東京都篇(3)ー2

----TOKYO----


王子稲荷・火防の凧
初午の日(2月12〜18日)には、境内の露店で、めずらしく凧市が立ちます。

装束稲荷・火防の凧
この凧を飾っておくと、商売繁盛、火防の守護、そして「一生衣装に困らない」といわれています。 初午の日に授与されますが、あまり知られてはいません。
装束稲荷は、今は裏通りの一角にあり、常は神職もいないひっそりとしたお宮ですが、かっては安藤広重の「江戸名所百景」にも描かれ、王子稲荷の摂社として有名な稲荷神社でした。
「昔、ここには榎の大木があって、毎年、大晦日の夜、関東八ケ国の稲荷のお使いの狐が集まり、ここで装束を整えて関東総司の王子稲荷にお参りするのが習わしとなっていました。
当時のお百姓はその行列の狐火の多少によって、翌年の作物の豊凶を占った」といわれています。

暫狐裏側に2本の竹串があり、その竹串を上下に動かすと、狐の首と扇子を持つ手が動く素朴なからくり人形です。王子稲荷社務所で頒布。

王子権現の槍:○「開運、攘災。御槍。王子神社」○「槍祭り」8月12〜14日。
もとは、神前に納めた槍を別の槍と取り替えて、家に置くと、盗難除けのお守りなると伝えられ、文政の頃(1818〜30)の江戸年中行事にも記録されています。

まさる守土鈴(猿土鈴)■(日枝神社・千代田区永田町)
拝殿前にある雌雄一対の神猿石像を象った土鈴です。雄は烏帽子に装束を付け、雌は胸に子猿を抱いています。
日枝神社は江戸の産土(うぶすな)神であり、江戸っ子には「山王さん」で親しまれてきました。その神の使いである猿の土人形は古くからあり、また今戸焼でも山王の猿を作っていましたが、いずれも廃絶しました。

(1997.3.3掲載)


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