【民芸館】......全国郷土玩具の旅


滋賀県篇(2)ー2

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大津絵土人形と大津絵十人衆土鈴
 大津といえば有名な「大津絵」があります。この絵に描かれている人物などを土人形にしたものものです。
最近は、土鈴に人気があり、これは三井寺をはじめ県内の観光地で売られています。
 十人衆土鈴は、100種近くあるといわれる大津絵の中から、代表的な人物など10点を土鈴化したもので、それぞれには縁起が付けられています。
その10種の形は次の通りです。....鬼の念仏・藤娘・雷公・瓢箪鯰・座頭・槍持奴・鷹匠・弁慶・矢の根五郎・長寿翁...
   大津絵十人衆土鈴:製造
   「高田工芸」高田進:守山市笠原町802-19
..TEL:0775-82-8310

大津絵の絵馬
 大津絵を朽ちた船板や水車板に描いて「絵馬」にしたものです。
 三井寺参道への途中、大津絵画家の高橋松山さんと和堂さんの専門店があり、ここには、すべて手描きによる大津絵の色紙をはじめ、板に描かれたものなどが並んでいます。
  高橋松山:大津市三井寺五丁目..TEL:0775-24-5656
  高橋和堂「大津絵民芸店」: 大津市三井寺小関町4..TEL:0775-23-2947

大津絵について■
 大津絵の初めは、東海道の大津宿から逢坂(おおさか)を越える街道筋で、近世の初期頃から、土産物として安い値段で売られていた民俗的な「泥絵」です。
 当時、街道で絵を描いていた人は何人もいたようですが、近松門左衛門の浄瑠璃「傾城反魂香(けいせいはんごんこう)」(1708)に登場する浮世又平こと「どもりの又平」が、架空の人物にもかかわらず、いつのまにか開祖とされてしまいました。また、名前の似ていた大和絵の絵師、岩佐又兵衛(1578-1650)が、又平のモデルだという説など、その創始にはいろいろの俗説が流れています。




大津絵土鈴とちまき土鈴
 どちらも大津市内の「江州(ごうしゅう)物産」で作っています。
 大津絵土鈴は、鈴の4面に大津絵の中でもよく知られている「藤娘・鬼の念仏・弁慶・瓢箪鯰」が浮き彫りにされ、全体が茶褐色で、彫り物も落ち着きのある色調です。よく焼きしめられていて、いい音のする土鈴です。
 ちまき土鈴は、「大津祭り」の粽(ちまき)を模した土鈴です。
    江州物産(中野和彦):大津市北大路2-3-31 TEL:0775-34-2559


---滋賀県篇、第2回...終り---


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(1998.4.20掲載)

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