SEGA渾身のオリジナSTG作品を紹介!

メガドライブソフト黙ってこれをやれ!


数あるメガドライブの秀作ソフトの中でも、
特に厳選してよいものをご紹介するこのコーナー。

今回のソフトはこちら

CRYING〜亜生命戦争〜

クライング タイトル画面
タイトル画面
(今回からパケが用意出来なくなりました(^^;すいません)


そのほかのレビューソフト

・鋼鉄帝国

・バトルマニア

・メガパネル

・ソーサルキングダム

・JAGUAR XJ220

・ジョーモンタナフットボール

・デザートストライク-湾岸作戦-


予告から実に2年と6ヶ月(笑、ようやくの更新は念願でもあった「CRYING〜亜生命戦争〜」です。鋼鉄帝国ほどではないですが、メガドライブオリジナルシューティング作品として雑誌にも隠れた名作として紹介されているだけにご存じな方も多いでしょう。

CRYING〜亜生命戦争〜(以下クライング)は丁度メガドライブソフト&市場が最も成熟していたであろう頃、92年10月30日に発売されました。当時の印象としては何においてもまず「セガのシューティングに当たり無し!(笑」と言われるほどセガのスクロールシューティングは内容や作りが雑で今ひとつ面白くないものが多く、アーケード移植タイトルの選別においても評判の良いタイトルは版権がとれず二番煎じのような移植ばかりでして、その時点でこのクライングもかなり注目度は低く、「まぁ、セガのシューティングだし・・・」という色眼鏡で見られていたように感じます。実際私もすぐには購入せず、後ほど記載もいたしますが、そのパッケージの綺麗さと、雑誌にその評価が記載されて初めて手にしました。(なにしろ結構ハズレくじ引かされていた一人ですから(笑) ただ、その世界観やキャラクター、内容について雑誌で一般公募されたり、その世界観を記した小説なども雑誌に掲載され、シューティング不作のセガにしては珍しく(笑、かなり力が入った作品である点は見逃せません。そして後ほど詳しく書きますが、何よりその世界観に基づいたゲーム設定、グラフィックこそがクライング最大の魅力でもあるわけです。

さて肝心のゲーム内容に踏み込んでいきましょう。まずはその世界観設置です。シナリオは・・・・

(近未来、人類の戦争と環境悪化により荒廃した地球に変わる、新たなる「地球」を求め、環境が似た別の惑星を、新たに開発されたウィルスを用いて地球と同じ環境に作り上げ、そこに「第二の地球」として新たな文明を築き上げた。しかしある時を境に住み易い環境作りのために用いたウィルスが突然変異を起こし、生命や生物を亜生命体へと変化させ、その亜生命体は築き上げた文明や社会を浸食し破壊を続けていき、まさに今惑星をも破壊してしまわんとしている・・・・・。そこで人類は最後の手段として今まで一度たりとも使われることの無かった「生物兵器」を投入、亜生命体を根絶するオペレーションをスタートさせたのです。そしていま、人類と惑星の存続を賭けた「生物兵器」対「亜生命体」の最終戦争が始まった・・・・)

文才が無くてすいません・・・とりあえずこんな感じです。これからも分かるように敵はすべてウィルスの突然変異で「亜生命体」となってしまった、植物、昆虫、動物であり、自機は「生物兵器」であるわけです。当然ゲームに登場するキャラクター達は気持ち悪いくらい昆虫や植物っぽいものばかりで、動きのうつくしさも秀逸で、これも見所の一つです。背景がやや書き込み足りない雑な感じにうけるので、なおさらキャラの動きに目がいきます。またゲームシステムは「オプション成長型横スクロールシューティング」とでも言いましょうか、同色のパワーアップアイテムをとり続けることでショットを強化していくパワーアップシステムが特徴の、比較的オーソドックスな横スクロールシューティングです。そしてもう一つ、当時画期的だったのは2P同時プレイが可能だった点です。シューティングの2P同時プレイ可能ソフトは当時少なく、自機や敵が大きいわりによく実現できたなぁと、感心した覚えがあります。まぁ・・・その結果2P同プレイでの処理落ちもかなりのものになっていますが・・・(^^; さてさて、微妙な特色のある4つの機体「フレディ、ミューゼ、アフラン、フルチ」の中から1機(体?)を選択し、スタートします。

ステージ構成は全8ステージ、良くも悪くも完全な覚えゲーです。せっかくなので悪い面、というより、一般的に取っつきにくい原因やその事例をあげましょう。まず、なんと言っても難易度もかなり高く、ナメてかかると3面も拝めません。特に4面以降は完全にパターンを把握していないとキツいですね。それに敵の弾は小さいのに、自機の当たり判定は大きく、8面などはオプションで敵の弾を消しつつ避ける技術がなければクリア不可能と思われます(^^;(自分が下手なだけかも(笑) もちろんオプションで難易度と残機を選択できますが、まずイージー以下で5機設定にしておかないと覚えられないでしょう・・・クレジットも9しかないのではじめはかなり取っつきにくいと思われます。初期に選べる4機も、オプションに違いがあり、そのオプションのパワーアップアイテムの色ちがいによって攻撃方法が異なるため、ステージによる当たりはずれが大きい(4面などはアフランのリバウンドショット(勝手に銘々)が使いやすいが、5面では正直役に立たない・・等)ので、後で記述するステージセレクトでそのステージをよく練習しないとオールクリアの達成感をえられないかもしれません。正直言って後半2ステージはSEGAらしく煮詰めが足りないステージだと思いますけどね。詰めが甘いというか、そこがSEGAらしいのですが・・・

しかし上記のうち、難しい点、、ショットの使い分けが必要な所などはメガドライバーにとっては造作も無いことでしょう・・いや、無いと言ってくれ!(笑 それよりもこの作品はマニアを引きつける魅力が悪い点を補ってあまりあるのです。まずは「音」。このゲームのサウンドは実は使い回しがあったりするのですが、非常にゲームにマッチした、高品質で重厚なサウンドを聴かせてくれます。是非重低音がキてるスピーカーやヘッドフォンでのプレイをオススメします。最近のゲームサウンドはどっかで聴いたことあるものばっかりと思っている方ほどオススメしたいですなぁ。 そして次は「敵」です。先ほども記述したように、とにかく自機を含めた亜生命体・・・というか、虫の動きがメチャメチャ気合い入りまくっています。3面の初っぱなに出てくる巨大昆虫やヒル、4面の巨大生物などは・・・もう芸術品ですね。気持ち悪いけど(笑 見るだけでも価値があります。一般雑魚キャラに比べてボスのデザインが今ひとつなのが残念ですが、背景に色を使わず、敵キャラに色を配分しているあたり、制作者の虫へのこだわりと情熱が感じられますね。世界観の設定から、やはり主役は虫(亜生命体)であることを重要視しているからこそここまでのこだわりになっていると思います。そして最後は「パッケージ」ですね。パッケージで買ったという方も決して少なくないでしょう。透明感のある非常に美しいパッケージをしています。今回引っ越した関係でパッケージが実家の倉庫にしまってあるため、紹介できないのが大変残念ですが、クライングは音、虫、パッケージで評価を高めた作品だと思うだけにこれは機会があれば是非掲載したいと思います。

溜めてのショットとオプション連射の使い分けと弾消しによる攻略はこのゲームの基本ですが、非常に難易度の高い作品だけにこのやり込みが実際のプレイに生きてくると思います。それにプレイしていると、パワーアップアイテムの出現位置も、その後の展開に合わせたパワーアップアイテムが出ますし、7,8面をのぞけば明らかに理不尽な状況は発生していないと思います。個人的にはこのレビューのため、結構やり込んでみましたが、やはり覚えてくると余裕が出来てさらに面白くなってきます。また、2P同時で協力プレイもかなり面白いです。後半ステージは前と後ろで両方に注意を払わなくてはいけないのですが、「おまえ前を頼む!後ろは俺に任せろ!」ってなプレイでアツくなるのもよろしいかと。

と言うことで、背景や虫たちの動きに関心を寄せることが出来るまでとことんやりこめる方なら是非このこだわりの逸品にチャレンジして欲しいと思います。あ、なお、攻略には連射切り替えがついたパッド(達人とか)がほぼ必須です(^^; お忘れのないように・・・・・そしてヘッドフォンでやや音を大きくしてプレイすることをオススメします。最後にこのゲームをやり込むために必須のステージセレクトをきさいしておきます。

◇ステージセレクト
 電源を入れ、セガのロゴが出たらすぐにCを押し、 Cを押しながらタイトル画面で上、右上、右、右下、下、左下、左、左上、上の順(要するに右回りに1回転)に素早く押す。スタートすると、ステージセレクトの画面が現れる。


さあ、あなたもこの異様とも言える世界観とキャラクタをもつ作品にチャレンジしてみませんか?


前回から実に2年6ヶ月、、、年がはいると流石に長い間放置していたなぁと痛感しますね(笑 ちゃんと更新せねば・・

クライングは当時かなり遊んだゲームでした。後半ステージの難しさにどうしてもクリアできず、何回も6面当たりで挫折しては気分転換にソニックやメガパネルやったりして、またクライングをやるという感じ。とにかく音とキャラクタはすごく気に入っていて、そんなお気に入りの一本が現在までに素直に評価されていることを嬉しく思います。さて、そんなクライングですが、GENESIS版の名称はご存じでしょうか?タイトル画面はこれです。

バイオハザードバトル

そんなわけでなんと「バイオハザードバトル」と全然につかない名前です。ご存じな方もいらっしゃると思いますが、この「バイオハザード」という名前が登録されていたため、あのカプコンの「BIO-HAZARD」がアメリカで発売するに当たって「RESIDENT DEVIL」と名称を変えたのは以外に有名な話です。今でもこうして内外に影響力があるというのは、面白いというか、何というか、、、ですねぇ(笑

なおクライングは現在でもまだ入手可能かと思います。流石に綺麗なパッケージを望むのは難しいかもしれませんが、2001年12月時点では2000円前後の中古相場のようです。パッケージのためにも価値はあるような気がします。個人的には・・・(^^;

次回はまたいつになるか分かりませんが、しばらくやり込むソフトが出てきたらまたしっかり書きたいと思います。

それではまた(^^)




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