環境整備計画の策定にあたっては、見沼たんほの目然環境の保全・創造、平常時における広大な空間の活用が望まれています。そのため、治水機能と整合を図りながら、多くの生物が生育・生息できる自然性の高い空間や広く県民が多目的に活用できる空間づくりを目指し、学識経験者、市民代表、行政機関代表から構成される「芝川第1調節池環境整備検討委員会」を組織しました。委員会は、平成8年2月から平成10年3月にかけて6回の検討を行い、環境整備の基本理念を次のように定めました。 基本理念 住民にとって安全な河川整備を行い 緑豊かな見沼たんぼの自然と調和し 多くの人々が憩い集う空間づくり 基本方針 【県民にとって安全な河川整備】 芝川の治水安全度の向上を図るとともに、大震火災時の避難拠点となるような空間づくりを目指します。 【緑豊かな見沼たんぼの自然と調和する第1調節池】 良好な環境の創造を行い、見沼たんぼの自然環境の保全、創造、回復に役立つような空間づくりを目指します。 【多くの人々が憩い集う空間づくり】 広く県民が身近な自然に親しめ、気軽に利用できる空間整備を行うとともに、誰もが安心してくつろげる快適な空間づくりを目指します。 |
環境復元ゾーンの整備イメージ 見沼たんぽを特徴づける湿生草地から乾生草地、疎林など土壌の水分条件に応じた多様な植生を復元して水辺の小型哺乳類、両生、爬虫類やそれらを餌とする猛禽類などの生息環境を整えます。 |
環境創造ゾーンの整備イメージ 見沼たんぼの原風景「見沼溜井」を再生するため、広大な水面や自然性の水辺環境を創造して「池沼型」生物の生息環境を整えます。 |
空間活用ゾーンの整備イメージ 広大な空間を活用し、周辺の人々がレクリエーションを楽しめる場や大災害時の避難場所としていきます。また、昆虫や小動物に配慮したオープンスペースの配置が考えていきます。 |
治水構造物ゾーンの整備イメージ 治水構造物は、生物の忌避行動を起こさせないために自然素材を使うなどの対策を行います。また、構造物は、周辺ののどかな景観に馴染むようなデザインとします。 |
凡例 |
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____ | 環境創造ゾーン |
____ | 環境復元ゾーン |
____ | 空間活用ゾーン |
____ | 移行帯 |
____ | 治水構造物ゾーン |
____ | 緩衝ゾーン |