リスな日々

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1998年

11月13日の日記に対する補足説明 ∧∧冬眠中は温度管理が重要です。

11月13日の日記に、うちが冬眠させない理由を書きましたが、冬眠させた場合の温度管理の難しさについて触れていませんでした。

野生下では、シマリスが冬眠する地下巣の温度は、4度くらいでほぼ一定に保たれています。これより温度が下がると死に至ってしまいます。その地下冬眠巣と同じ環境を、飼育下のシマリスが冬眠している巣の中に作ってあげなければなりません。人が寝ている間や出掛けている間に室温が例えば零度になってしまって冬眠巣内の温度が冬眠の適温より下がってしまった、というようなことがないようにしなければなりません。(これらの知識は、リスMLの皆様から頂きました。)

飼育環境の面とリス本人の体力・栄養の面において失敗が許されないので、あえて危険は冒さないで、冬眠させない方を選択する、というのが、うちのやり方です。


11月13日 ∧∧うちは冬眠させない派です

冬眠の是非については諸説あり、飼っているシマリスに冬眠させるお宅・冬眠させないお宅とあるようですが、うちは、アリスには「冬眠させない派」です。その理由は、冬眠に失敗してしまったシマリスの話をいくつか聞き及んでいることと、アリスを診てもらった獣医さんに冬眠させないように言われたことです。

飼育下では、餌の蓄えが量的・栄養的に準備不十分であるシマリスが、急に寒くなって冬眠状態に入り、そのまま死んでしまうという事故が多いようです。獣医によって冬眠についての考え方は様々なようですが、アリスが最初の年にかかった獣医には、「飼育下では冬眠は危険を伴うから、させないほうがいい」と言われました。その獣医によると、ある条件になると、冬眠誘発ホルモンが発されて、シマリスは冬眠状態に陥る、ということでした。その条件というのは、日照が減り(ほとんど無くなり、だったかもしれない)気温が10度以下(だったように思う)になった場合、だったように記憶しています(うろ覚えですが)。つまり、ちゃんと日の光が当たっていて気温が下がらないようにすれば、冬眠を回避することができる、ということになります。

野生下では、シマリスは冬眠します。体のつくりも本能的にも冬眠するようにできているのだから、自然に任せて、飼育されているシマリスも冬眠させた方が良い、という論もあります。確かにその通りだと思います。また、一生涯のうちの心拍数や呼吸数は定められている、という論があって、その論に従うと、冬眠中は一定時間内の心拍数も呼吸数も少なくなりますから、冬眠をさせた方が長く生きることができるかもしれないという論も成り立つと思います。これらのことを考えると、冬眠させてあげた方がシマリスにとっては幸せなのかもしれません。でも、飼育下ではやはり大きな危険がある、失敗する可能性がある、ということを考えると、うちではどうしてもアリスに冬眠させることはできません。冬眠できないことのストレスから秋冬に噛みリスになってきたのかもしれません。それでも、私達はこれで今まで結構うまくやってきたと思っています。これからもうちではアリスに冬眠はさせないつもりです。


11月12日の日記に対する補足説明 ∧∧本格的な冬眠モードにはなっていません

11月12日の日記に、「冬眠モード」のアリスを「たたき起こし」たと書きましたが、それは、冬眠しかかっているアリスを無理やり起こしたという訳ではなく、冬眠モードに入っていくのを事前に阻止した、ということです。

うちの場合は、「冬眠モードに入った」と言っても、「眠いよ〜」という程度で、体が本格的に冬眠態勢になってしまったのではない、と判断しています。眠いものを眠らせておくと、どんどん眠りの深みに入っていってしまうと思うので、そうなる前に起こしておく、というものです。実際に、今日も、また毎年、「たたき起こし」てからのアリスは、普段通りに元気に飛び回り、普段通りに夕方に寝ました。言うなれば、「お布団から出たくないよ〜」の子を、お布団から引っ張り出して元気に遊ばせた、という感じです。

冬眠を避けるためには、冬眠をしないような環境を作ることが大切だと思います。それでも、おそらく本能的に、体のしくみ上、シマリスはだんだんと眠くなってしまうと思いますから、体が冬眠モードに入ってしまう前に、起きているようにさせておく、というのが、うちでのやり方です。うちでは、毎日必ず1回は活動するようにさせています。

さて、シマリスが冬眠モードに入ってしまった場合は、それなりの対処方が必要だと思います。それについては、アリス家には経験が無いので、何も言えないのですが、とにかく、体が冬眠態勢に入ってしまっているシマリスを急激な変化を与えるようなやり方で無理矢理に起こしてしまうのは、危険です。手で温めるなどして、ゆっくりと徐々にシマリスの体温を上げていくなど、また、ゆっくり休養できる環境を作ってあげるなど、したらいいんではないでしょうか。このことについては、その辺のことに詳しい方や文書にアドバイスをもらってくださいませ。


11月12日 ∧∧冬のお眠の季節がやって来ました

東北・北海道で本格的な冬の到来のニュースが流れた今日、アリスも冬眠モードに突入しました。と言っても、うちではアリスに冬眠はさせないようにしています(そのお話は、また今度)。

この秋が深まってから、アリスがお昼くらいまで起きてこない日が数回やって来て、本格的に起きてこないようになるのももうじきだなと思ってました。そして今日、アリスは2回ほど寝所から出てきたものの、またすぐに寝所に入ってしまい、正午を過ぎても起きてこないので、毎年行っている「たたき起こし作戦」を実行することと相成りました。まず、寝所を持ち上げてみる。すると中でアリスが動く。よほど眠りが深くない限り、顔か鼻先を覗かせます。で、出てきた顔は、目がつぶられていて、思わず「アリちゃん眠いのぉ〜」って声掛けちゃいました。そして寝所を、スリガラス越しに薄日の当たっている場所へ持っていく。アリスの顔に陽の光を当てると、まぶしそうにちょっと目を開けても、また目をつぶってしまい、全然起きてくる気配がありません。こういう時に中に手を突っ込むと噛まれるので、いつもは日向に寝所を置いておいて暖かくしてアリスをあぶり出すのですが、今日は、ちょっと手を入れてみたところ、噛む気配がなかったので、どんどん手を入れてみました。アリスはちょっと手をかじかじしてきながら後ずさりするのですが、とうとう手の上にアリスを乗せて寝所の外に引きずり出すことに成功しました。出されたアリスは、しっかりと噛みリスになっていました。ガルルとなんだか怒りながらトイレにジャンプして用を足した次の瞬間に、トイレの真ん前にあったアリスははの顔に飛びかかってきました。おうっ!とよけたら、アリスは標的を通り越して標的の背後に着地してました。

せっかく引きずり出しても、放っておくとアリスはまた寝所に入ってしまいますから、いつもアリスを放している部屋に持ってきた寝所を別の部屋に持っていったり、小屋(陽の当たらない部屋にある)にはしばらくアリスを戻さないようにしたりと、またいろいろと作戦を実行しなければいけません。が、餌を食べ終わったアリスが部屋に置きっ放しの寝所をみつけてしまい、入ろうとするのを阻止したり(その後アリスに噛まれた)、小屋でトマトを食べさせてたら、ちょっと目を離した間に寝所に入られちゃって、餌でおびき出したりと、なかなか大変。これから春になるまで、アリスの睡魔と闘う日々(アリスははの方が闘うの。アリスには闘う意志はまったくなし。)が続くんだなぁ。

アリスをたたき起こした頃には、ブランコにはもう陽が当たってなかったのですが、ブランコを窓の方に寄せたら直射日光が当たって、そうしたらアリスは即座にデロ〜ンと大の字に伸びて、気持ち良さそうにブランコ上のタオルに体をこすりつけながら伸びっ伸びっってしてました。体にあまり良くないから日光浴はすぐに終わりにさせましたけど。


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