている。そして見つけた、リスだ!「キッキッ」と鳴きながら、木の幹や枝を登ったり降りたり、幹と枝とでクルクルと旋回したりしている。最初はリスの黒っぽい陰にしか見えなかったが、日の光が当たって顔までぼんやりとではあるが見えるようになった。遠目ながら小柄なように見える。まだ子供だろうか?顔立ちも少し幼いような気がする。まだ冬毛のようだ。そしてそのリスは、私達の背後から少し遠ざかった辺りに移動し、声も動きも止まった。ほんの短い時間の出来事だったが、とても密度の濃い時間は実際より長く感じられた。

私達がここに到着した頃は辺りは何の物音もせず、リスの声と動く音だけが響いていたが、次第に鳥たちの声が聞こえるようになり、鳥たちが飛び始めた。2匹目のリスの気配が消えた辺りの木で鳥たちが「コツコツ」と鳴きながら飛んでいた。私達の背後の視界の中で最も遠く高い木の上の方だ。それに刺激されたかのように、その場所でリスが「キッキッ」と鳴きながら動き始めた。そしてその木から少し下の方に降りて来て、私達の東側を背後の方から木々を伝って走って来て、私達の東側前方でさらに木を降りて来て、私達の目の前の給餌台に向かってこちらの方に走って来る。今度こそ給餌台に来るぞ!と思ったが、しかし、その少し手前でリスの姿が視界から消え、リスの物音も気配もそこで止まってしまった。そしてその後、リスの気配はまったく感じられなくなった。最初に目撃したリスも、最初に気配が消え、ちょっとクルミを噛る音らしきものが聞こえた後、まったく気配が感じられなかった。2匹目のリスを最後に目撃し、そのリスの気配が消えたのが、午前8:00頃だった。8:30まで待ってもリスの気配が感じられないので、リスを待つのはここで断念となった。2時間もじっとしていてとても寒くなってしまったこともあり、山頂へと登って行き、ムササビに会いに行った。ムササビの巣箱に行くと、ムササビが巣箱の穴から上半身を乗り出していた。お尻と尻尾以外はほぼ全身が見えていた。このムササビの顔以外の部分を見たのは初めてだった。お腹はやはり白かった。顔はクリクリした目と目の間に肌色っぽい三角の鼻がついてて人形のようだ。9:00に観察地点の隠れ台に戻り再びリスを待ったが、リスは現れなかった。9:30に観察を終了し、リスを目撃した場所場所の写真を撮り、10:00下山した。


3月29日 ∧∧野生ニホンリスのクルミ噛り音か!??その2

今日もまたアリスははは東谷山に登ってきました。昨日より早起きしたのに昨日より観察地への到着が遅くなっちゃいました。午前8時50分の到着時に、ガサガサッという音の後、今度こそ、ニホンリスがクルミを噛る音を聞いた!・・・ような気がする・・・かも。カリカリカリという、うちでアリスが立てる音に似た音。リス研の方によれば大きく聞こえる音という話だったけど、小さな音、でもそんな遠くじゃなさそうだった。今日もリスを見ることはできなかったんですが、昨日からの間にリスがここでクルミを食べた跡はありありでした。この枝でクルミを割って食べましたね、みたいに地面に幾つかクルミの殻が落ちてたんですが、なんとなんと、給餌台の上に、真っ二つに割られたクルミの殻と、クルミを割るために噛って削って殻が粉状になったものがこんもりと!あったんです。アリスははが来る前にここであなたはクルミを噛っていたのね!!もう、こうなったらやはり、早朝からの待ち伏せを決行するしかないな。昨日やっと給餌台にクルミが置かれたので、リスたちも待ってましたとばかりに食べに来るとは思ってたのよね。昨日はムササビが巣箱から顔を出してくれてたんですが、今日は顔が見えませんでした。残念。ぐっすりお休みだったのかな。


3月28日 ∧∧野生ニホンリスのクルミ噛り音か!??

今日、アリスはははまた、東谷山に野生のニホンリスを探しに行きました。守山リス研究会のおすすめスポットで定点観測(つまりニホンリスを待ち伏せ)しました。早朝から行く予定だったのがお寝坊してしまって、観察地に着いたのは午前8時30分頃でした。到着後すぐに何か音が聞こえてきました。コンコンというテンポの速い音です。ニホンリスがクルミを噛る音か!?と思い、音のする方へと木をかき分け落ち葉の上をなるべく音をさせないように歩いて(音を出さないのは無理だけど)キョロキョロ見回しました。すごくドキドキしながら。リスが枝でクルミを食べてるかもしんない、走りだすかもしんない、なんて思いながら。またその近くの場所から別のコリコリというテンポの速い音が聞こえてきました。2匹いる!?あまり期待させてはいけないので先に種明かししておくと(アリスははは心底期待しちゃいましたけど)、多分これらの音は鳥が木をつついてる音だったんだと思います。少なくともリスの姿を確認することはできませんでした。鳥は割と見ましたが。最近この山ではキツツキが増えているという報告があったばかりです。実際にこの後で、小さな鳥が木をクチバシでコンコンと叩いているのを発見しました。最初の音はこの音でした。が〜〜〜っっかり。クルミを給餌しにきたリス研の方に聞いたら、それはコゲラだろうということでした。でも、聞こえてきた音はこの音だけではなくて、この場所に設置されている給餌台の周りではいろいろな音が聞こえていて、そのうちのどれかは本当にニホンリスがクルミを噛る音だったかもしれません。リス研の方によれば、ニホンリスのクルミ噛り音は「ゲシゲシ」という音だそうです。しまりすのアリスがクルミを噛る音とは歯の大きさが違うからちょっと違うんだろうな、でも似てるんだろうな、と思いつつ、リス研の方が「すぐに分かる音だ」と言っていますから、アリスははがニホンリスの噛り音を聞いたのかどうかは怪しいもんだったりします。特にやっきりなっちゃった(遠州弁で「むかっときた」のもうちょっと柔らかい意)のは、コツコツという音が聞こえたのではっと見てみると、小鳥が2羽「コツコツ」と鳴きながら飛んでるんです。まぎらわしい鳴き方するんじゃな〜い!とにかく、鳥かもとは思いつつも、リスかもという大きな期待を胸に、なるべく動かずに神経を研ぎ澄まし、音がする度にさらに五感を働かせ(5つも感覚を使ってなかったか、鼻とか)、何とかリスの姿を見たいと思いましたが、今日はだめでした。

リス研による給餌は大体週1ペースで行われていますが、先週は給餌がなされなかったとのことで、ここのところの東谷山でのクルミ消費量が大幅アップしていることもあり、ここの給餌台はクルミが見事にからっぽでした。今日給餌しに行った給餌台のほとんどすべて(東谷山のみ)のクルミが100パーセント消費されていたとのことです。リス研の方がクルミを持って現れるまで、自ら持参のクルミ(それも、アリスに評判の良かった煎ってあるオニグルミ)を給餌台とその手前の木の三つ又の部分に置いておきました。この三つ又の木は、リス研の方々が何度もリスの写真を撮影している場所です。野生のニホンリスはとってもデリケートで、人がいると分かると姿を見せないし、人に見られるとすぐに逃げちゃいます。だからこっそりと隠れて待ち伏せしなきゃだし、あまり動けません。服の色も目立つ色ではだめで、森に溶け込む色合いじゃなきゃいけないそうで、しかも何時間も動かずにじっとリスがやってくるのを待たなきゃだめだそうです。もちろんばったり出くわすというラッキーなこともありますが、確率は随分低いですから、午前中に相当の回数の山歩きをしなきゃで、その時間がない時には無理です。楽じゃないよ、野生のニホンリス探し。


3月27日 ∧∧リス研総会に出席しました

今日、アリスはは守山リス研究会(通称リス研)の定例年次総会に出席しました。リス研の活動についてはもちろんのこと、リス園のリス飼育担当者の方々や哺乳類研究の方々や野鳥の会、緑の会の方々の活動について話を聞くことができ、また、すごいシマリス飼いさんと実際にお話することができ、とても有意義な会でした。また少しずつ書いていきたいと思います。リスやリスに関連する事柄に関わる人々との交流は、財産となって積み重なっていくことです。

アリスは丸二日間タンス小屋でお留守番でした。3月25日の夕方、アリスが就寝してから、アリスははが出掛けに2日分のアリスの食糧を小屋の中に入れようと小屋の扉を開けたら、寝床からアリスがドヒュ〜ンと飛び出してきてアリスははの肩に乗ってきました。頬袋を膨らまして口に栗の実をくわえて・・・。そして、アリスははが食べ物を小屋に置いていることに気づき、餌場に行って、口にくわえた栗を下に置き、トリ餌から麻の実だけを選って口に入れ、ヒマワリの種を殻を全部剥いて口に入れ、小屋の中の別の場所に置かれたグリンピースを発見して全部口に入れ、落花生を剥いて食べ、リンゴを見つけて食べ・・・。「アリちゃん!これはあしたとあさってのなの!」って何回言っても聞きゃしない。あたりまえだけど。毎度のことながら。あ〜〜あ、です。まぁ、どうせすぐに全部食べちゃうわけじゃないし、ペレットやトリ餌やドングリやトマトやキャベツなんかもあるから、飢えることはないと思うけどね。今日の夕方、アリスははが帰って来て、小屋にリンゴを入れてあげたら、アリスが寝床から出て来ました。元気な姿を見て、一安心です。


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