労災保険の給付を受ける手続
労災保険は政府(労働省)が管掌しています。書類提出などの実際の窓口は、使用者(派遣会社)ではなく、労働基準監督署ですので、注意して下さい。
労働基準監督署は、労災保険の手続の身近な窓口で、全国に配置され、それぞれ一定の区域を担当しています。派遣会社を管轄する最寄りの労働基準監督署がどこか、確かめて、手続などについて問い合わせして下さい。
なお、次のような新聞記事があり、労災保険が適用されないように派遣元が小細工する事例もありますので注意して下さい。
「大阪府の看護婦(四七)は、旅行に付添看護婦として派遣され、事故にあった。派遣元は労災申請の書類の職種を「コンパニオン」と勝手に変え、事故の経過も大幅に書き換えて申請した。看護婦は『派遣』の対象ではなく、『業務請負』などの形で募集されることが多い。『派遣元が違法派遣として追及されることを恐れてうそを書いた可能性が高い』(派遣ネットワーク)」(朝日新聞1996.8.30より)
派遣元の違法なやり方があるとき、または、労災だと思うのに、保険の給付を受けられないとか、受けにくいと思われるときには、労働基準監督署に相談されるように勧めます。また、この派遣110番にメールをいただけば、解決方法についてアドバイスさせていただきます。
【関連ページ・リンク先】
次のページも参考になりますので見て下さい。
3321.派遣先への通勤の途中、交通事故にあってしまったのですが、派遣社員でも通勤災害保障は適用されますか?
3322.オペレータが腱鞘炎といった、キーボードの使いすぎなどで労災保険を受けることは難しいのでしょうか。
3328.労災保険を受ける手続はどのようなものですか
3340.労働災害の損害賠償は請求できますか
なお、「労務安全情報センター」のHPに通勤災害制度の説明については、通勤災害について、労災保険の受給手続きについては、、労働省労働保険徴収課編「労働保険の手引(平成8年度版)」をベースにした説明がありますので、これを参照して下さい。