山行記録(1日目) (2日目) (3日目)
2004年09月17日(金) 曇りのち晴れ
コースタイム
奈良田駐車場 4:40 ⇒(タクシー)5:20 広河原 5:29 → 5:35 広河原山荘 5:38
→ 6:03 白根御池小屋分岐 6:09 → 7:07 大崩壊地 → 7:35 大岩 → 8:06 二股(朝食)8:25
→ 9:13 2500m付近(休憩) → 9:43 樹林帯抜け → 10:30 白根御池・右股コース分岐
→ 10:50 小太郎尾根分岐(休憩)11:06 →
11:44 肩の小屋(休憩)12:00 → 12:44 北岳山頂 13:15 → 13:31 八本歯のコル分岐 → 14:10 北岳山荘(泊)
昨夜は夜通し車を走らせ今朝の2時半に奈良田の里入り口の駐車場到着する、4時40分に予約をしておいたタクシーで広河原に移動する、広河原の北沢峠に向かう道路のゲート前でタクシーを降りる、直ぐ傍らには水場が有りそこで支度を整える(アミノ酸を飲む)。 ゲートは一般車通年通行止の為の物で人は通れる様になっている、ゲートを通り少し行くと左手に長い吊り橋が有る、この吊り橋を渡ると広河原山荘が建っている、中では宿泊客が朝食を食べていた。 山荘の左手が登山口で沢を左手に見ながら歩き始める、今回の歩き始めは山行リーダのYMZがかなりのスローペースでスタートしてくれている、それは今日の行程が標高3000mを超える事と時間が長い事、それに昨夜は睡眠をほとんど取っていない事から高度障害を起こさない様に配慮してだ。 約25分程で大樺沢コースと白根御池小屋への分岐に到着した、ここで一本休憩を入れる、休憩していると大きなザックを背負った2人連れが追い越して行った。 沢沿いの同じような登りを歩くこと1時間で右手前方の斜面が崩壊した場所に着く、ここからのルートは対岸に変わる、対岸に渡り30分程歩くと大きな岩が有り右を巻くように登ると間もなくバットレスが目の前に見えてくる、今日は生憎と稜線部に雲がかかっていて本来の迫力が感じられない。 30分程で二股に到着する、ここで朝食にする、ここからはきつい登りが待っているのでしっかりと腹ごしらえをしたいところだが、若干疲れが出て来ているのか食欲も今一つと言うところだ。 二股には沢水の環境汚染に配慮し環境庁がバイオトイレを2基設置して有る。 朝食休憩も終わったところで出発する、ここからは八本歯のコルから北岳に上るコースも有るが草すべりから肩の小屋を通って北岳に行くコースをとる、このコースは傾斜がかなりキツイが登山道はジグザグに付いているので比較的登りやすい、途中休憩を取りながらとにかく高度を稼ぐ、間もなく樹林帯を抜けるかと思われる辺りで小雨がパラついてきたのでカッパの下だけを着て傘を用意する。 最後の急坂を頑張り歩きのペースが少し落ちてきた所で白根御池小屋からのコースと合わさる分岐に到着する。 後は主稜線の小太郎尾根分岐までジグザクの急坂を頑張れば肩の小屋まではもうすぐだ、小太郎尾根分岐で小休憩を取り腹ごしらえをする。 風も出て来て雨もパラツキ始めたのでカッパの上を着け主稜線を35分ほど登って肩の小屋に到着する、雨は上がったがガスで景色は見えない、小屋の前の広場で休憩し北岳を目指す、雨は上がったが風が有るのでカッパは着たまま本日最後の登りにかかる。 歩き始めて間もなくガスが切れて北岳の山稜が一瞬だけ姿を現してくれた、歓迎してくれている様だ、肩の小屋から45分程で北岳山頂に到着する。 到着した時の山頂はガスで周りが見えず登山客もまばらに思えたが、私らが到着するとガスが消え始め仙丈ケ岳や甲斐駒ケ岳そして鳳凰三山等が顔を見せてくれた、カッパを脱ぎ記念撮影をしてしばらく景色を楽しむ、YMZも皆の体調も問題無い事に安心した様子だ、ここまで来て問題無ければ間ノ岳・農鳥岳への縦走は問題無しとの判断になった。 十二分に日本第二の高峰を満喫し今日の宿である北岳山荘に向かう。 途中「八本歯のコル」分岐を通り約1時間程で稜線上に鐘の有る北岳山荘に到着した。 受付で宿泊の手続きをして部屋「中白根」に入る、今日は平日なので混んでおらず布団1枚に一人で、部屋も7人部屋に6人と余裕の部屋割りになった。 部屋の窓からは正面に富士山が大きく見え最高のロケーションになっている、受付時に早速に購入したビールで乾杯をする、WTNはザックから四合瓶の酒を出す、大変な行程と判っていてもこれだけはやはり止められないようだ、4時頃同室となった夫婦が戻って来た、今日八本歯のコルを登って来て明日肩の小屋から広河原に下るので間ノ岳まで行って来たとの事、その後色々話をすると、仕事は定年でリタイヤしたので山歩きを楽しんでいるとの事で九州から来たと言っていた、まことに羨ましい。 夕刻にはガスも晴れ始め北岳の西壁も夕日に赤くそまっ来たが、その夕日も富士山までは届かず夕焼けに燃える富士は見ることが出来なかった。 5時に夕食となり食堂でいただく、今日の宿泊者(食事をしている人)は20人程しかいない、平日の小屋泊まりは混雑がなくてすばらしい病み付きになりそうだ。 夜も昨夜は殆ど寝ていなかった事もあるがゆっくりと休む事が出来た。 夜中に目を覚まし窓の外を眺めると、夜空に富士山のシルエットが浮かび上がって見え、更に左手に麓の明かりが煌めいておりしばらく見入ってしまった。