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* 旅行記 ビクトリア8日目 *



■ビクトリアからバンクーバーへ移動
97.10.02


 とうとう、ビクトリアとお別れです。今日は移動日。そして、私はやはり、朝の散歩に出なかった。窓から外をのぞくと、雨が降っていた。今日も雨。

 朝食を食べていると、ジムから「たぶん、君宛だ。ポストに入っていたよ。」と一枚の封筒を渡された。両親からかな?ずいぶん前にここの住所をファックスで教えているし・・・? なんだろと、表を見ると私の名前が・・・裏を見ると9日まで開けないで と英語で書かれていた。9日、私の誕生日だ。

 気をきかせた両親が、バースデーカードを送ってきたのかなと思っていたが、住所も書かれていない私の名前だけが書かれたその封筒は、どうやらジョンからのようだった。そういえば、自分の誕生日がもう直ぐだと教えたと思う。年齢を聞かれて、驚かれて、もうすぐ誕生日で、また1才年をとることも言ったら、いつかと聞かれたような。ちょっと信じられなくて、もう一度裏を見る、9日まで開けないで・・・。 なんと言えばいいのだろう。ジョンからだと気づいたとき、泣きたくなった。何度も瞬きして、流れてきそうな涙を必死に隠して、なんでもない振りをした。B&Bまでジョンが届けてくれたのだ。それも、雨が降る朝に。 ビクトリアで宝物を貰ってしまった。

 バンクーバーの連日の雨報道に、友人がこのまま、ビクトリアに滞在しようかと提案した。しかし、私は今まで ずっと幸運に恵まれてきたのだから、これからもそうだと思うとバンクーバー行きを強行。荷物をまとめて、外に出るときには、雨は止んでいた。カタリナ達がそうしたように、私たちも歩いてバスディポに行くことにした。ジムと別れるとき、抱きしめられて元気でねと微笑まれた。

 バスディポは博物館の通りを隔てて前にあります。クリスタルガーデンの裏にあるというか。パシフィックコーチラインに12時発に乗って、フェリーへ。フェリーに乗る頃には、晴れていた。真っ青な青空が広がる中を、外にでて景色を楽しんだ。

そして、海を眺めて思うことは、私たちが出会ったオルカの群は奇跡だったんだなということです。こんな広い海の中でクジラに会うなんて、できない!空も晴れてるし、やっぱり私たちは知らず知らず幸運を抱きしめて旅をしていると思った。

 バンクーバーのバスディポについて、タクシーで次のホテル「オーシャンサイドホテル」へ。イングリッシュ・ベイの目と鼻の先に位置するこのモーテルは、部屋が広い、しかし、少々きれいではないなぁといった印象。夕食を食べに、イングリッシュ・ベイを望めるカニを食べさせてくれるレストランへ。ゆっくりと夕日が沈むのを楽しみ、(曇っていたが)満足する。

 そのまま、通りの店を眺めて歩くと、「Rush」のお店があった。ロブソン通りのように広くはないが、こじんまりとした、感じの良さそうな店だった。ここなら入れると、3人で店の中に入って商品を見た。丸いボールがたくさん並んでいる。もの珍しい風の私たちに、店員さんが近づいてきて、教えてくれた。この女の子も感じの良さそうな子で、商品を一つ一つ教えてくれた。彼女のおかげでラッシュの魅力を知ることが出来た。 

 ボール1個で1回分のこの入浴剤は、本物の花が入っていて、シュワーと溶けるとともに花が舞い、とてもキュートなもので、匂いも楽しめるらしい。他にも、リラックス用・リフレッシュ用・モイスチャー用と、それぞれ用途によって選べるらしい。また、平べたい円形のものを見せてくれて、これは実はシャンプーなんだと言った。石鹸のシャンプーで50回連続使えると言った。「私もこれを使ってて、おすすめよ。」と勧められた。騙されたと思って使ってみることになり、それぞれ好みのボールを買った。

 さて、部屋に戻って、早速お風呂をわかす。そして、当面の大問題 「バンフの宿泊を決める」という壁が立ちはだかっていた。どのガイドにも、小さい所なので要予約と書かれている。そして避け続けていた、「宿泊の確保」英語で電話する日が来た。英語で電話。ふっ、自慢ではないが 日本でも電話が嫌いな私。できれば電話に触れたくない。しかし、そうも言ってられない。泊まるところがなければ困る。ガイドに乗っているB&Bに、振るえる指でプッシュホンを押す。 

 結果、割とあっけなく予約が取れた。なーんだ。恐いし、何を言われるか分からないからと、電話嫌いの私がパニクっても大丈夫なように、メモ帳に自分の言いたいことをメモって、予行練習を何度もしなくても良かった。たかが電話をするのに、電話の前で10分以上勇気を奮い起こすのに要した私だった。電話の間も手が振るえてたし(笑)。 本当に電話が嫌いなんだよー!

 そして、買ってきたラッシュを試すことに。これはおすすめ! 友人とオオーと溶けていく様を見た。そして、花が舞っていくのだ。香りもいいし、これはお土産に最適。ちょっと大きいけれど・・・。もったいないので、2人で1個使うことに。と、言うのも、外国の風呂は、一人風呂を使ったら、水を流してしまう方式で、日本のように、一回わかすとみんなで順に入るものではない。そこで、初めにシャワーを使ってから、お湯で満たし、入浴剤を入れ楽しみ、次の人は湯に入ってから、体を洗う方式を使った。ともかく、おすすめ!ですから。


ここでビクトリア編の旅行記は終了です。
ここまで読んでいただいてありがとうございます!



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