MEGA-CD史上に残る地味な傑作レースゲーを紹介!

メガドライブソフト黙ってこれをやれ!


数あるメガドライブの秀作ソフトの中でも、
特に厳選してよいものをご紹介するこのコーナー。

今回のソフトはこちら

JAGUAR XJ220

JAGUAR XJ220パッケージ
限定版パッケージ(合成じゃないのよ(笑)


そのほかのレビューソフト

・鋼鉄帝国

・バトルマニア

・メガパネル

・ソーサルキングダム

・ジョーモンタナフットボール

・CRYING〜亜生命戦争〜

・デザートストライク-湾岸作戦-


98年初のレビューソフトはこのコーナー初のMEGA-CDソフト「JAGUAR XJ220」を、やっぱり地味に紹介します(笑

JAGUAR XJ220(以下ジャガー)は1993年3月26日、まだ当時ビクター音楽産業(株)の社名だったビクターエンターテイメントより発売されました。
当時の状況は丁度MEGA-CDが本格的に盛り上がってきた時期で、92年の6月にLUNARが発売になり、93年の初めには大雪の日にサターンユーザーにもタウンズユーザーにもお馴染みのゆみみみっくすが発売になった頃です。ほぼ同時期にはMEGA-CDユーザー歓喜の移植、ニンジャウォーリアーズも発売になっております。ちなみに同じ発売日にはあのアネット再びや実は1週間遅れの4月2日に発売が突如として延期になったファイナルファイトCDなどがあります。MEGA-CD参入メーカーも丁度このころがソフト発売のピークだったと思います。

さて、このゲームの紹介をするうえでその制作メーカーは絶対にさけて通ることはできません。制作は今でも伝説のブランドとしてゲーム業界ならずともその名を轟かせているイギリスのあのコアデザイン社。サターン、プレステユーザーなら、97年度海外で最も売れたコンシューマソフトであり、日本でも大絶賛されたあのトゥームレイダースを制作したメーカーといえばご理解いただけるでしょうか。当時から驚異的な技術力で視的にも中身も素晴らしいゲームを次々と生み出していたコアデザインが作ったレースゲーというだけでも実は凄く価値があると思うんですが・・・ちょっといいすぎかな(^^; ちなみに当時MEGA-CDでビクターが発売していた海外系ソフトはほぼ全てがコアデザインの手によるものです。どれも一見の価値ありのものばかりですので見つけたら即GETをオススメします。(要するに、日本でいえばるつぼ作品やゲームアーツ作品のようなものですな(^^;)

ではいよいよジャガーのゲーム内容について触れたいと思います。プレイの趣旨はとにかくジャガーXJ220を操ってレースをするということ。まぁとにかくそういうことです(笑 これでは訳わからないので、モードを一つ一つ説明して徐々に操作形態やプレイ感覚に触れていきます。

メインの2つのモードがグランプリモードとワールドツアーモードの2つです。前者は決められた開催順にレースを行いワールドチャンピオンを決めるもの、後者は自由に転戦し世界16都市のサーキットで戦い抜いてチャンピオンを決めるというモードです。両者共に共通しているのは結果によって得られる報酬金額によりレース中に破損した個所を修理しつつ転戦するということ。つまり、お金が無くなってしまえば補修ができないのでゲームオーバーになってしまいます(^^;(ナンか理不尽な気がしますが・・・(笑) いちばん大きく違う点はワールドツアーモードでは世界各国転戦する際に旅費も考えなくてはいけないということです。これは今までのゲームになかった新鮮なアイデアなんですが、実際にはそれほど気にしなくてもいいのが現実でして・・・・(笑 で、後もうひとつ、ワールドツアーモードではこのゲームのもうひとつのウリであるトラックエディタで制作したコースを走ることができるというのもあります。(トラックエディタについては詳しくは下で。)

メインとなるのはこの2つですのでそれぞれ肝心のレース内容に付いて触れていこうと思います。レースの画面視点は非常にオーソドックスな後方視点、挙動も非常にオーソドックスなんですが、何といってもスクロールが非常になめらかでかつ高速です。レースゲームである以上、スピード感は必要不可欠な要素ですのでプレイしていて違和感のない拡大縮小スクロールとアップダウンも加味して非常に見た目でも楽しいと思わせてくれます。障害物の当たり判定がやや大きめではありますが、かなりスピードだしすぎて曲がらない限りはコーナリングテクニックでカバーできる範囲内なので無理しなければどのコースでも比較的安定して走れる魅力も大きいですね。それに両モード共にライバルカーの存在も結構明確になっているため、周回数をデフォルトの3周から7周以上に引き上げてレースをすると給油のタイミングの絶妙さも相まって非常におもしろくなります。ピットインのタイミング間違えると非常に悲しい思いをするんで、結構シビアに戦えるという点ではメガドライブのレースゲーの中でも最高レベルではないかと思います。で、惜しむべきはこういった設定は全て最初の画面のオブションで切り替えなくてはいけないという点ですね。せめて各モードごとに設定できればユーザーサイドとしてはかなり遊びやすかったと思います。気になる点がもうひとつ、ワールドツアーモードのアドバイザーの眼鏡をかけたオッサンがなにをアドバイスしてくれたか自分にはわかりません(笑 「とても素晴らしい選択だ!」くらいしかメッセージが出てこないんですが(^^; あ、実はこのゲーム、対戦プレイも可能なんですが、対戦すると突如としてコントロール感覚が変わるのだけはやめて欲しかったです。とにかくコーナリングのフィーリングが突如として悪くなるため、通常のプレイ感覚でプレイすると絶対に障害物に激突します(笑 お約束の上下分割で遊べる気軽さは良かったんですが、せっかく用意した対戦プレイがこれではいまいちです。ということで、ジャガーはあくまで一人用げーむとしてわりきってやったほうがいいかもしれませんね(^^;

本当はもうひとつフリープラクティスもありますが、基本的に自由に走るだけなので省略して(笑、先ほどのトラックエディタについても触れておきましょう。このトラックエディタは文字通り、お好みのレースコースを自分で造れるというものです。しかも単にコースを造るだけでなく、アップダウンの指定やコーナリング角度の指定、さらには障害物の指定までできるので、かなり自由度高く設計できるという点ではかなり高く評価したいものです、が、しかし一つコースを造るのに費やす時間が半端ではありません(^^; なにしろ最終的にスタート位置にコースを連結しなくては使えないので、まずそれをつなげるために設計から始まってアップダウン指定、障害物設定、そしてエディットしていくと、一つコースができあがった頃にはゆうに3時間以上経過しているというのがオチです(^^; とくに、作る上でのコントローラーの操作が非常にやっかいで覚えるまでが大変。なれてきた頃にはもう嫌になってるという・・・・・・(笑 しかもそのうえ、16コース全てを作り、セーブするとあのバックアップRAMが1本全て埋まってしまうという膨大なデータ領域を必要とするため、はっきりいってセーブするのも一苦労では使いものになりません。実際に私も2コース作ってみましたが、造ったコースを走るのは楽しいんですが、やっぱり苦労しただけのかいがないというのが正直なところですね。せめてもう少し作りやすかったらなぁ・・・・惜しい。

そのほかゲームの細かい点についていくつかあげると、ゲームをまず起動したときに見られるデモがかなり良い感じなんですが、突然砂漠(?)の連続映像が流れて、最後に突然ジャガーが出てくるという訳の分からないデモもなかなかイカします。また表彰台のシーンでも、無理矢理拡大処理をしていて結構良い感じです。ここら辺はホント技術力をこれでもかとばかりに見せつけてくれるコアデザインの本音が見え隠れしていて面白いです(^^; 他にはゲーム中にBGMの選択画面が出てくるんですが、これがCDカーステレオのようなコンソール画面で曲目が選択でき、色使いも絶妙でここら辺に制作者のセンスの良さを感じます。また個人的には独特のBGMもかなり気に入っています。普通のレースゲーとはちょっとかけ離れたBGMは一見の価値ありです。

総合的に見るとジャガーはやはりややマイナー色の濃いゲームではあります。ですがレースゲーとしてみるとかなり完成度の高い内容であり、レースそのものも非常に楽しめる良い作品であることは間違いありません。本腰入れてやるもよし、ちょっとした息抜き程度に熱いバトルを繰り広げるもよし。少なくともMEGA-CD史上最高のレースゲーであることは間違いないと思いますし、メガドライブ全体で見てもかなり良い作品に分類されてしかるべきソフトだと思います。最近ではやや見かけなくなりつつありますが、是非とも見かけたらGETして欲しい1本です。パッケージもレインボー仕様ですしねぇ(笑


今回はレビューするのにやったら滅多ら時間がかかりました(^^; これというのもおいらがさぼっていたからなんですが・・・まぁ、それはともかく、実際に本腰入れてプレイしはじめてからはやっぱりはまっちゃいました(^^;

今やっても十分に新鮮なんですよね。このスクロール感覚が。やっぱりレースゲーっていうのは綺麗とか豪快とか繊細とか挙動じゃないんですよね。なんというか、やっぱり爽快性が重要な気がします。・・・・自分でも確信もっていえませんが(^^;

もしみなさんがジャガーを初めてやるとしたら、やっぱりしばらくはちょっととまどうと思うんですよ。今とのギャップで。でもなれてくるとMEGA-CDの機能的なものを結構巧みに使っている事に気が付くと思います。そしてそのセンスの良さにきがついて、いずれははまってると思うんですが・・・どうでしょ?

さてさて、次回に予定しているのはこのシリーズ初のスポーツゲームレビューってことで、私が最も好きなアメフトゲー、「ジョー・モンタナフットボール」をレビューしてみようと思います。次回こそは1ヶ月に1回を守りたい(^^;

それから、例によりましてご意見、反論等ありましたら私宛までメールいただけるとありがたいです。レビューして欲しいものとか、濃いレビューも募集してますので宜しく御願いします(^^;

それではまた(^^)




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